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INTERVIEW
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長澤知之、20周年企画の2マンを8月に開催。ゲスト・AFOCを代表して佐々木亮介との対談公開!

text by 樋口靖幸
2026年7月21日


今年デビュー20周年を迎える長澤知之が、その記念公演として〈20th Anniversary 2MAN LIVE 「RIDE」〉を恵比寿リキッドルームで開催する。これは長澤が2007年から始めた2マン企画で、今回は今年結成20周年を迎え、初の武道館公演も成功させたa flood of circleをゲストに迎えての開催となる。同じ20周年とはいえ、シンガーソングライターである長澤とロックンロールバンドであるフラッドとの共演を意外に思う人は多いだろう。一体彼らにはどんな接点があり、お互いをどう思っているのか? というわけで長澤と佐々木亮介(ヴォーカル&ギター)との対談を行うことに。10数年前に弾き語りのイベントで最初の出会いを果たしたという2人、惹かれあうその関係について。ちなみに2人はご覧のとおり、昼間からビールをあおってのクロストークとなりました。



最初に確認しますが、2人が知り合うきっかけは?


長澤「10年以上前かな。最初に会ったのは横浜の赤レンガの弾き語りのイベントですね。そこに佐々木くんも出てて、どんな会話をしたのか覚えていないんだけど、そのあと、つばきフレンズ(註:つばきのヴォーカル&ギター、一色徳保の病気療養中に彼の音楽仲間によって結成されたプロジェクト。一色は2017年に逝去)のライヴで何度かお会いするうちに話すようになって。すごいナイスガイというか。声も見た目もカッコいいし、自分のスタイルを貫こうとしててカッコいいなって」


佐々木くんは長澤くんのことを――。


佐々木「昔から好きで普通に聴いてました。それこそ〈僕らの輝き〉から」


デビュー曲ですね。


佐々木「当時から俺もバンドはやってたけど、まだデビューとか縁のない世界だったんで、普通に『P.S.S.O.S.』を聴きながら〈歳が近いのにこんなすごい人がいる〉みたいに思って。だから初めてお会いしたイベントの時も、嬉しさよりもやりにくさを感じてしまって。ずっと好きだったし、だからこそ簡単には近づきたくないじゃないですか。しかもそんなにすごいと思ってる人と対バンしたって勝てない。だから嫌でした(笑)」


長澤「嫌だったんだ(笑)」


佐々木「ははは。で、実際その時の長澤さんのオーラがすごすぎて〈や、俺はバンドだし〉みたいな言い訳でもしないと辛かったですね」


長澤「佐々木くんとは2回ぐらい街とかで偶然会ったことがあって。よく覚えてるのは新幹線の中。ライヴの帰りか何かだったと思うけど、佐々木くんが声かけてくれて」


佐々木「その時の俺、たぶん酔っ払ってたから行けたんですけど、『長澤さん!』って声かけちゃって。そしたら『一緒に帰ろうよ』って言ってくれて、そこから隣の席に座らせてもらって、サイケでぶっ飛んだYouTubeの動画を一緒に見たり。そういう時間を新幹線で過ごしたことはあります」


長澤「でもあの時『このあと一緒に呑みに行こう』って誘ったら『ちょっと自分、用があるんで』って断られたのは覚えてる(笑)」


ははははは!


佐々木「すいません(笑)。なんで断ったのか忘れちゃいましたけど、マジの用事があったのかな」


佐々木くんと出会った時、長澤くんはフラッド(a flood of circle)のことは知ってました?


長澤「や、その時は知らなくて。でもそこから聴くようになり、今は新譜が出るたびチェックしてます」


佐々木「それは嬉しい。知らなかったです、ちゃんと聴いてくれてるの」


お互いミュージシャンとしてシンパシーを感じる部分は?


