『音楽と人』の編集部員がリレー形式で、自由に発信していくコーナー。エッセイ、コラム、オモシロ企画など、編集部スタッフが日々感じたもの、見たものなどを、それぞれの視点でお届けしていきます。今回の担当であるアラフォー編集者とnoodles・yokoさんが語り合う韓国ドラマコラム第2弾。テーマは〈タイムスリップもの韓国ドラマ〉についてです!
1月恒例の誕生日旅行はいかがでしたか?
「今年もいつもどおりソウルでカフェ巡りしたり、お買い物をしてた感じかな。今年は韓国も暖冬みたいで、いつもほど寒くなかったから動き回るにはよかったな」
何か、これは!っていう出来事はありましたか?
「これは!というか、カフェで友達が誕生日ケーキを用意してくれたの。で、そのケーキを持った写真をSNSにアップしようと思って撮ろうとしたら見事に落っことしちゃって! しかも、なんか漫画みたいに一回転して、何事もなかったかのようにテーブルの上に着地して(笑)」
ケーキがお皿じゃなくて、テーブルの上に乗ってる写真がアップされてましたね(笑)。
「しかもそれちゃんと食べました(笑)。普通にテーブルの上にあったしね」
あははははは。で、韓国ドラマについて語るこのコーナーですが、今回は〈タイムスリップ/タイムトラベルもの〉というテーマで話をしていけたらと思います!
「多いよねえ。でも、どれも時間が限られてるというか、だいたい元の時代に戻らなきゃいけないっていうのがあるでしょ。お互いの気持ちが通じあったとしても、〈いつか離れ離れになってしまうかも〉っていう思いであったり、離れ離れになったあと、〈一緒にいた時間は幻だったのかもしれない?〉とか思ってしまう。そういう切なさがあるんだよね」
前回少し話しましたけど、現在に至る私の第二次韓国ドラマブームのきっかけになった作品が、まさにタイムスリップものの『屋根部屋のプリンス』で。
「まだ観れてないんだよねえ。どの時代からタイムスリップしちゃうの?」
朝鮮時代から現代。主人公の王世子(註:朝鮮王朝の皇太子の呼称)が、家来3人と一緒に、現代にいるヒロインの家にタイムスリップしてきてしまうところから物語が始まるっていう。
「あ、屋根部屋(註:ビルなどの屋上に建てられたプレハブ小屋的な部屋。家賃が安い)に住んでる貧乏なヒロインのところに世子様がタイムスリップしてきちゃうんだ」
そう! なので『屋根部屋のプリンス』(笑)。
「結末、聞いていい?」
ぜひ観てほしいので、詳しくは話さないけど……ハッピーエンドではあるかな。
「え!? でも世子様は朝鮮時代に帰るわけでしょ? なのに、ハッピーエンドなの?」
輪廻転生とか因縁っていうのが伏線としてあって。世子と瓜二つの人が現代にいて、その人と出会うというか再会するって感じで。ただ、ヒロインと瓜二つの人が朝鮮時代にもいたので、結末としては、前世から続く運命の2人だったっていうことになるのかな。
「ああ、なるほどね。どちらかといえば、元の時代に戻ってしまって、タイムスリップした時代の人(たち)と離れ離れになってしまうっていう結末の作品のほうが好きなのね。やっぱりそのほうが一番しっくりくるっていうか。でも、そういう伏線があってのエンディングなら、なんか面白そう。今度観てみようかな」
ぜひぜひ。ちなみに家来のうちの1人を演じてるのが、アカデミー賞で4冠獲得の映画『パラサイト 半地下の家族』に出てるチェ・ウシクだったりします。
「そうなんだ! 『屋根部屋〜』は過去から現代だけど、現代の人が過去にタイムスリップする『麗〜花萌ゆる8人の皇子たち〜』。これ、よかったよね」
よかったですよねえ。
「主人公の俳優(イ・ジュンギ)には、私そこまで惹かれなかったんだけど、脇を固める皇子役の俳優さんたちがいい!」
そう! EXOのベクヒョンが第10皇子役で出てて、私たちのお気に入り俳優のひとり、ナム・ジュヒョクが第13皇子役、あと第8皇子役のカン・ハヌルもいい!
