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INTERVIEW
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橋本絵莉子、約2年4ヵ月ぶりとなるアルバム『街よ街よ』が気づかせてくれたこと

最初からバンドで鳴らすぞって作ったアルバムやから外に出てるんです。街にいるというか広がってる



悲しさや寂しさといった感情を減らしたり、少しでも軽くするものとして、音楽というものがあってほしい。そういう思いも橋本さんの中にはありますか?


「うん、めっちゃ思うし、やっぱ音楽って、聴くだけで実際にその場の空気とか自分の感覚が変わるから。すごいものだと思う」


なおかつ、歌にすることで自分の感情を昇華させたり、今の自分の思考を確認するところも橋本さんにはあって。自分の気持ちがダイレクトに曲に出てしまうタイプだと昔からよく言ってましたけど。


「それは今回、より強く思いましたね。でも……本来こういうものなのかもなぁとも思ったんです、音楽って。全部出るっていうか。だからほんま日記みたいに、〈あ、こういう感情やったんや〉とか書いてみて知るというか、そういうところはもちろんあって」


そういう意味でも「このよかぶれ」という歌はちゃんと今書いておきたいものだった。


「そうですね。それで、これがちゃんと録れた時によかったなって……そう思えたし。うん、唄えてよかったっていう気持ちでした」


そして今回、チャットモンチー乙女団のドラマーでもあった北野愛子さんがアルバム制作に参加されていますね。


「はい。アルバムを作ろうってなった時に、すぐに愛子さんが思い浮かんで」


ぱっと最初に浮かんだドラマーが愛子さんだった。


「はい。それに曽根さん(曽根巧/サポートギター)と愛子さんは元々知り合いだし、シゲさん(村田シゲ/サポートベース)はフランクな人やから絶対いけるって思って。だからもう愛子さんしかおらん!って感じでした」


久々に一緒にやってみていかがでした?


「愛子さんのドラムのフレーズとか、スタジオにおる雰囲気とか全部含めてバッチリやった。だから、お願いしてほんとよかったなって」


そう考えるとバンドって不思議だね。普通にドラムができればいい、ベースができればいい、ギターが弾ければいいってだけでは成立しないものがあるというか。


「それはもうめちゃくちゃあると思います。むしろどういう人なのかっていうのを優先しているかもしれない、私の場合。曽根さんだったら、私がこうしたいってすごく言いやすいです」


前にも言ってましたね。年上だし、同じギタリストだけど、なんでも言える人って(笑)。


「そう(笑)。やっぱそこは、めちゃくちゃ大事な気がします。曽根さんじゃないと言えんこともたぶんいっぱいあると思うんですよね。とくにギターは。やっぱそれぞれのプレイスタイルがあるし、触れていいとこと触れたらあかんところがいっぱいあると思うんです。けど、そういうのを深く考えることなく、『こうしたい』『それはちょっといいかな』ってぱって言えるのって、めっちゃ大事やと思う」


変に遠慮してしまうと、いいものも作れないですしね。今回、いろんな時期にできた歌が集まってると言ってましが、このアルバムのタイトルを『街よ街よ』にした理由を聞いてもいいですか。


「それはですね、今回の歌詞に、〈道〉に関する言葉が多いなってまず思ったんですよね。〈人一人〉だったら海沿い、〈このよかぶれ〉だと道端の花、〈やさしい指揮者〉だと別の道とか」


あと「宝物を探して」の立体交差も道ですもんね。


「そうそう。あと、地元の駅だったり、踊り場、下駄箱、あと〈ホテル太平洋〉は建物やし、アルバムの中にあるワードを集めたら一個の街になるなって思ったんです。その時に、『日記を燃やして』は、ほんとに半径5メートルぐらいの距離の中の歌で出来上がってるアルバムだったけど、今回は外に出ていってるというか、思いが外に向かってるなってことに気づいて」


それこそ「私はパイロット」では大気圏に行き、インストの「離陸」という曲もあって。


「そう。だから街っていうワードを入れたタイトルにしようと思ったのが始まりです」


街って、つねに誰かがいて。前作は、もともと打ち込みで一人で作り始めたところから、最終的にバンドスタイルというものに行きついたという流れでしたけど、今回は、すでに人と一緒に音楽を鳴らすというのがあって。だから外に出てる感じになってるのかもしれないですよね。


「それも大きいと思います。最初からバンドで鳴らすぞっていうのがあるアルバムやから。『日記を燃やして』は、ソロになってどう表現しようか?っていうのをまだ模索してた時期の曲も入ってる。でも今は街にいる、外に出てるんですよね。広がってるというか、うん」


あの最後に、今回のアルバムを聴いてひとつ気になったことを言ってもいいですか?


「え、なんでしょう?」


橋本さんの歌には、お風呂の場面が多いなって思いまして。「偏愛は純愛」に〈お風呂でつくため息が好き〉と出てきますし、チャットの「涙の行方」しかり、前作の「あ、そ、か」にも〈もうはよ風呂入れ〉というフレーズがあるし。


「そう、そうなんです! やっぱ多いですよね? なんか祖先っていうか、水の神様に書かされてるのかな?(笑)」


水の神様!?(笑)。


「あはははは。でも今回、私もすごい考えました。お風呂多いなって」


それは、お風呂に入ってる時に歌詞が浮かぶことが多かったりするとか?


「人間って、魚から進化したわけじゃないですか。〈このよかぶれ〉にも書いてるんですけど」


〈湯船に浸かると恋しくなります/魚から進化した人間の性でしょうか〉ですね。


「そう。で、お風呂に浸かる時って、基本何も着てないし、野生に近い状態だから、お風呂のなかにおる時って、自分の意識じゃないところが出てきやすいっていうか」


理性ではなく、本能的なものが呼び覚まされるみたいな。


「うん。私も、お風呂が多いなって思ってて、〈なんでなんだろう?〉ってすごい考えたんですよ。それで、裸で水につかることが、トリガーになって、いろいろ考えたりするんちゃうんかなって。そういう結論に今は至っています」


水に浸かることで、自分でも気づいてなかったような思いや感情が出てくるというか。


「そうなんちゃうかなって思ってる。で、それが歌詞になりやすいのかなって(笑)」


文=平林道子



NEW ALBUM
『街よ街よ』
2024.04.24 RELEASE

  1. 踊り場
  2. 人一人
  3. 私はパイロット
  4. 離陸 ~ Live at Namba Hatch, Osaka, Oct, 17, 2022 ~
  5. このよかぶれ
  6. やさしい指揮者
  7. 慎重にならないか
  8. 宝物を探して(街よ街よ Mix)
  9. ホテル太平洋
  10. Oh, Cinderella
  11. 偏愛は純愛


セカンドアルバム『街よ街よ』特設サイト


TOWER RECORDSで購入
Amazonで購入
HMVで購入




橋本絵莉子オフィシャルサイト

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