佐々木「俺はシンパシーよりもリスペクトのほうがデカくて。こんな言葉とか曲は俺には書けないっていうか、すごいなって思っちゃうんで。シンパシーは聴き手としていつも感じてることで、なんていうか……〈こんなこと唄ってくれてありがとう〉みたいな気持ちになります(笑)」


完全にリスナー目線(笑)。


佐々木「だから今でも長澤さんのことはちょっと見上げちゃってるのかもしれない。すぐ聴き手側の気持ちになっちゃうから」


長澤「僕も佐々木くんに対してはシンパシーというよりもリスペクトがあります。ずっと佐々木くんがリーダーシップをとって同じバンドを続けていることが、僕からすればすごいことだし。と同時に、佐々木くんは内省的な面もあるけど、物腰が柔らかくて人と話すのがすごく上手なところが羨ましいなって。佐々木くん自身はそう思ってないのかもしれないけど、僕には持っていない能力がたくさんあるというか」


例えばどんな能力ですか?


長澤「僕って音楽的に雑多なんですよ。『あれもやりたい、これもやりたい』っていろいろ手をつけちゃって、しっちゃかめっちゃになる。僕の部屋がまさにそうで、歌詞が書いてある紙が部屋中に散らばってて汚いんですよ。けど佐々木くんの音楽はそうじゃなくて、綺麗に整理整頓された部屋を見ている感じ。だからすごい憧れる」


佐々木「でも俺、そういう自分は音楽に向いてない人間だと思ってて。長澤さんってすごい正直者だと思うんですよ。だって本当に自分に対して正直に音楽やってたら、バンドなんて解散するのが当たり前だと思ってて」


そうかな?


佐々木「だって本気の人がバンドで集まったら意見がズレるのは当然だし、誰かの意見をとらなきゃいけなくなる。だから自分に正直ではいられないし、どっかで自分に嘘をつかないといけない。だから俺、バンドが解散するのってすごい正直だと思うんですよ。で、俺からすると長澤さんはすごい正直者っていうか。俺は親が営業マンだからなのか、人付き合いが上手くて。そういう自分は好きじゃないんだけど、でもそういう俺だからバンドを続けていられるのかなって」


なるほど。


佐々木「例えば経済的に何か不利なことがあっても、正直な自分をとってる人、みたいな。そういうのが長澤さんの歌にはすごい詰まってるように聴こえる。そのぶん俺は革ジャン着てa flood of circleっていうリングネームがないと太刀打ちできない」


長澤「佐々木くんも正直者だよ。だって今の話、めちゃくちゃ正直に自分のことを話してるじゃん(笑)」


確かに(笑)。今、佐々木くんが言ってたことに近いことを、他の誰かに言われたことは?


長澤「ありますよ。『さらけ出してるね』みたいなことはよく言われはするんですけど、僕自身はそうせざるを得ないというか。誰かがテレビで『音楽やってるやつなんてモテたいか目立ちたいか、そういう理由で最初はギターを持つんだよ』って言ってたけど、僕はそうではなくて。残念ながら音楽以外に自分を表現する方法がなかったんですよ。だからみんなと遊びながら楽しそうに音楽やっていける人が羨ましいっていうか。今どきの言葉で言うと〈陽キャ〉っていう人たちのことだけど、そういう人は羨ましいし、ジェラシーもあるし、そこに対して醜い気持ちを持ったりすることもある。だから曲を書いてくうちに自然と〈クソが〉っていう言葉も出てくるし、でもずっとツッパっていられないから〈残念だな〉っていう気持ちも曲に入ってしまう。そういうことを部屋でやってたら、それがそのまま習慣になっただけ」


今の長澤くんの話を聞いてどうですか?


佐々木「ずっと長澤さんの音楽を聴いてきて〈きっとこんな人なんだろうな〉って思ったままの人がそこにいる感じ。エンターテインメントしようって思って生きてるわけじゃないのに、ただ生きてるだけでこぼれ出ちゃうものが音楽になってるというか。今それを感じてます。長澤さんのことを〈長澤知之のような人だな〉って思いました(笑)」


ドキュメンタリーというか。


佐々木「人って赤ちゃんみたいに天使のままだったら、傷つかずには生きていけないじゃないですか。裸ではいられないっていうか。でも長澤さんは裸のままって感じがする。で、そういう人はたくさんいないと思うんです」


