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【Archive/Interview】Nothing’s Carved In Stone/音楽と人2011年7月号

何かを続けることって、何かを引き離して何かを得ていくもんだと思うから。で、僕はバンドっていうものを今後もずっと続けていきたい



そうやって出来たアルバムが、今まで一番バンドらしくなってるのは、それだけバンドが育ったっていうことなんだよね。


「うんうん。たぶん、バンド自体が〈らしさ〉をようやくわかってきたってことなんですよ。僕らはお互い思ってることをすごく喋るんですよ。特にナッシングスはミーティングもよくするし。地方に行くとなおさらそうなる。で、それって実は昔テナーでやってきたことと同じなんですよね」


あーなるほどね!


「はははは。だから結局……なんていうかな、今ナッシングスは、昔僕がテナーに入って関係性を固めるところにいるっていうか」


そっかそっか。あの、今の話聞いて思ったんだけど、日向くんはそうやってバンドが出来てから育っていく過程にすごくカタルシスを感じるタイプなのかもしれないね。最初よちよち歩きだったバンドが。


「ね、徐々に大きくなってく、みたいな」


そういうのが好きなんだね(笑)。


「そう(笑)。ほんとにそうなんですよ。あと僕がなんでバンドやってるかっていうとやっぱり……頼りたいし頼られたいんですよ。そういう人との関係性を育てるっていうか。それがすごい好きだからバンドやってるっていうか」


お互い寄りそいあう、みたいな。


「そういう人間模様が好きでバンドやってるっていうのはありますよね。もちろんそれがゴールではないんですけど、僕の音楽活動にとっての重要な部分っていうか」


うん。でもさっき自分でも言ってたけど、最初のナッシングスって音でケンカじゃないけど、もっとお互いの関係がヒリヒリしてるところでやってるように僕には見えたんですよ。


「あー、はい」


まさか続けることがヴィジョンだったとは思わなくて。むしろあえて仲良くしないっていうか、一触即発、みたいな状態を作り出していたのかなって。で、そういうバンドの在り方とかカッコ良さを持ってるバンドについてはどう思いますか?


「や、カッコいいと思いますよ。そういう関係であえてやって、お互い思ってることを口に出さないっていうか、それがロマンっていうか。でも僕は全然、正直に言っちゃうんですよ。ダメなところも僕だし、全部認めてもらいたいっていうか。人間ってそんなパーフェクトじゃないし。ロックだからずっとカッコつけてなきゃ、みたいなのもないし。僕は疲れちゃうんですよね」


ヘンなやせ我慢はしないっていうか。


「うん。そこに力を費やしてたら、たぶんこんなにいろんなバンド出来ないと思いますよ。でもやれてるってことは、それだけ正直にいるからなんじゃないかと思う」


テナーだって日向くんが入る前のほうがよっぽど彼らはやせ我慢っていうか、ひねくれてたもんね(笑)。


「ははははは、そうですね」


だから話戻すと、ナッシングスが始まった時はそういう雰囲気で集まった4人だと思わなくて。でもやっぱり、テナーがそうであったように4人の関係性を高めていって、ナッシングスっていうバンドの存在する意味を出していく。


「今回、それが一番出ましたよね」


うん、出たからこういうアルバムになって、なぜそうなったのかっていうのが今の話でよくわかりました。あと日向くんは、バンドを作って育てて、いい人間関係を作り上げていくのが好きだっていうことが。


「そう、それでフェスとかでビールをゆっくり呑んでるのが好きなんです。そういう仲間たちの姿とか眺めながら(笑)」


それが生業だと(笑)。


「そうそうそう。やっぱり……続けたいじゃないですか。人間関係のヘンなことで疲れて〈はい終わり〉ってなるよりも、続けられるんなら続いたほうがいいと思うんですよ」


うん。


「そのために自分がやるべきこと、維持すべきこと、責任を負うべきことがあると思ってるから。……前にJさんと雑誌の対談で話したんだけど、その時に出たんですよ、〈責任〉とか〈維持〉とかっていう言葉が。すごくロックとかけ離れてるじゃないですか」


