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山中さわお、ソロツアーがスタート! 新作に込めたメッセージと、この3年間、抱えてきた思い

今は楽しい曲しかやりたくない。だけど作者は一緒だから着地点がポップでも疎外感が交じってしまう



その疎外感が、より強く出てるのが「the man」です。これはバンドサウンドではなく、弾き語りに近いアレンジのナンバーですが。


「1曲だけそうですね」


この曲について聞きたいんですけど。


「や、その曲については聞くな(笑)」


ははははは、本音だからだ?


「別の取材でも『それはインタビューでは答えない』って言いました(笑)。これはたまに出てしまう俺の毒が含まれた曲というか。まあ、みずからの呪いで苦しむ男のストーリーを描いたら、ああいう歌になっちゃうんだよ。以上!」


まあそうでしょうね。


「金光さんはさ、ピロウズ愛が強くて重いんだけど(笑)、世界で俺がいちばん強いのよ。新譜をリリースしないし、毒ばっか吐くから、俺が二人を嫌いになってるように見えるかもしれないけどさ、そうじゃないの。ウエノ(コウジ)くんに『さわおくんは、ただもっとピロウズを愛してほしいだけだよね』って言われたことがあるんだけど、そういうこと。だからシンちゃんや真鍋くんに、俺のほうが片思いしてるんだよ」


わかります。


「ほんと変なバンドだよ。俺は『REBROADCAST』(2018年作)が、ピロウズ最後のアルバムだと思って作ったけど、ややこしいのは、みんなが想像してないような面もあるけど、みんなが想像してるような友情もちゃんとあって。だから、俺はピロウズを一生辞めない」


それは知ってる。でも、さっきのコロナ禍の周囲の空気も含め、疎外感が加速する状況が続いてたわけですね。


「そう。この3年間に俺がリリースしまくった作品は、けっこう重たいものも多くて。唄うたびに自分の魂が削られるような曲もある。でももう疲れた(笑)。いろいろメッセージ出すのにも疲弊したし、伝わる人には伝わった。伝わらない人には何千回言っても伝わらないってわかったし」


なるほど。


「あと、今回のアルバムを作ってたのが、『ペナルティーライフ』(2003年作)と『GOOD DREAMS』(2004年作)の再現ツアー中だったんだけど、この時期のピロウズもけっこうヘヴィな曲が多くて。唄うたびに、作った時の気持ちが蘇って、ダメージを食らうの。それもあったから、絶対ソロツアーは楽しくしたいし、そのソロツアーのあとに考えてるピロウズのツアーも、楽しい曲しかやりたくない。とにかく今は、俺がステージ立つ時は楽しい曲しかやりたくないんだよね。だから今回は、とにかく楽しいロックンロールアルバムを作って、楽しいだけのツアーをやりたい気持ちで作ったはずなの。でも作者は一緒だから、着地点がポップでも、ストーリーとして疎外感みたいなものが、どうしても交じってしまうんだよね」


ソロでの活動をもっと大きくしていきたい、と思ってたりもするんですか?


「そりゃもちろん人気が出たら嬉しいに決まってるけど、俺も含め、メンバーみんな母体のバンドがあるし。もし大きくなるってことを考えるなら、ピロウズのことしか考えない」


あくまでも自分の母体はピロウズだと。


「もちろん。でもさ、30周年で横浜アリーナやって、俺みたいなキャラクターの人間が、あんな大きな会場を満杯にすることもできた。だから、ロックミュージシャンとしてはやりきったし、もうそんなに野望はないのよ。なんか、俺たちは勝った気がするんだよね。幸せなバンドだと思うんだよな。俺が若い時、60歳のギタリストがいるバンドなんて想像できなかったし、そんなの観たいなんて思わなかったよ。けど、今でも全国のライヴハウスどこに行っても俺たちの音楽を聴きたい人がいて、いまだに若い人も来てくれたりして、ありがたいなって思うの。だからピロウズは、うまくやれたし、幸せだし、勝ったんだよ。俺を見下してたヤツらに。だからこの先どうなろうと何も怖くない。だって、こんな幸せなバンド人生ないと思うから」


話を戻すと、今回は、滲み出てしまう疎外感はあれど、基本的にはバンドって楽しいもんだという思いや喜びが解放された作品になった、と。


「そもそもメッセージを必要としない、楽器と声のエネルギーだけで音楽を伝える、そんなアルバムを作りたかったのね。〈ポップでキャッチー〉っていうのすらいらないなって思うぐらい。最初、暴力的なガレージロックンロールをやろうかなとチャレンジしてみたんだけど、そんな曲、俺書けねぇんだよ(笑)」


どうしてもポップでキャッチーな曲になってしまう。


「そうそう。もうそれは俺の性なんだろうね。でもまあ、やっぱりこの3年、ものすごく苦しかったけど、逆に言うとそんな時でも絶対的な味方っていうのがけっこうたくさんいてくれて、ものすごく愛情を受け取った気持ちもあって。望んでない形で幸せを確認したんだよね。まったく望んだ形ではないけど、こうなることで、より濃密な深い間柄、愛情を確認した。いろいろあったけど、ある意味、唯一それだけはよかったことだなって思ってるよ」



文=金光裕史
写真=岩佐篤樹


NEW ALBUM『Booty call』
2023.04.26 RELEASE

※ライヴ会場・通販限定リリース

〈CD〉
01 Booty call
02 Balalaika
03 セクレト ヴィスタ
04 allegory (Booty version)
05 Lame town
06 トランス バランス
07 Grave Keeper
08 Boogie Box
09 the man
10 the end

〈DVD〉
01 セクレト ヴィスタ [MUSIC VIDEO]
02 Recording of Boogie Box


〈BOOTY CALL TOUR〉
2023年5月20日(土)F.A.D 横浜
2023年5月27日(土)下北沢 CLUB Que
2023年6月03日(土)宇都宮 HEAVEN’S ROCK VJ-2
2023年6月07日(水)札幌 PENNY LANE24
2023年6月09日(金)青森 Quarter
2023年6月11日(日)仙台 CLUB JUNK BOX
2023年6月16日(金)荻窪 TOP BEAT CLUB
2023年6月21日(水)徳島 club GRINDHOUSE
2023年6月23日(金)広島 CLUB QUATTRO
2023年6月24日(土)福岡 DRUM Be-1
2023年6月26日(月)岡山 YEBISU YA PRO
2023年6月28日(水)浜松 窓枠
2023年7月01日(土)新潟 CLUB RIVERST
2023年7月02日(日)長野 CLUB JUNK BOX
2023年7月07日(金)心斎橋 BIGCAT
2023年7月09日(日)名古屋 CLUB QUATTRO
2023年7月13日(木)渋谷 CLUB QUATTRO


山中さわおオフィシャルサイト

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