どうですか、そう言われた本人は。


長澤「いやもう……恥ずかしくて顔が真っ赤になる(笑)」


佐々木「すいません(笑)。俺、キモイこと言うところがあるんで」


長澤「キモくはないんだけど、僕は忍耐力がないだけだと思ってる。だからバンドができない。僕も福岡にいた時はいろいろバンドを組んでたけど、エゴとエゴがぶつかって、自分を変えることだって難しいのに、人のことを変えることなんてもっと難しいじゃないですか。だからバンドは難しいなって。だからこそ逆に僕はフラッドに対する憧れがめちゃくちゃあって。例えば今年ローリング・ストーンズが新譜を出したけど、今でもあんなにキラキラした曲を書けるバンドであることに限りない憧れがあるし、素晴らしいなって。それこそミックとキースはオリジナルメンバーが抜けようとも、その看板を背負って60年間やってるわけで……それって続けた人にしかもらえない勲章だなって」


フラッドもメンバーの交替を繰り返してきたバンドです。


長澤「だから佐々木くんが20年フラッドという看板を背負っていることは、さっき僕が言った言葉じゃないけど、〈これしかなかったんだ〉みたいなことかもしれないよね」


そう言われてどうですか?


佐々木「ちょっと話がズレるんですけど、俺、普段からリハーサルってしないんですよ。ライヴ当日もサウンドチェックとかしないし、例えば7時からライヴだったら、10分前に行く。そこでリハーサルしちゃったらピアノの発表会になっちゃうし、そうじゃなくてドキドキした気持ちでやりたい。それこそ家でギター弾いてて弦が切れたらラッキーと思って、張り替えずそのままライヴに行く感じ(笑)」


長澤「なるほど(笑)」


フラッドの武道館ライヴもそうでした。


佐々木「で、それはなぜかと言うと、俺は長澤さんみたいな正直者にはなれなかったぶん、偽物であってもそういう挑戦をバンドでしていかないといけないと思ってて、それが自分のスタイルというか、やり方なんだな……っていうのを、今の話を聞きながら思いました(笑)。自分は長澤さんみたいになれなかったぶん、じゃあどうするのか。そういう感じなのかなって」


そんな両者による〈RIDE〉ですが、どんなイベントになりそうですか?


長澤「久しぶりのイベントなので、だったら全然自分とは違うバンドと一緒にやりたいと思ったんです。しかもフラッドはひとつの道を20年進んできて、僕もデビューして20年だし。あと、さっき佐々木くんは自分のことを〈偽物〉って言ったけど、それで筋を通してきた〈本物〉だと僕は思っているので」


佐々木「嬉しいです」


ちなみにライヴ後の打ち上げは?


長澤「まだ何も考えてない」


佐々木「僕はぜひ。長澤さんがお嫌でなければ」


長澤「今日は佐々木くんが『お酒呑みたいな』って言ってくれたから嬉しかったけど、新幹線で断られたから……怖くてなかなか誘えないんだよね(笑)」


佐々木「ははははは!」


文=樋口靖幸


長澤知之 INFOMATION

〈長澤知之20th Anniversary 2MAN LIVE「RIDE」〉

8月21日(金)LIQUIDROOM
OPEN 18:00 / START 19:00
GUEST:a flood of circle
一般チケット ¥6,000(税込・ドリンク代別)
ペアチケット ¥11,000(税込・ドリンク代別)
チケット申し込み


〈キャリア初の個展『長澤知之 20th Anniversary Gallery』〉
8月21日(金)16:00-22:00 
8月22日(土)12:30-15:30
※8/22(土) 19:00からクロージングイベントで長澤知之ライブあり(有料)
会場:恵比寿 KATA(LIQUIDROOM 2F)
料金:入場無料
http://kata-gallery.net/access


〈Augusta Camp 2026 ~HATA MOTOHIRO & NAGASAWA TOMOYUKI 20th Anniversary~〉
8月15日(土)ぴあアリーナMM(神奈川県横浜市西区みなとみらい3-2-2)
開場12:00 / 開演14:00 / 終演20:00(予定)
出演:秦 基博、長澤知之、杏子、山崎まさよし、岡本定義(COIL)、あらきゆうこ、元ちとせ、スキマスイッチ、さかいゆう、松室政哉、ルイ、大東まみ
チケット:https://tix.to/AC2026