まぁそうだね。


「でも俺らは全然そんなことないって思ってて。維持すること、例えばカッコ良さを維持していくのってすごい大事だと思うし、そのカッコ良さをお客さんにずっと伝えることが責任だし。やっぱりそういうことに力が使えるようなやり方っていうのも、俺らなりのロックンロールだよねっていうところですごく意見が合って。だから僕、最近は毎朝ウォーキングして夕方はジョギングとかして、常にひなっちの100パーセントを出せるようにしておくっていうか。それはもう完全に責任からきてるし」


ツイッター見てると朝起きるの早いよね。


「寝るのも早いから(笑)。もう健康志向ですよ」


そういえば何年か前に日向くんタバコ止めたじゃん? あの時すごいビックリして。なんで?って聞いたら「ツアーでもっと動きたいから」って言ってて。


「そうそう。そうなんですよね」


へぇー真面目だなって思ったけど、あの時の俺は正直言うとあんまり共感できなくて。でも、あれから俺もどんどん体力落ちてって、それでついに。


「あ、樋口さんも止めたんですか?」


去年の値上げのタイミングで止めた。


「おぉ、すげぇ! おめでとうございます」


や、やっぱ俺の中ではまだまだ素直にそう思えないんだよね。〈俺、身体のこと気にして止めちゃったよ、あーあ〉みたいなのがあって。そういう体を気遣う自分がどうしても受け入れられないっていうか。


「すげえわかりますよ。でも、さっき僕が言った……」


維持と責任、なんだよね。もっと言うと、この仕事をもっと続けたいから止めたんだよね。


「だから良かったんですよ、タバコ止めて」


ほんとにこの仕事をまだやりたいって思ってるんだったら、体力を維持しなきゃ出来ない。でも歳食うぶん体力は落ちる。だったらもうタバコぐらい止めないとって。


「すごいいいことだと思います」


すまん、今完全に俺の話になってるんだけど(笑)。


「ははははは! いいじゃないですか」


だから俺、タバコ止める時、日向くんのその時のセリフ思い出したもん。


「あはは。ほんと?」


うん。バンドを続けるためにはっていう話を聞いて。


「ほんとそうなんですよね。何かを続けることって、そうやって何かを引き離していって何かを得ていくもんだと思うから。で、ナッシングスはもちろん、僕はバンドっていうものを今後もずっと続けていきたいから。そのために余分なものは削っていかないといけないし、いいものだけを得てってやってったほうがよりソリッドになっていく。そのほうがいいものが出来ると思うし」


俺はまだタバコに未練があるけどね。


「いや、止めてよかったんです! おめでとうございます!(笑)」



文=樋口靖幸



〈SPECIAL ONE-MAN LIVE "BEGINNING 2026” feat.『echo』〉

2026.2.27(金)
豊洲PIT
OPEN 18:00 / START 19:00

https://www.ncis.jp/live/458625/



NEW ALBUM『Fire Inside Us』
2026.03.04 RELEASE


■初回限定盤(CD+Blu-ray)
■通常盤(CD Only)
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〈CD〉 ※全形態共通

  1. 孤独の先
  2. Find the Color
  3. All We Have feat. Masato(coldrain)
  4. It Burns to Save You
  5. Black Train
  6. Looking for a Reason
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  8. シリウスの月
  9. May
  10. Everything

〈Blu-ray〉 ※初回限定盤 / 豪華盤:DISC 2
”Live at 野音 2024” 2024.8.31 at 日比谷野外大音楽堂

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〈Blu-ray〉 ※豪華盤:DISC 4
”BRIGHTNESS TOUR”2024.7.15 at Zepp DiverCity(TOKYO)


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Nothing’s Carved In Stone オフィシャルサイト


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