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yonigeが今、真新しさで溢れる理由とは? 心の脱皮を経てたどり着いた新作を紐解く

「なんとかなる」でまかり通らない時期だし、いろいろ考えないといけない



へえ。人との出会いっていう面で言うと、今作はASIAN KUNG-FU GENERATIONの後藤正文さんと福岡晃子(チャットモンチー済)さんが何曲かプロデュースされてますよね。お2人が参加されることになった経緯が知りたいです。


牛丸「最初はレーベルの人が提案してくれて。でも好きな音楽と自分らでいい曲を作るのって、まったく別のことじゃないですか。だから、好きな人と一緒にやって、果たしていいものができるのかっていう不安があったんですけど……最初、あっこさんとごっきんと呑みに行ったんですよね。その時に、あっこさんがめちゃめちゃいい人で、お母さんみたいな感じだったんで一気に好きになって。すごい楽しみになりましたね。ゴッチさんとも、私とゴッチさんとマネージャーとかでご飯行ったんですけど、なんでも教えてくれる親戚のおじちゃんみたいで」


ごっきん「『このバンドカッコいいよ』とか『このアーティストがいいよ』とか、むちゃくちゃ教えてくれる人で。安心感がありましたね、一緒に曲を作っていく上で。私はけっこう保守的で、最初に何か新しいことをやる時はすごい動揺するタイプなんですけど。でも、結局動揺したことはよかったなって。ゴッチさんは、自分たちだけだったら気づけなかったような音の話とかもすごい教えてくれて。3種類くらいのヘッドフォンをボン、ボン、ボン!って置いて『さぁ、この音で聴き分けてごらん』『それぞれのヘッドフォンはどんな音がするでしょう』って、授業みたいなことしてくれたり」


先生みたいですね(笑)。


ごっきん「しかも、ゴッチさんもあっこさんもすごい肯定してくれる方で。あっこさんは、うちらのことをもう子供みたいにあやしてくれるというか、何しても『すごーい! 才能があるね』とか『私がこの歳の時はこんなんじゃなかったわ!』みたいな。こんなこと今までなかったんで、好きな人がそうやって肯定しながら、いろんなことをやらせてくれるのが、ものすごく楽しかったです。何してもいいんだなっていう」


それは楽しいし、自信にもなりますよね。だって、もともとチャットモンチーが好きだったんですよね。


牛丸「うん、憧れでした」


ごっきん「好きでした」


小耳に挟んだ話なんですけど……2018年の〈こなそん〉(註:チャットモンチー主催のイベント〈チャットモンチーのこなそんフェス2018〉)に、yonigeも出演していましたよね。


牛丸「ああ、はい」


〈こなそん〉に出演した別のアーティストがステージ上でチャットモンチーへの思いを打ち明けていて。それに対してチャットモンチー側も喜んで、会場中が感動の嵐みたいになってる中で、その光景を観ていた牛丸さんが「早く東京帰りたい」と呟いてたっていう。


牛丸「はははは! そこまで広まってた(笑)」


聞いちゃいました(笑)。でもそのエピソードで、より私はyonigeというバンドに惹かれたんです。yonigeはお2人とも感情がモロに顔に出るわけではないけど、実は内側にめちゃめちゃアツいものを秘めているのがすごくいいなって思ったんですよね。あと、自分の気持ちに素直になりきれず、心の中で葛藤してるところがなんだか愛おしいなって。


牛丸「私たちの出演は1日目で、前日にリハーサルしてたんですよ。で、いざリハーサルが始まって唄う時に、〈明日このままの気持ちで唄ったら、確実にステージ上で泣いてしまう〉って思って。個人的には、この日は絶対チャットモンチー以外泣いちゃダメな日だなって思ってたんです。チャットモンチーの最後のライヴだったんで……」


〈こなそん〉から2年が経ち、そのエピソードを知っていたからっていうのもあるんですけど、今回のアルバムはやっぱりお2人の成長というか、成熟した感じがダイレクトに伝わってくる作品だと思うんです。それが如実に表れているなと思ったのが、「みたいなこと」の歌詞で〈どうでもいいよ/どうだってなるよ/そのままでいてよ〉〈それが愛するということ/強いて言うなれば宇宙の/果てがずっと続くみたいなことだよ〉という部分があって。


牛丸「これって実は映画の一節で、男女のやり取りで女の人が『愛ってなんだと思う?』って男の人に聞いたら『宇宙がずっと続くことだよ』っていうやり取りがあって。なんかよくわかんないじゃないですか。〈宇宙の果てが続くことが愛って何?〉みたいに思ったんですけど、ずっと頭の中に残ってて。自分の中で解釈して、最終的に納得したというか。それが頭から離れなくて歌詞になりましたね。愛ってなんだろうな、もう終わりがわかんなくてもずっと果てしなく続けること、続くことみたいなのがいいな、と思って書きました」



