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【Archive/Interview】HUSKING BEE/音楽と人2004年5月号

text by 石井恵梨子

結成25周年を迎えたHUSKING BEE。記念すべき節目にリリースされたベストアルバム『ALL TIME BEST 1994-2019』を聴くと、さまざま出来事を経てきた中で、常に変化していった彼らの足跡をたどっていける。ここでは5枚目のアルバム『variandante』の記事を再掲載したいと思う。そこにあるのは、当時から周りと同じことをするのは良しとせず、何か新しいものを提示しようとしている磯部正文(ヴォーカル&ギター)の姿。発売中の最新号に掲載されている磯部のインタビューとあわせて読むと、「変わりたい」という彼の強い思いこそ、今のHUSKING BEEを形作っていると見えてくるはずだ。

(これは『音楽と人』2004年5月号に掲載された記事です)


季節や風景の移ろいであるとか、人間のつながりや未知の可能性であるとか。いわゆるパンクの枠を完全に脱したハスキング・ビーが、日常を輝かせる数々のシーンを語彙豊かに描き出したのは数年前のこと。主権を握っていたのはヴォーカル&ギターの磯部正文だ。それを見てきたからこそ、理解しづらいのである。
新作『variandante』は、変化を表す接頭語=variと、歩くぐらいの速度を示す音楽用語=andanteを合わせることで、〈ゆるやかに変化する〉という意味を持つタイトルだ。しかし、何がどう変わるのか明言されることはない。ポップな楽曲に乗る歌詞はほとんど突拍子がなくて、まるで意味不明なものも少なくないのである。ユニークな言葉遊びだともいえるが、少なくともこれは〈伝えたい!〉という覚悟を持った人間の歌ではないだろう。そこが理解できない。磯部が以前「人を変えるような歌が作りたい」と断言していただけに。
ということで彼ひとりをいろいろと突っつき回してみたインタビュー。難航したし、本人がそれを避けたいと語るように、格好よくキマった断定的発言は何もない。しかし、だからこそ自分の表現に対する自信と確信を強めている磯部の姿が、ここから見えるならば嬉しいと思う。



今回興味深いと思ったのがタイトルで。〈ゆるやかに変化する〉っていうのは、ずばりハスキング・ビーの変化?

「まぁ……ハスキン、ですね。日本語で唄いはじめたり、楽曲的にもいろんなことを……やりたいなぁと思いつつも、まだ踏み込めずにいたり、踏み込みたいと思うところもありつつ。結局自分たちがやればハスキング・ビーですし、今回、今やりたい感じをバーッと作ってみて、けっこうゆるやかに変化してるように見えるかなぁ……なーんて」

「なーんて」(笑)。

「いや、自分じゃそこまで客観的になれないんですけど。ただ、去年CORNERやって、ある意味客観的に見ることもできるようになりましたから」

今にして思うと、CORNERで得たものがけっこう多かった?

「うん。前よりもすごいなって思える人が増えたのかな。触れ合う人も変わってきたりしましたから。すごくいいなぁって。ハスキンだけだとある意味もうまとまってて、近寄り難いところもあるじゃないですか。なんとなく。〈ハスキング・ビーのヴォーカル!〉っていう――」

イメージも固まってるし。

「うん。僕はどこでもフレキシブルに行きたいし、参加したいんですけど。じゃあ自分が呼んでしまえばいいってところで始めたのがCORNERで。そうしないと音楽的進歩もないと思ったし。そこでいろんな人と触れ合ったものが、ハスキンに還ってくればいいなぁって」

それ、ハスキンがこのままでは何も変わらない、みたいな危機感があったということですか?

「うん……やや、ストレスっていうのもありましたし。毎回ライヴで同じことするのとか、ちょっと疲れてたり。最後に必ず〈Walk〉(註:初期の代表曲)やるとかね。〈うーん、いいんですけどぉ……〉っちゅうのが少しあって」

なんとなく倦怠期みたいな。

「うん。かつ、自分の中で曲作りに対する考え方が変わってきつつあって。もっと初期衝動を大事にしたいとか」

初期衝動?

「うん。たとえばこのタイトルも大々的に付けたわけじゃなくて、大事なのは響きだったりするし。ふっと思いついただけなんですよ。なんのメッセージも意味もないし。『variandante』っていう奇妙な響きだけが出回ってくれたらなぁって。思えばハスキング・ビーって付けた時と似てるんですけどね。意味あんまなくて、いざ話せば〈あ、そういう意味なんだぁ〉って思うんだけど、聴いたことのない響き? そういう感覚を大事にして付けたいなぁって」

ストレートなバンドっていっぱいいるじゃないですか。それがつまんない。似たようなこと唄って面白いのかなぁとも思うし

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