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映像制作会社「祭」、25周年記念イベントを開催。イベントの歩みと込められた思いを主催者に聞いた

text by 金光裕史


6月28日、恵比寿ガーデンホールで行われるLOSALIOS、ZAZEN BOYS、Ivy to Fraudulent Gameのライヴは、〈MAZRIの祭 2025 “The Joint”〉というタイトルとなる。これはMVなどを手掛ける〈祭〉という映像制作会社の主催となり、これまでにも数多くのイベントがこのタイトルのもとで行われている。なぜこの3バンドなのか、そして〈祭〉というこのイベントを主催する会社はどんな会社なのか。代表の千葉広二に話を聞いた。



まず、祭という会社はいつ頃できたんでしょうか。


「2000年設立です。僕はCMプロダクションに所属していたのですが、ある日、CM以外の映像制作を事業展開させよう、って話になったんですよ。それを聞いた時、大好きなロックのMVを作りたいと閃いたんですね。ツテはまったくなかったんですけど、〈ロックが好きで映像制作ができます〉と売り込んでいったら、スピッツや椎名林檎さん、鬼束ちひろさんといったアーティストのMVを作る機会に恵まれて。その曲が大ヒットしたご縁で、ほかの仕事にも繋がっていったんです。でも、仕事を頂くのはありがたいんですけど、やりたいのにできないことも出てきてしまう。当時、宇多田ヒカルさんが大ブレイクしていて、そのMVのお話が来た。どうしてもやりたい案件でしたけど、そのためにはLAに約1ヵ月滞在しなくちゃいけない。他の仕事も受けてたから、泣く泣く断ったんです。それが悔しかったから、そういう時間をかけなきゃいけない仕事が来ても、ちゃんとやれるような体制を作ろうと、社員スタッフを増やして、制作プロダクションの機能を拡げていったんです」


そんな映像会社が、こういうライヴイベントを始めたきっかけは?


「僕は映像を作れるし、それを仕事としてやってきたんですけど、ライヴも大好きなんです。この〈株式会社 祭〉という会社名は、フェスのように大勢が集まってエネルギーを出し合うことで、刺激的で楽しい場になるようにと、日本語にこだわってつけたんですけど、ライヴやフェスのあの空気が好きだし、会社名も祭。なら自分たちの手で、リアルに大勢の人たちと交わりたいな、と思ったんです」


俺がそういう場所を作るんだ、と。


「そう。あと、いろんなバンドやミュージシャンと、MV作っていくうちに少しお話ができるようになってきたから、ビジネスだけじゃなく、もっと人として深く付き合って、その時間を共有したくなった。だから自分のリスペクトしてる人たち、感謝してる人たち、映像で関わらせてもらってる人たちに『ライヴイベントやりたいんです!』って声をかけて」


その一発目は誰だったんですか?


「今も関わりの深いLOSALIOSとEGO-WRAPPIN'、あと会社の後輩が仕事してて仲良かったThe Miceteeth。それと個人的にいろんな人に見てほしいと思っていたAkeboshi。この4バンドをブッキングして、2004年の日比谷野外大音楽堂でやりました。ロックのライヴは野音しかない、という思い込みで場所押さえちゃいました(笑)」


当時から映像も入れて?


「いや、最初はなかったですね。でもLOSALIOSのプロデューサーに『祭の主催なんだから、映像も考えたほうがいいと思うよ』って言われて、それは確かに!と思って、表現として参加するようにしました。それがアーティストと向き合う誠実さだし、俺らのアイデンティティも提示できる。だからそれ以降、賛同してくれるアーティストやバンドとは、ステージで可能な限り映像のコラボをしてます。それが絶対になっちゃうとまた違う気がしたので、それを面白がってくれるバンドがいたら、ですけどね」


その映像はどんなテーマのものにしようと思ってるんですか?


「そんな特別に主張があるものではないですけど、MVと言われるプロモーション用の映像ではない、ってことは共通してます。僕らも表現者として、その音楽に感化されて、こういう映像と音楽がミックスされたら面白いんじゃないかってことで作ってます。祭という会社のモットーは、〈HAPPY, PEACE ,LOVE〉なんですけど、そうなるように」


今回が10回目になりますけど、ここまでで思い出深い組み合わせは?


