• HOME
  • RANKING
  • NEWS
  • INTERVIEW
  • COLUMN
  • MAGAZINES
  • BOOKS
  • ABOUT
  • HOME
  • RANKING
  • NEWS
  • INTERVIEW
  • COLUMN
  • MAGAZINES
  • BOOKS
  • ABOUT
COLUMN
  • #BUCK-TICK
  • #WEBオリジナル

BUCK∞TICK星野英彦の還暦ライヴ。赤いスーツ姿など、ファンへの感謝満載の一夜

text by 石井恵梨子
2026年6月29日


【LIVE REPORT】
BUCK∞TICK〈Ruby Horizon 60〉
2026.06.16 at SGC HALL ARIAKE




星野英彦60歳の誕生日、6月16日に行われた特別ライヴ〈Ruby Horizon 60〉。このような企画が過去になかったわけではなく、ヤガミ・トールであれば50歳から恒例になっている生誕ライヴがあるし、今井寿は昨年のツアー中、福岡で大勢に祝福されながら還暦の日を迎えている。樋口豊も今年1月、59歳のバースデー企画で初のスペシャルセッションを行ったばかりである。


ただ、3700人キャパの大ホール、BUCK∞TICK名義でのメモリアルライヴというのは初のこと。本誌インタビューによれば「自分で企画するわけないでしょ。これは仕組まれた罠(笑)」らしいが、とにかく照れてナシにしないのも今の星野だ。やるとなったら、やる。そういう今の姿をしっかり見せてもらった。


本編はわりとスタンダード。『スブロサ SUBROSA』楽曲と過去楽曲を半々としながら、ハレの日、祭りの日を強調したセットリストだ。具体的に言うなら、始まりは「百万那由多ノ塵SCUM」ではなく「スピード」だったし、圧巻のゴスナンバー「ガブリエルのラッパ」のあとに続くのは「黄昏のハウリング」ではなくイケイケの「BOY septem peccata mortalia」なのだった。わりと早い段階に披露された「渋谷ハリアッパ!」では、曲の途中に今井が〈ハッピーバースデートゥーユー〉と即興の歌詞を挟み、ラップとも歌唱ともつかない独自の唱法でステージを練り歩いてみせる。スリーピースであるLucyの復活を挟んだことも関係しているのか、その立ち居振る舞いは、ますます自由闊達に、フロントマン然としたものになっていた。


全14曲、わりとサッパリ本編を終えたあとがすごかった。新体制になってからメンバー紹介はスクリーンに名前を映すものに切り替わっていたが、この日は今井寿が「ドラムス、ヤガミ・トール! a.k.a.アニイ」「ベース、樋口豊! a.k.a.ユータ」と嬉しそうに兄弟の名前を呼ぶ。その今井を紹介するのは樋口で、「ギター」ではなく「先輩! 今井寿!先輩!」とはしゃいでいたのはすっかり高校時代の感覚に戻っていたからか。本当に10代から続く関係性なのだ。そこから20、30、40、50代を過ぎて現在。再び今井がマイクを取り「あとひとり……還暦ボーイ!」と告げると、後方スクリーンには生まれたての赤子時代から幼少期、学生、バンドマン時代と、大量の写真が映し出されていく。すべて星野英彦、60年ぶんのフォト・ライブラリーだ。終わった瞬間には真っ赤……というかルビー色のスーツをまとった星野本人が現れる。これでもかと胸元をはだけさせ、投げキッスをしながらの色男ぶりである。こういうの、やる人だったのか。いや、やると決めればできる人なのか。


用意された神輿に今さら照れても仕方がない。メンバーやスタッフに唆されたところもあるだろうが、本人がまんざらでもない表情をしているのが何より素敵だった。ケーキを前に記念撮影を済ませ、60年ぶんの写真に触れて「本当は高校時代の写真もいっぱいあったけど、ユータがダメだって言うから(笑)」などと語り出すところはいつもの自然体。魔王と奇術師の横で、ひとり涼しく風に吹かれていたギタリストだった頃と同じである。ただし。


「有給とか使ってみんな来てくれたんでしょ? ほんとありがとう。……好きっ。大好き!」


こんなキャラに、星野がなる日が来るのだ。気恥ずかしさを超えて素直に拍手できるのは、生きている喜びを今まさに感じているから。「一緒に歳を重ねていきましょう。いい人生にしていきましょう」というMCから始まるのは「I spy」。かつて星野が一度だけ動かしたプロジェクト・dropzのセルフカヴァーだ。さらにアコギを持った「ミウ」、がっつりアゲる「ダンス天国」と星野歌唱曲を続けることでアンコール第一部は終了となるが、もちろん、宴はまだまだ終わらない。


