セット? いらねえじゃん!? そんなんでチケット代高くなったらかわいそうじゃんよ

(笑)「メイクをしようという発想は、バンドには全然ないですか?」。
アベ「ない(←即答)」
チバ「面倒くさいじゃん」
ウエノ「嫌いだもん。ヴィジュアル系じゃねえんだからさ」
チバ「みんな結構、俺以外、肌きれいじゃん(笑)」
クハラ「結構キメ細かいでしょう? 小股切れ上がってるでしょ?」
(笑)ヘアメイクもなし?
クハラ「まあ撮影ものとか、ガーンとした時はね」
チバ「でもキュウはリーゼントつけるだけなんだもん。それだけのために来てもらうんだもん」
クハラ「ああ(笑)。それは自分でできたんだけど、そっから先の整髪料持ってきてもらうんだよね(笑)。俺持ってないもんだからさ」
はい。ごめん、ここからちょっとミーハーな質問です。「チバくんのほっぺがクレーターになってるのは何でですか?」。
チバ「おー……」
クハラ「クレーターまで言う(笑)」
チバ「病気だね。病気っていうか……水ぼうそうとか、あとはニキビとか」
アベ「あと肝硬変」
ウエノ「膀胱炎と」
チバ「天性のもんだよね。才能だよ」
10代の頃から?
チバ「そうだね」
では「ウエノくんだけ〈ウエノ〉と〈コウジくん〉と二通りの呼び方があるのは何ででしょう?」。
ウエノ「それはもう、アベくんは俺より年上だから〈ウエノ〉。チバとキュウは俺より、一応(明治学院大学時代の)後輩だから。最初は〈ウエノさん〉って呼んでたんだけど。いつの間にか、まあ」
クハラ「同じバンドでね〈さん〉づけもよそよそしいから」
ウエノ「チバは最初から〈コウジくん〉って呼んでた。だからほら、俺も〈アベくん〉で、〈チバ〉〈キュウ〉でしょ?」
チバ「でもバンド関係とか、昔はみんな〈○○くん〉って言ってたんだよ。歳が上の人のこと。〈○○さん〉っていうのは、あんまなかったと思う」
なるほど。はい。「アベくんだけ風貌があまり変わらないのは何でですか?」。
アベ「風貌……」
髪型とかさ、ほかの人は髪型変えたり、ヒゲ伸ばしたりしてるのに。
アベ「ああー。面倒くさいんだよ」
はははは。今は髪、ちょっと長いほう?
アベ「長いね、というか俺、どうにもなんないのよ、髪型。まったくのストレートだから」
直毛だから工夫のしようがないと(笑)。
アベ「で、ドライヤー使うの嫌いだし、面倒くさいから。整髪料つけるのも面倒くさいから嫌いだし(笑)。それだけだよね、うん」
それでストレートなわけね、はい。「みんなスリムなのにキュウちゃんだけ体型が違うのは何でですか?」。
クハラ「あははははははは!! はははは……」
ごめんね、こんな質問して(笑)。
クハラ「それは……体型はね、持って生まれたもんすからねえ。まあ俺だけガッシリしてるわねえ……まあ、でも……あんまりガリガリのドラマーっつうのもねえ、説得力ないじゃないですか? ってことにしときましょう」
部活の影響って大きいのかな?(注/クハラは高校時代、ラグビー部に所属していた。全国大会の出場経験もあり)
クハラ「それは、ある。昔はだからケツをデカくしよう、脚を太くしようっつう意識でしかモノを食ってなかったから」
ウエノ「脚とかガッシリしてるもんね」
クハラ「そう、昔はほんとに太ろう太ろうとしてメシを食ってたから。今は勘弁してもらいたいけど、これ以上は(笑)。腕、脚とかは太いし、ケツもデカい」
なるほどな。しかもキュウちゃんだけO型なんだよね。ほかの3人はA型。
クハラ「そうですね」
〈パーソナル編〉は以上。続いて〈レコード編〉。「いつも一発撮りなのは何でですか?」。
アベ「それしかやったことがない。それが一番やりやすいから(笑)」
ウエノ「何回録っても、わかんないからね」
アベ「別々に録ってもわかんないじゃん? 何がいいかって。ドラムだけ録って、ドラムだけ聴いても……」
チバ「わかんないよ!」
うーん、そう言い切っていいものやら。実際そうやってる人らは多いわけだし。
アベ「まあ、よそはよそとして、ウチらはね」
クハラ「たとえばクリック(リズムのテンポを保つためのガイド音)とか聴いて、ちゃんとした均等のリズムを……とかいうバンドではないですからね」
アベ「混ざった時の音の具合とかさ、あるじゃない?」
クハラ「絶妙な詰め具合とか、混ざり具合だったりとか。どっちもグッとくる要素があるから、そういうのってやっぱ、いっぺんにやんないと絶対出ないと思うし。で、それを出すためにはこう、ギターとベースの動きとか見えないと、やっぱわかんないしね」
たとえばメジャーでデビューする時に、やれというふうな言われ方はされなかった?