「2005年に同じく野音で、ROCK'N'ROLL GYPSIESに出てもらったんですよ。ゲストは大江慎也さん。その前がアベフトシがギターを弾いてたKOOLOGIで。この組み合わせは個人的にかなりグッときました。でも、僕だけの想いじゃダメなんですよ。〈MAZRIの祭〉なので。だから祭のほかのスタッフが深く付き合ってたJERRY LEE PHANTOMも入ってもらったんです。あとその次の年は、The Miceteeth、小島麻由美さん、キャプテンストライダム、つばき、ANATAKIKOU、TUFF SESSIONって組み合わせ。またイメージ違いますよね(笑)。これは小島麻由美さん以外、ほかの祭スタッフの思いを形にした結果です。6組いるから夕方4時半スタートで、みんな映像に力が入っちゃって大変。LEDを野音のバック全面にバーっと並べましたね、圧巻でした」


あと祭といえばThe Birthdayが関わり深いですよね。


「はい。The Birthdayは3回出てもらっていますね。思い出深いのは2015年の野音。The Birthdayとイマイアキノブさん(イマイアキノブVo&Gt, サトウミノルDr, 山本久土Gt)、そのイマイさんとのセッションに、佐々木亮介くん(a flood of circle)とチバユウスケさん(The Birthday)、中野ミホさん(Drop’s)と福原美穂さんも呼んで、Midnight Bankrobbersの〈OH! BABY DON'T CRY〉を唄ったんですけど、あのラヴな感じはすごく感動しました。僕が思い描いていた空気感にとても近かったです」


今年出演するのはLOSALIOSとZAZEN BOYS、Ivy to Fraudulent Gameの3バンドになります。


「実は〈株式会社 祭〉は、今年創設25周年なんです。去年は前年祭と称して、春に東京スカパラダイスオーケストラと怒髪天で、Zepp DiverCity (TOKYO)、秋はザ・クロマニヨンズとa flood of circleで、恵比寿ガーデンホールで開催して。LOSALIOSは第1回にも出演してもらっているし、そういう縁もあったかな。やっぱりLOSALIOSというバンドへの思い入れは、人一倍強いので、この節目はどうしても出演してほしかったんです」


そして対バンにZAZEN BOYS。


「ZAZENは個人的に昔からリスペクトしていました。向井さん(向井秀徳)の世界観や音楽性はすごいな、と。アーティストとしての。その向井さんを中心としているZAZENっていうサウンド。ドラムとギターとベースのあのヒリヒリする感じが、やっぱりすごいなっていう感じがあって」


ZAZENにどんな映像をぶつけてくるのか楽しみです。


「それはけっこう緊張感あります(笑)。ヌルいことはしてられないなと」


そしてIvy to Fraudulent Game。


「Ivyは、うちの社員の映像プロデューサーの推薦です。何度も言うように〈MAZRIの祭〉であって〈僕の祭〉じゃないんです。彼がずっと制作に携わってて、すごく思い入れのあるバンドなので。そうやって、ベテランと若手が交じり合うことも、テーマのひとつなので、そういうふうにも観てほしいですね。でも理屈はどうでもいいんですよ(笑)」


何を言い出すんですか(笑)。


「映像がどうだとかああだとかということにあまり縛られてほしくないんですよ(笑)。たぶんまたすごく面白い映像になると思うし、それとバンドのカッコいい演奏で、僕がそうだったように、心を動かされてほしいし、楽しんでほしいんですよね。僕は1990年、山口冨士夫さんが出演していた〈いのちの祭〉というイベントを観に行って、自家製のアクセサリーとかを売ってたんですよ。その会場の空気にめちゃくちゃ刺激を受けていて。それを僕なりの解釈で、ラヴ&ピース、そしてハッピーな場所にしようとして、このイベントをやってます。シンプルに命あるものを大事にして、幸せになりましょうよって気持ちです。僕は音楽はそうだと思ってるので。祭なりのアティチュードであり、僕なりの思いです。それを皆さんに感じてほしいんですよね」


文=金光裕史



〈MAZRIの祭 2025 “The Joint”〉
6月28日(土)恵比寿ガーデンホール
OPEN 17:00 / START 18:00
出演:LOSALIOS、ZAZEN BOYS、Ivy to Fraudulent Game
演出映像:MAZRI



MAZRIの祭 特設サイト
株式会社 祭 オフィシャルサイト

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