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Nikoん、ツアーファイナルで示したバンドの現在地。ここから2人が描く夢の形やいかに

text by 石井恵梨子
2026年3月31日


【LIVE REPORT】
Nikoん〈ふたり。〉
2026.03.21@東京・渋谷Spotify O-EAST



今年に入ってから連続でお届けしたライヴレポートとツアーファイナル直前のインタビュー。両者から見えてきたのは、マナミオーガキ(ベース&ヴォーカル)がフロントマンとして覚醒することでNikoんはさらにカッコよくなっている、という現在地であった。


結成当時からその画を描いていたのはオオスカ(ヴォーカル&ギター)だ。彼が「無理だと思うことにも触れていきたい」と決めたのがツアーファイナルのO-EAST公演。過去最大キャパの挑戦である。いっぽうで、バンドの見せ方や戦略にさほど頓着しないマナミによれば「たくさんのお客さんの顔が見れると思うとワクワクする」会場。毎度妙にズレている2人の言葉が面白い。


違いはステージにも出ていた。しっとりしたマナミ歌唱曲からライヴは始まるが、まず強烈だったのはオオスカの気合というか殺気。ヴォーカルを掻き消すギターノイズがどの曲でもやたらとエグい。ここまで凶暴なギターが聴けるのは他を探してもMO'SOME TONEBENDERくらいか。このように書くとオオスカは若手の中でも突出したプレイヤーに思えるが、いや待て、もう少し調和しろとも言いたくなる。Nikoん楽曲は確かにオルタナやポストハードコアをベースにしたものが多いが、トラップやドラムンベースを経由したビートは非常に現代的。しなやかに身体を踊らせるリズム隊と、ひたすら鼓膜を攻撃してくるギターが、いささかちぐはぐに思える前半だった。


ただ、最初のMCで疑問は解消する。たくさんのお客さんの顔を見て素直に喜ぶマナミの隣で、オオスカは「珍しく自分が緊張してます……」。殺気と思えたものの正体であった。ここから空気は次第に緩み、オオスカ歌唱曲が続いたあとにはフロアから「緊張取れたー?」などの声が飛ぶ。苦笑しながら話し始めるオオスカのMCは長い。とにかく長いが、まず舐めんなとこわばってしまう肩が、対話を続けることでゆっくりほぐれていくタイプなのだと思う。その意味では延々と続く語りもチャームポイント、かもしれない。


事実、MC明けの9曲目「step by step」から空気は一気に変わっていた。オオスカとマナミは共に心地よいハーモニーを重ね、ポップなメロディはダンスビートに乗ることで上昇気流を生んでいく。バンドがしっかり調和してしまえば、不思議なもので間奏のギターソロも浮いたものには聴こえない。フロアを頼もしく包むもの。ストレスの多い外界から守ってくれるもの。そんなふうに感じるのは、曲の開始直前にオオスカが放った一言も関係しているだろう。いわく、「死にたい時は死にたいって言っていい。そういう時はライヴハウスに来い。そこには俺たちがいる」。


後半はふたたびマナミ歌唱曲ゾーン。とくによかったのは「さまpake」以降の流れで、モノクロの印象が強いオオスカ曲に対して、しっかりカラフルでポップ。明るいだけでなく、ストロングな人間力とでも形容したいオーラまでが溢れていることに驚かされる。バチバチのストロボライトが飛ぶ中、どこまでもタフなロングトーンを聴かせた「とぅ〜ばっど」は鳥肌もの。フロアを見れば完全クレイジーになっている客が多数であった。



まず未来のイメージを描き、超えるべき壁にみずからぶつかっていくオオスカと、わりと天真爛漫にその壁を越えてみせるマナミ。今のところ2人はこのような関係性に見える。当然、注目すべきは人間的に飛躍している今のマナミ、という話になっていくのだが、ラスト手前で彼女自身が「自分の手柄感がない」と語っていたことは忘れられない。なぜなら曲を一緒に作るメンバーがいる。サボートしてくれるスタッフやマネージャーがいる。ツアーも車泊じゃなくて毎晩ベッドで眠れる。「私が頑張ったんじゃなくてNikoんというバンドが頑張った。そんなふうに主語が変わったことが、自分の一番の成長だと思ってる」。


妙にズレている2人だと、毎度対比で考えていた自分を少し恥じた。すでに主語をひとつにし、チームNikoんはさらなる世界を見せようとしているのだ。最後に発表されたのは、リキッドルームに全国津々浦々から47バンドを集め、チケットは2DAYSで900円(!)にするという夏のイベント企画。身体を張るしかない全国行脚、地味なドサ回りに思えた一期一会も、まとめて集えばシーンの未来を拓く力に変わるかもしれない。これがNikoんらしい夢の描き方だ。


オオスカとマナミ、2人きりで始まったこのバンドは今後いったいどれだけのものを巻き込んでいくのだろう。インディペンデントのDIY精神に強い憧れを抱きながら、大手メジャーと契約し、採算度外視で変な企画ばかり始めている、その意味が今、ようやく見えた気がした。


文=石井恵梨子
写真=雨宮透貴


【SET LIST】

  1. fragile report
  2. bend
  3. nai-わ
  4. ghost
  5. Vision-2
  6. Tokey-Dokey
  7. sleepwell
  8. smile
  9. step by step
  10. 靴
  11. doubt
  12. dried
  13. さまpake
  14. とぅ〜ばっど
  15. (^。^)//ハイ
  16. Fly,
  17. public melodies
  18. グバマイ!!



〈群雄割拠〉〜東京4DAYS〜
5月18日(月)@下北沢 SHELTER
5月19日(火)@下北沢 SPREAD
5月20日(水)@吉祥寺 WARP
5月22日(金)@下北沢 ERA
TICKET 前売:2,500円 / 東京4日間通し券:6,000円


〈群雄割拠〉〜大阪5DAYS〜
6月29日(月)@難波 BEARS
6月30日(火)@梅田 Hardrain
7月01日(水)@心斎橋 火影
7月02日(木)@北浜 雲州堂
7月03日(金)@心斎橋 CONPASS
TICKET 前売:2,500円 / 大阪5日間通し券:7,000円


〈群雄割拠〉〜鹿児島5DAYS〜
7月06日(月)〜10日(金) @鹿児島 SR HALL
TICKET 前売:2,400円 / 鹿児島5日間通し券:5,000円


Nikoん × maximum10 × ARAYAJAPAN pre「リキッドルームで47~ぐんゆうかっぽ~」
2026年8月3日(月)、 4日(火)@東京/恵比寿 LIQUIDROOM
TICKET  1日券:470円/当日お渡しTシャツ付1日券:4700円
2日通し券:900円/当日お渡しTシャツ付2日通し券:5470円

※「当日お渡しTシャツ付2日通し券」に関しては、特別価格5,000円の手売りチケット有り
※出演者詳細は後日発表


上記すべての公演の最速先行予約を4月4日(土)正午よりイープラスにて受付開始!


Nikoん オフィシャルサイト

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