アンコール第二部は、いよいよ赤いちゃんちゃんこ&頭巾姿の星野英彦! 「これが見たかったんだろ?」と笑う姿にはもう120%のサービス精神しかない。さらに華を添えるのはゲストに呼ばれたLUNA SEAのJであり、「メンバー全員の思いを運んできました。RUYICHIの思い、SUGIZOの思い、INORANの思い、そして真矢くんの思い」と語った瞬間は会場から最大の拍手が巻き起こっていた。昨年11月の〈ルナフェス〉で共演した「TIKI TIKI BOOM」、さらにB-T20周年の〈PARADE〉でJがカヴァーしていた「ICONOCLASM」をツインベース編成で披露。ソロキャリアも長い男なので声量がハンパなく、「ICONO〜」が過去イチ雄々しいヴァージョンになっていたのもいい土産であった。


Jが去ったステージで「この誕生日会もそろそろ締めね。あっちゃん」と今井が語り出す。一瞬ざわめく客席。よく見れば彼が履いているのは櫻井愛用だったブーツで、今も一緒にここにいる、でも時間は流れていく、そのことを再度確認しているのだろう。「ヒデが還暦だってよ。最後一緒にブチ上げようぜ。なぁあっちゃん」。そう言って始まったのは「Baby, I want you.」。今も生きている。ひとつ、またひとつと歳を重ねるたび鮮明になっていく生の喜びを、メンバー、そしてファン全員が、それぞれしっかりと噛み締める一夜となった。


文=石井恵梨子
写真=田中聖太郎


【SET LIST】

  1. スピード
  2. 渋谷ハリアッパ!
  3. CREAM SODA
  4. 夢遊猫 SLEEP WALK
  5. DADA DISCO - G J T H B K H T D -
  6. スブロサ SUBROSA
  7. From Now On
  8. 雷神 風神 - レゾナンス #rising
  9. 薔薇色の日々
  10. SANE
  11. 冥王星で死ね
  12. THE FALLING DOWN
  13. ガブリエルのラッパ
  14. BOY septem peccata mortalia

ENCORE 01

  1. I Spy
  2. ミウ
  3. ダンス天国

ENCORE 02

  1. TIKI TIKI BOOM(with J)
  2. ICONOCLASM(with J)
  3. Baby, I want you.


BUCK∞TICK オフィシャルサイト

SHARE
RECOMMEND
RECOMMEND

宮本浩次が音楽と人8月号の表紙に登場。アルバム『I AM HERO』にまつわるロングインタビューをお届け

#宮本浩次
WEB ORIGINAL

BUCK∞TICK星野英彦の還暦ライヴ。赤いスーツ姿など、ファンへの感謝満載の一夜

#BUCK-TICK
CURRENT ISSUE

ヤバTニューアルバム発売に先がけ3人を取材。デビューから10年の日々を楽しく振り返る

#ヤバイTシャツ屋さん
WEB ORIGINAL

People In The Boxがツアーに掲げた〈無限会社〉シリーズ。成り立ちを先輩社員3人に聞いた

#People In The Box
CURRENT ISSUE

KIRINJIに在籍したギタリスト弓木英梨乃がソロ名義の楽曲を発表。「Kaiho」に込められた思い

LOAD MORE

© 株式会社音楽と人

FOLLOW US
タグ一覧
ライヴレポート / WEBオリジナル / 最新号 / アーカイヴ / 編集部通信 / 怒髪天 / BUCK-TICK / 言の葉クローバー / 僕たちプロ野球大好きミュージシャンです! / DEZERT / 小室ぺいの自由研究 / a flood of circle / 音楽と人LIVE / NITRODAY / PHY / GRAPEVINE / 映画 / 9mm Parabellum Bullet / 中田裕二 / MUCC / 銀杏BOYZ / THE COLLECTORS / フジファブリック / noodles / Mrs. GREEN APPLE / go!go!vanillas / the pillows / 後輩ノススメ! / ヤバイTシャツ屋さん / SUPER BEAVER / SixTONES / The Birthday / THE BACK HORN / THE YELLOW MONKEY / BRAHMAN / ストレイテナー / lynch. / UNISON SQUARE GARDEN / ENDRECHERI / People In The Box / KinKi Kids / 2019年プレイバック&MY BEST MUSIC / 忘れらんねえよ / THEE MICHELLE GUN ELEPHANT / ポルノグラフィティ / THE NOVEMBERS / 山崎まさよし / aiko / Age Factory / The Songbardsの描写探訪