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INTERVIEW
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椎名林檎という才能に向き合い、自分を見つめ直した坂本真綾の最新作について

達成感があったとしても、もしかしたらそれもまだ序章で、このあと本編が始まるのかもしれない。いい時も悪い時もそう思うんですよ



そしてお話したように、素晴らしいのが「序曲」です。

「今回は、椎名さんにプロデュースしてもらうことと、3曲目にthe band apartのトリビュートに収録されたカヴァー(「明日を知らない」)を入れることは先に決めていたので、間に入る新曲は、自分で作詞作曲することに決めてたんです。全部舵取りをお任せした曲とカヴァーだから、何にも考えずに自分に一番近いものを出していい場でもあったので、それが良かったのかもしれないですね」

こういう〈虚像じみて見える自画像〉という歌詞とか……。

「好きそうですね(笑)」

大好きです(笑)。ああ、坂本真綾らしいな、って。

「はっきり言って、こういう曲はたしかに私らしいと思うし、求められているような気はするんです(笑)。でも、ずっとこういうのを唄ってたら重いじゃないですか。だからやっぱり大事な時しか出したくないんですよ。しょっちゅうやってると、またか……いい加減前に進めよって思われそうで(笑)」

わはははははは!

「ずっと会いたくて会いたくてって唄ってるのと同じじゃないですか」

やめなさい(笑)。

「お前ずっと自分探してるけど、まだ見つかんねーの?って言われそうで」

毒舌真綾だ(笑)。

「いやいや、そう思われちゃいますよ。だから、自分にとってこういうメッセージのある曲は大切だけど、いつも出したくはないんです。だからこそ、30枚目、39歳、30代最後のシングル……になるのかな? ちょっと忘れちゃったけど(笑)。こういうタイミングでならこういう曲があってもいいのかなって」

その2曲があるから、そうそうこれが坂本真綾だよ、と思えるようになってます。

「でも良かった。この〈いいえ〉って言葉とか、歌詞でそんなに出てこないから、そのニュアンスが伝わりにくいかもしれないですけど、でも自分の書いたメロディだから誰も文句言わねーだろ、と思って(笑)」


ははははは。でもやっぱり、真綾さんの表現の根っこにあるものが強く出てると思います。

「そうですね。いろいろと順調な時もあれば、もうクリアしたと思ってたことにまたつまずいたり、そういうことの繰り返しなので。30枚目まできて〈よし、これで自分のできることはやった。この結末、幸せだな〉っていう達成感があったとしても、もしかしたらそれもまだ序章で、このあと本編が始まるところなのかもしれない。これで終わりかなと思う灯火に見えて、実はようやく生まれたばかりの朝日かもしれない。いい時も悪い時もそう思うんですよ。これが結論じゃなくて、まだこの先にもうひとつあるような気がするって」

まだまだやりたいことがありますか?

「はい。あといくつか、これをやってみたいと思うことがありますし、もう具体的にそれに向かって動いてることもあるんですよ。ただ、何事もそうですけど、永遠にやってられるとは思わないので。若い頃は漠然と、大人になっても歌が唄えてたらいいな、ぐらいに思ってましたけど、もうすっかり大人になって、じゃあいつまでこういう素敵な環境でできるのかなと思った時、じゃあやりたいことからやっていかないと、おいしいものをあとに残しておくと食べれないまま終わる気はしていて。なので見える範囲の未来の中で、やりたいことはやっておかないとって思って。そういう意味で能動的に考えてます」

そんな気持ちになりましたか。

「これが大人になるということですか?」

ははははは。まあそうですね。

「それはそれで全然悪い意味に思ってなくて。人ってやっぱり締切があるから頑張れるし、やっと本気が出るし。それを理解してる自分がいいと思うんです。目を逸らすこともできますけど、それがわかってて今やってるってことはプラスだと思ってます。また同時に、同年代である椎名林檎さんのほとばしり、冴えわたるお姿を……」

お姿を(笑)。

「や、ほんと、こういう言葉遣いにならざるを得ないの、椎名さんを間近で見てたら(笑)。そういうお姿を見て、こんなふうになっている人がいるんだから、自分ももっとやらないとって、そう思えるいいタイミングでしたね。この3曲は」


文=金光裕史
撮影=Yulia Shur_AVGVST
ヘアメイク=ナライユミ
スタイリング=岩渕真希

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