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INTERVIEW
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【Archive/Interview】HUSKING BEE/音楽と人2004年5月号

頑なな音があって、それが人を呼んで、頑ななチームができたり。そうじゃなくてもっとフレキシブルというか、まるーく行きたい



どうして?

「……どうして? ……や、やっちゃいけないよって思っただけなんですよ。そこに理由はあんまりないし。さっき言ったようにカフェで聴きたいっていうのもあったし、〈こういうことを唄いたい人なんだな〉って思われるのも癪(しゃく)だし」

癪ですか。

「はははははっ! なんかねぇ、話せば話すほど辛くなるのでその質問は止めてくれませんか(笑)。すんごい長くなるんだもん。今に行き着くまでにいろんなきっかけがあって、すんごい考えてたし。でもそれは言うべきじゃないし」

発言してしまうことによって、重い意味が付随するのが嫌っていう?

「うーん……けっこう、頑なになりすぎるのが嫌なんですね。頑なな音があって、それが人を呼んで、頑ななチームができちゃったり。それがカリスマ教団みたいになっちゃうと違うんですよね。メッセージを言い過ぎると、そういう人たちしか寄ってこないだろうし。そんなんじゃなくて、もっとフレキシブルっちゅうか、まるーく行きたいのかな。もちろん理由はもっともっとありますけど」

物事を断定したくないんですね。

「うん、そう見えるんだったら最高ですね」

ただ雑誌的に言うとね、〈俺はこうである!〉っていう強い言葉があったほうが美しくまとまるんですよ(笑)。

「ですよね。〈僕は丸裸です!〉とか、そういうのがいいんですよね。でもそこは外しますよ。みんなやってることだし。逆にみんな変なことばっかり言い出したら、その時は僕ストレートなこと言いますけどね(笑)」

昔はもっと直接的な発言が多かったと思うんですよ。歌詞の意味についても話してたし。まぁだからこそ〈ひたむき〉とか言われてたんだろうけど。

「うん、ひたむきでしたね。ひたむきっていうか、やっとやっとでしたよ。大変だったし、辛かったし」

変わってきた転機みたいなものって、何かあったんですか?

「どうでしょうね。あの、『海馬 脳は疲れない』っていう本とか、読んだことあります? 糸井重里さんと池谷裕二さんっていう東大の助教授の方が、対談形式で書いてるんですけど」

それは読んでないっすね。

「脳に関しての本なんですよ。人間の脳みそについて語ってて。すごい面白いんですけど。それ、僕30歳になった頃に読んだんですよ。面白ーい!って。それまでアワワ~ってなってた自分の脳なのに、実は余分なものが何もないような、軽~い感じがしたんですよ。自分の身体がどんどん軽くなっていくような。あれこれ無理やりやろうとしてたけど、今ある状態で、やりたいと思ったことをコツコツやればいいんだな、とか。なんか整理がつくようになったというか、いい感じになりましたね。それらしき言葉が節々に載ってたんですよ」

たとえばどんな言葉?

「んーとですねぇ、その本には、30越えると人間の脳みそは飛躍的に変化する、つながりを発見していく能力が身に付いていく、でも20代にある程度頑張っておかないとダメだって書いてあって。〈これ、俺じゃないっすか!〉っていう感じ。もう、ふわっと思ったことをやっていけばいいんだなって自信になったし。昔みたいに〈あーでもない、こーでもない〉って苦しくならなくて。そのへんの踏ん切りがついて、くだらないことも唄っていけるなぁって。〈くだらないことを唄うのに何の意味があるのだろうか?〉とか、そういうんじゃなくて。やりたいと思った時にやっちゃおう、って」

そこに不安はまったくなかった?

「うーん……やっぱ、ありますよね。少なからず。でも怖いって感じじゃなくて、これが人に届いた時どうなるかなぁっつう。それが不安って言葉なのかどうかわかんないですけど」

ブッチャーズの吉村さん(吉村秀樹/bloodthirsty butchers)が言ってたんだけど、メンバー4人になって展開が早くなったらしいんですよね。考えないままどんどん音が出てきて、あの新作(アルバム『birdy』)になったんだけど、作ってる途中は「こんなに考えないで物事進めて大丈夫なのか」って不安になったらしくて。

「あ、それと一緒です。すげぇいいモードだなぁ、前と違うなぁって思うんだけど、あれっ、前と違うってヤバいのかな?って。おんなじように思いましたね。それは『the steady-state theory』(4thアルバム)作ってる時にも思ったし、CORNERやってる時も考えたし」

今はどうです?

「今は……とりあえず次だなぁって感じ。その時作りたいなと思ったら作るべきだし、その時作りたいと思ったものって、それでしかないですからね。それで本当に満足いくかって言ったら、〈ほんと完璧! もう最高だぁ!〉とか思って泣いたりしてんのに、それでもライヴで何回もやってたらマンネリしてきたりしますからね。でも人生とはそういうもんですからね。爆発すればするほど、次に向かいたくなるんですよね」


文=石井恵梨子
撮影=下薗詠子

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