「あとさ、『麗〜』のヒロインを演じたIUが、あんなに可愛いとは思わなかった」
ほんとに。あのドラマってやたらと顔アップのシーンが多かったけど、それに耐えうる可愛さ、肌の綺麗さ! でもこれって中国ドラマ『宮廷女官 若曦(ジャクギ)』のリメイク版だそうですよ。
「え、そうなんだ! 『麗〜』は、ハッピーエンドじゃなかったよね」
ですね。IU演じるヒロインのへ・スが現代に戻ってきて、仕事先でたまたまやってた高麗展で飾られている主人公の肖像画を見て涙を流し、そのあと2人の幸せだった頃の回想シーンで終わるという切ないラストでした。
「そうそう。絶対に一度別れることが用意されてるっていう。その設定がたまらないのかもしれないな、私(笑)」
だからタイムスリップものに惹かれてしまうと。あと〈こんなことあったらいいな〉〈あの時代に生きてたらどうなんだろう〉っていう妄想とか、〈あの頃に戻ったらこうしたい!〉みたいな願望を満たすというか、刺激するところもあるような気がするんですよね。
「うんうん、確かにそうかも。普通に考えたらありえないんだけど、でもそこにロマンを感じられるのが、タイムスリップものの魅力かもね。もちろんリアリティがあるものもいいんだけど、タイムスリップものにはロマンがあるな」
ちなみに一度だけタイムスリップできるとしたら、どの時代に行きたいですか?
「うーん、どうしよう……バブル時代も行ってみたら面白そうな気もするけど、1回だけだとしたら……江戸時代も捨てがたいし……ヒラバヤシちゃんは?」
そうですねえ、命の保証がされるなら――。
「戦国時代?」
そう!
「ああ、わかる〜。戦国時代はロマンを掻き立てられるよねえ。やっぱロマンって大事」
ロマンって大事! yokoさん、決まりましたか?
「やっぱ江戸時代がいいかな」
江戸時代は長いですが、どの時期?
「幕末でしょ。登場人物も豪華だし(笑)、時代が動いてる、その熱さを肌で感じてみたいなって思う。そういう意味では、昭和30年代の高度成長期の頃もいいかもって思うけど」
ああ、時代の大きなうねりを体感してみたいと。
「そう。やっぱのほほんとした、っていうと語弊があるけど、平安時代とかあんまり惹かれないんだよね」
わかる。衣装、じゃないや(笑)、平安時代の貴族の装束にはすごく興味あるし、着てみたいなぁって思うけど、時代としてはそこまで惹かれないですよね。
「実際はまあわからないけど、私たちからすると浮世離れしたイメージしかないもんね」
ですよね。歴史で習うのも、いわゆる貴族の生活が中心でしたしね。話を戻すと、近代へのタイムスリップ、というか10年、20年単位のタイムリープ系ドラマも、ここ最近増えてますよね。
「そうだね。それで言えば、『眩しくて』は、すっごいオススメ!」
『屋根部屋〜』にも出てるハン・ジミンさんと、我らが(笑)ナム・ジュヒョクが出てるやつですよね。
「そうそう。全12話で、韓国ドラマにしては短いんだけど、お話自体に深みがあって、恋愛ドラマの要素もあるんだけど、人間ドラマがしっかり描かれてる、すごく良質な作品なの。これはね、絶対に観てほしい! ヒラバヤシちゃんのオススメは?」
タイムスリップというよりは、パラレルワールド的な要素が強い作品だけど、『シグナル』は、すごく見応えのあるドラマでしたね。これはジャンル的にはサスペンスになるんですけど。
「日本でリメイクされてたやつだよね?」
そう。坂口健太郎が主役で、去年の春クールで放送されてましたよね。日本版は、まだ観れてませんね。
「私もまだ観てないんだよねえ。でも最近、韓国ドラマのリメイク多いよね」
ですね。一時期ほど多くはないですが、日本のドラマの韓国リメイク作品もありますしね。では、次回はリメイク作品をテーマに話しましょうか。
「両方合わせるとけっこうあるもんね。そしたら、日本のドラマをすごくチェックしてる人を呼んで話をしても面白いかも!」
そうですね。では次回もよろしくお願いします!
文=平林道子
Casablanca 〈Crimson City Tour〉
2月20日(木) 下北沢 CLUB Que
2月27日(木)池下 CLUB UPSET
2月28日(金)心斎橋 KING COBRA
3月01日(日)福岡 Livehouse CB
3月02日(月)岡山 image
3月04日(水)柳ヶ瀬 ants
3月21日(土) 高円寺 HIGH
3月26日(木) 新潟 CLUB RIVERST
3月28日(土) 宇都宮 HEAVEN’S ROCK VJ-4 2/3
4月3日(金) 札幌 cube garden
noodles Live Schedule
3月15日 (日) IMAIKE GO NOW 2020
4月19日 (日) 新宿red cloth with:山中さわお(バンド)
4月25 日(土)、26 日(日)ARABAKI ROCK FEST.20 ※出演日は後日発表※
noodles オフィシャルHP http://noodles.velvet.jp/