恋愛面で自分の中に沸き上がった感情をストレートに唄っていた方たちが、愛とは何かを考えて、納得した上で今こういう言葉を唄っているのは、ものすごくグッとくるものがあります。


牛丸「そうですね。歌詞の書き方も、けっこう変わりましたね。恋愛って結局人と人との関わり合いで、恋愛だからこうとかじゃなくて、友達との関わりとか、仕事の関わりとかとまったく変わらないことなんだなっていうのがすごくわかって。恋愛も何もかも、全部ただ人と繋がっているっていうことで。だから、恋愛に執着して歌詞を書くことはなくなりましたね。そこはなんか、冷静に見れるようになったというか」


冷静に見れるようになったきっかけはありますか?


牛丸「やっぱり、プライベートで出会った人の影響がすごい大きくて。全然違う仕事をしてる人なんですけど、仕事の仕方もその人の影響をすごい受けてて。私は今まで人に聴かれることを気にして曲を書いてたんですけど、その人は誰かに認められなかったとしても、自分のカッコいいと思うことを貫くっていうスタンスで仕事をやってる人で。そこにもすごい影響を受けましたし、その人が人との関わりをむちゃくちゃ大事にしてるところにも影響を受けましたね」


サウンドもだいぶ変わりましたよね。音数が減ってシンプルになったぶん、より訴えかけてくるものがあるというか。


ごっきん「ゴッチさんから音の引き算も教えてもらって、それだけで全然違う曲みたいになったのが新しい発見でしたね。あと曲を作る時に、今までうちらはものすごいアナログだったんです。牛丸がコードでこんな感じの曲を作ろうって持ってきたものに、ベースとドラムを合わせて作るっていう古典的なやり方だったんですけど、新しくサポートで入ってくれてたギターの人が、ものすごいパソコンとか使えてデジタルに強い人で。その人が入ってくれて、すごい技術革命が起こって。曲を作るのがものすごい楽しくなった。そういうとこから変わってできた作品だと思いますね」


人との出会いっていうのが、今作を作る上で、ごっきんさんにも牛丸さんにも大きな影響を与えたんですね。


ごっきん「うん、そうですね」


牛丸「あと、今まではなんとなく〈別に大丈夫っしょ〉って思えちゃう部分があって、性格上。バンドを始めた時からずっとそうだったんですけど。でも年齢的にもだし、yonigeの位置的にも、〈なんとかなる〉でまかり通らない時期だし、いろいろ考えないといけないと思ってる部分もあります」


まあ、今は世の中的にもなんとかなるではどうにもならない状況ですしね。


ごっきん「そうですね。次のツアーむちゃくちゃ楽しみなんですけど、スタジオも入れないし、ほんとどうしようって感じで」


牛丸「基本的に私はライヴあまり好きじゃなかったんですけど……」


あ、前のインタビューでもおっしゃってましたよね。


牛丸「はい。でもさすがに、こういう意図的じゃないことでライヴができなくなるのはキツイですね」


ごっきん「ライヴできひんけど、CD発売できるし、DVDも発売できるっていうのが心の支えだったんですけど、みんなにもこの間にちょっとでも楽しんでほしいって思ってたのが、また延びて……言い方変ですけど、今までお客さんのことをむっちゃ真剣に考えたことがなかったんです。自分たちを好いてくれている人に対しては、ありがとう!くらいだったんですけど、今はめっちゃめちゃファンのみんなに会いたい。みんなの前で早く演奏したいなって改めて思いました」


そうですね。私もとにかく、新生yonigeを早くたくさんの人に見てもらいたいなって思います。


ごっきん「うん。とにかくライヴが演りたいですね」



文=宇佐美裕世


NEW ALBUM『健全な社会』
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01 11月24日
02 健全な朝
03 ここじゃない場所
04 Intro
05 往生際
06 あかるいみらい
07 メリークリスマスイヴ
08 春一番
09 みたいなこと
10 ピオニー

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LIVE DVD『日本武道館 「一本」』
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01 リボルバー
02 our time city
03 最終回
04 顔で虫が死ぬ
05 2月の水槽
06 バッドエンド週末
07 アボカド
08 センチメンタルシスター
09 悲しみはいつもの中
10 ワンルーム
11 往生際
12 どうでもよくなる
13 沙希
14 サイケデリックイエスタデイ
15 ベランダ
16 しがないふたり
17 最愛の恋人たち
18 トラック
19 さよならアイデンティティー
20 春の嵐

EN1 さよならプリズナー
EN2 さよならバイバイ

【特典映像】
武道館ドキュメンタリー映像


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yonige オフィシャルHP https://yonige.net/

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