BEST ALBUM
『Archives #2』

2026.08.05 RELEASE

Disc 1

  1. 100%
  2. 渋谷のスーパーラット
  3. 朱夏色
  4. 世界は変わる
  5. 約束 feat. はらかなこ
  6. 戦士は夢の中
  7. 光芒 feat. 竹原ピストル、仲井戸麗市
  8. ソウルセラー
  9. アーティスト
  10. 宙ぶらの歌
  11. ぼくも feat. 松崎ナオ
  12. ライラ
  13. 羊雲
  14. Ribbon
  15. 恋だったのさ
  16. Close to me

Disc 2

  1. 宿る
  2. ムー
  3. GHOST
  4. 青いギター
  5. シュガー
  6. 笑う
  7. 君だけだ(2026)
  8. イナサの記憶
  9. キラキラ
  10. 広い海の真ん中で
  11. きざし
  12. アズール
  13. クライマックス
  14. パーフェクト・ワールド
  15. 無題
  16. 三月の風


DIGITAL SINGLE
「宿る」
2026.07.22 RELEASE

Download / Streaming


長澤知之 オフィシャルサイト



a flood of circle INFOMATION


DIGITAL SINGLE
「ロックンロール(Recorded at 日本武道館)」
2026.07.22 RELEASE

Download / Streaming


BEST ALBUM
『革命未遂の蝶が見る夢』
2026.08.05 RELEASE

  1. ロックンロール(Recorded at 日本武道館)
  2. 理由なき反抗(The Rebel Age) - Remastered
  3. Dancing Zombiez - Remastered
  4. GO - Remastered
  5. ベストライド - Remastered
  6. 花 - Remastered
  7. Honey Moon Song - Remastered
  8. ミッドナイト・クローラー - Remastered
  9. Blood & Bones - Remastered
  10. 美しい悪夢 - Remastered
  11. Rollers Anthem - Remastered
  12. 北極星のメロディー - Remastered
  13. 月夜の道を俺が行く - Remastered
  14. くたばれマイダーリン - Remastered
  15. ゴールド・ディガーズ - Remastered
  16. キャンドルソング - Remastered
  17. KILLER KILLER - Remastered
  18. 夜空に架かる虹 - Remastered
  19. エンジン


〈a flood of circle TOUR 革命未遂の蝶が見る夢〉
2026年
8月26日(水)千葉LOOK
8月28日(金)渋谷CLUBQUATTRO
9月10日(木)小倉FUSE
9月11日(金)大分clubSPOT
9月13日(日)鹿児島SRHALL
9月15日(火)神戸太陽と虎
9月20日(日)福山Cable
9月23日(水・祝)浜松窓枠
10月1日(木)いわきclubSONIC
10月3日(土)八戸ROXX
10月4日(日)秋田SWINDLE
10月14日(水)高松DIME
10月16日(金)奈良NEVERLAND
10月17日(土)京都磔磔
10月22日(木)札幌BessieHall
10月23日(金)旭川CASINODRIVE
10月25日(日)函館ARARA
10月29日(木)金沢vanvanV4
10月30日(金)新潟GOLDENPIGSRED
11月1日(日)長野J
11月6日(金)仙台darwin
11月12日(木)横浜F.A.D
11月19日(木)松山WstudioRED
11月21日(土)高知X-pt.
12月2日(水)四日市CLUBCHAOS
12月4日(金)岡山PEPPERLAND
12月5日(土)米子AZTiClaughs
12月18日(金)広島SECONDCRUTCH
12月20日(日)福岡BEATSTATION
2027年
1月15日(金)大阪BIGCAT
1月17日(日)名古屋THEBOTTOMLINE
1月24日(日)豊洲PIT

EXTRASHOW
1月30日(土)沖縄OutPut
1月31日(日)沖縄OutPut


a flood of circle オフィシャルサイト

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