アベ「されなかった、うん」
ウエノ「言われてもやんないもん」
クハラ「何ていうか、できない……ね」
はい。「今回の〈スモーキン・ビリー〉も『ギヤ・ブルーズ』もそうですが、いつもアナログ盤を出すのは何でですか?」。
アベ「自分たちが欲しいから」
クハラ「まずそっからですね」
ウエノ「どうせ4枚作るんだったら、たくさん作って売ってみようか!みたいな。まあ、TRIADは作ってくれるんですよ。前例がたくさんあるし(笑)」
ああ、ピチカート(・ファイヴ)とかね(笑)。
クハラ「やっぱレコードは自分らも欲しいですよね」
ウエノ「まあ、でもアナログだけで聴いてくれてる人もいるんだろうし。べつに分けてないっちゃあ分けてない」
でもジャケのデザイン、わざわざ変えてるもんね。
ウエノ「今回は一緒だけど」
クハラ「今までは結構変えたりしてる」
わかりました。「『チキン・ゾンビーズ』のジャケットは、CDではブルー・チア―(=60年代のアメリカのガレージ・サイケ・バンド)、アナログではザ・フーを意識したデザインでしたが、今回の『ギヤ・ブルーズ』では何かありますか」。
チバ「ない(←即答)」
ウエノ「今回は『ギヤ・ブルーズ』……って感じ」
チバ「前回はべつに……ブルー・チア―はそうでもないんだよな。『オッズ・アンド・ソッズ』(ザ・フー)はモロだけどね。あれはもうパロディにしようと思ってたし……まあパロディっつうか、本気なんだけど」
うん。今後のジャケットは「こういう感じで行こう」というのが何かあったの?
チバ「いや、もうほとんど中島さんっていういつもやってもらってるデザイナーの人がバーンつって持ってきてくれて、写真撮って、〈いい!〉つって、ガーッつって」
ウエノ「で、〈よし!〉」
チバ「一発OK」
なるほど。「タテ長のシングルが少ないのは何でですか?」。今まで3枚しか出ていません。しかも今年は出ていません。
チバ「しまえないから」
アベ「入んないんだよね、ラックに(笑)」
クハラ「それやっぱデカいと思ったね」
アベ「マジで。それはデカいよ(笑)。こう開けて、この高さ(12㎝CD)のサイズが決まってるラックってあるじゃない?」
うん、引き出しになったやつね。
アベ「あれに入んないからね。うまく収まんねえよ(笑)」
クハラ「どうしても置く場所変わってくるし」
チバ「邪魔なんだよね」
クハラ「そう、邪魔になってくるというか」
ウエノ「まあでも今のCDのサイズより小さいやつは、やっぱなんか、ジャケットとかもバキッとこないよね」
レコード会社のほうから、タテ長で出さないかっていうのが来たりもするわけ?
チバ「うん、今まで出したのはね」
ウエノ「あれって値段違ったりするの?」
レコード会社担当「8㎝CDの場合は、もう絶対一緒。12㎝の場合は多少高くなる」
チバ「だから中身はちっちゃいやつなんだよね。あれでいいじゃん」
