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INTERVIEW
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-真天地開闢集団-ジグザグ、初のタイアップ曲から見えてくる無自覚な自分らしさとは

自分は野蛮だと思ってたけど、それは言動だけで心は繊細で弱くて情けない。ジグザグやってそれが言えるようになった



どんな弱さが自分にあると思いますか。


「どこから説明しようかな(笑)。いろんな面で自分が繊細だなって思う部分はいっぱいあるんですけど、物理的な話でひとつあるのが、眠りが浅いんです、僕」


なんだそれ(笑)。


「はははは。だからちょっとした物音で目が醒めちゃったり、悩みが少しあるだけで眠れなくなるんです。それを調べると、〈繊細な人はそうなります〉ってめちゃくちゃ出てくるんです。それ見て〈あ、俺って繊細なんだ!〉って(笑)」


早く気づけよ(笑)。


「いや、これがやっぱり家庭環境も影響してて。これも前世の記憶で、何回も生まれ変わってるんですけど……」


もういいです(笑)。


「元をたどると人間の父と母と兄がいるんですね。この父と兄が大雑把で逞しいタイプなんですよ。そんな家庭環境で育ったので、外的要因で、僕もそういうタイプなんだ!って思って生きてきた。僕は可愛いぬいぐるみが大好きなのに……」


前世の家庭では、そういうのが好きとも言えなかった、と。


「あ、まぁぬいぐるみ好きなのはその頃からオープンですけど(笑)。だから前世の……面倒だな、この前提」


君が作ったんだろうが(笑)。


「で、僕は、自分を大雑把でワイルド人間と勘違いしたまま生きていくんです。でも今いろいろ振り返ると、どうやら違うらしい(笑)。ほら、白鳥の中にガチョウが混じってるけど、自分は白鳥だと思ってるみたいな。たぶんそれです。僕はライオンに育てられて大きくなりましたけど、実は子ウサギだったんです。でも自分はライオンだと思って生きてきたんです」


でもそういう自分の感じた弱さを、ジグザグには滲ませてもいい、と。


「前世の話なんで(笑)。それにアーティストとしては、弱さって大事だなって、最近つくづく思うんです。みなさん弱い部分に共感するし、歌詞を書いてても、まったく自分にないものってたぶん書けないんですよ。自分はそう思ってないと思って書いてるつもりでも、やっぱり心のどこかにそういう要素があるから出てくる。繊細な感性が自分の中にあるんだろうなって」


あるだろうし、たぶんそういうところをファンの人って敏感に感じとるから。


「そう、ファンに気づかされたんです。ずっとおかしいなって思ってたんですよね。自分は力強いと思ってたのに、ファンからは違うものが見えていて、そこがいいと思ってるらしい」


俺はマッチョだ! 強いんだ!と思ってたけど。


「身体は弱いですけど(笑)、精神面は野蛮なタイプだと思ってたんです。でも野蛮なのは言動だけで、どうやら心は違うらしい。繊細で弱くて情けない。あ、俺こうなんだ。これでいいんだって、ジグザグやってて言えるようになった。それが恥ずかしくて言えなかったんですよ」


そんな自分じゃないはずだ、という思いも含めて。


「そうですね。いよいよ隠せなくなってきたのもあるんで、言ったほうがスッキリするなと」


そうなると楽になったりしません?


「そう。めちゃくちゃ楽になりました」


カップリングの「WAN WAN WONDERLAND」は、また違う意味ですごいですけどね。


「ありがとうございます(笑)。僕らの代表曲に〈きちゅねのよめいり〉っていう曲があるんですけど、その流れですね(笑)。次はなんだろうな~、そういえば犬ないな、じゃあ次は犬で!って。単純にそれだけです。楽しいのが好きなので」


〈ワンからワンへ ワントゥーワン〉ってところが気になる。


「適当に書きましたけどね」


適当じゃない気がするんだよな(笑)。


「こじつけみたいな理由はいろいろありますけど、勢いで作ったやつをあとから辻褄合わせしてるだけです(笑)」


能天気でいいメロディの曲だから、何か裏にあるんじゃないかって考えちゃいますね。


「あ、本当ですか。裏に何もないのがジグザグなんです!」


ははははは!


「こういう曲に、これ実はアンチテーゼなんだよとか、このへん尖ってるんだよとか、そういうのがサムいから一切やらないだけです(笑)」


でも弱さは見え隠れしますよね。


「どんなにハッピーで楽しい曲でも、わびさびというか、ちょっと切なさとか弱さみたいなものを入れてしまう癖があるらしいんですよ。今回も犬の鳴き声の〈ワンワン鳴き〉と感情的な意味での〈わんわん泣き〉をかけてるんですけど。そういうちょっと胸がきゅっとなるような要素を入れちゃう。〈いいこいいこして〉って曲も明るいんですけど、ちょっとメンヘラ要素っぽいところもあって。〈きちゅねのよめいり〉も、ちょっとなぜか切ないような気持ちになる要素が入ってる」


ですよね。


「だから最後のブリッジ部分の〈明日もコン 明後日もコンコン〉みたいなのは、なんというか、どこが儚いかはわかんないですけど、この幸せがずっと続けばいいのにな、みたいな、ちょっと泣ける部分が自分の中にはあるんです。ただバカみたいに明るい曲ではない」


そこにご自身の前世の弱さだったり。


「だから結局この〈WAN WAN~〉も、〈優しい君はワンワン鳴き〉という歌詞の通り、優しいからこそ涙を流せるんだと僕は思うし、誰かのために涙を流せるのなんて、本当の優しさだしね。そういう部分がお前にはあるじゃないか、と問われたら、もう認めざるを得ない(笑)」


はははは、でも怒りとかはあんまりないんですか?


「あるんですけど、全部が均等にある感じですね。2、3割ずつ配分されてる感じです。この世への怒りをずっと爆発させてるバンドとか、よく疲れないなって思いますもん。あと人間って、それだけの感情で生きてるわけじゃないし」


そうですよね。


「でもそのどれかに行き切ったほうが、商売としては、本来正解だと思いますけどね」


わかりやすいですからね。


「そう。僕らも1曲跳ねたんなら、焼き増しじゃないですけど、その曲に似たようなジャンルをずっとやっていけば、それは安定すると思うんです。で、どんどん増えていくと思うんですけど、やっぱりつまんない(笑)」


そのためにこのヴィジュアルというか、世界観を大切にしてるというか。


「そうなんです。いろんな感情を曲で形にするために、このヴィジュアルやバラバラな世界観は大切なんですよ」


そうですね。いつかそのうち、命様の目が見えた、みたいなこともあるかもしれませんね。


「絶対にやらないです。それをやったら本当にブレたなって自分で思っちゃう。その時は止めてください!(笑)」


文=金光裕史
撮影=森康志
ヘアメイク=福田佳緒理
スタイリング=高見佳明



NEW SINGLE
「P0WER-悪霊退散-」
2025.08.20 RELEASE

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: jiguzaku.jpeg

■初回限定盤(CD+DVD)
■通常盤(CD)

〈CD〉 ※初回限定盤、通常盤共通

  1. P0WER-悪霊退散-
  2. WAN WAN WONDERLAND


〈DVD〉 ※初回限定盤のみ

  1. P0WER-悪霊退散- Music Video
  2. P0WER-悪霊退散- Off Shot


■地獄先生ぬ~べ~盤(CD)

  1. P0WER-悪霊退散-
  2. P0WER-悪霊退散- (TV size ver.)
  3. P0WER-悪霊退散- (Off Vo.)


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HMVで購入


-真天地開闢集団-ジグザグ オフィシャルサイト

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