• HOME
  • RANKING
  • NEWS
  • INTERVIEW
  • COLUMN
  • QLAP!
  • MAGAZINES
  • BOOKS
  • ABOUT
  • HOME
  • RANKING
  • NEWS
  • INTERVIEW
  • COLUMN
  • QLAP!
  • MAGAZINES
  • BOOKS
  • ABOUT
INTERVIEW
  • #MUCC
  • #アーカイヴ

MUCC25周年イヤーの幕開けを飾る『新世界』。新体制の彼らが描く未来について

20周年は……あんまり憶えてないなぁ(笑)。周年だからめでたいはずなのに、〈辛いな〉っていう記憶しかない



ちなみに今回アナログで録ろうと思った理由は?


「今ってすべてにおいて無駄を削ぎ落とす世界になってると思ったんですよ、コロナのせいで。無駄っていうか、日常にある繁雑なことがどんどん整理されてシンプルになっていく感じがして。もっと本来の人間らしさとかシンプルな暮らしとか、そういう世界」


それがアナログとどうリンクしていると?


「それこそアナログでレコードしてた時代って、携帯もなかったし今より遊びも仕事もエンタもそこまでたくさんなかっただろうし。で、コロナで出かけられなくなって家にいるしかなくなった時、そこに待っていたのはすごいシンプルな生活だったんですよ。朝起きて、ご飯食べて、あとは家の掃除して、みたいな。そういう暮らしをして思ったのは、最終的に俺も歳をとっていく中で無駄を削いだ人間になっていくんじゃないか?って。で、これって音楽にも言えることだなって」


いろいろ詰め込んで作るんじゃなくて。


「無駄なものいらないと思って。もともと40年ぐらい前まではそうやって音楽も作ってたんだろうし、だったら先進技術とか頼らないで作ってみたら、バンドがどんどん覚醒していくんじゃないかと思って。自分に制約を設けると、そのぶん追い詰められるけど、追い詰められた時にしかできないバカ力が出るじゃないですか。それって今のMUCCにとっては――」


まさに当てはまる状況で。


「そう。しかもたまたまそういうアナログのレコーディングができるスタジオがあったんで、これはもうやるしかないと思って。けど最初はアルバムの半分ぐらいアナログで録れたらいいかなって思ってたんだけど、まさかここまでバンドの状況にハマるとは思ってなくて」


そういう巡り合わせだったんだろうね。で、アナログで録ると何が違う?


「やっぱり……見えないものが見えるというか。例えば……楽器の音だけじゃなくて、それを演奏してる人間の気配を感じるんですよ。で、それってデジタルだとまったく感じられない」


そのぶん音はキレイに出るけどね。


「そう。でも今って人の気配を感じる音楽をやるべきだと思ってて。あと、今回のアルバムで俺が唄いたいこともそことリンクしてて。あんまり激しいメッセージとか感情を突き動かすようなことを唄いたいとは思わなくて、むしろ自分に寄り添ってくれる音楽がいいと思った。気持ちよく音楽を聴きたいっていうか。しかもメンバー全員がそう思ってて」


3人が同じ方向を向けたってことですね。


「だからアナログでやってよかったなって。すごいMUCCらしいと思うし」


そう思います。聴いたのはラフ音源だから感想レベルだけど、相当インパクトがあったよ。


「あ、ほんと?」


あーここまで変わるんだって。わざとこういう言い方をするけど、やっぱりMUCCは一回死んだんだなって。


「かもね」


もちろん今までのMUCCっぽい激しい曲もあるんだけど――。


「それがメインじゃないんだよね、今回」


違うね。それこそギターが歪んでないし音に隙間がいっぱいあるし、今まで以上に歌がフィーチャーされてる。特に「いきとし」とか、逹瑯の表現力が上がっててビックリした。


「それなんて一発録りで。こないだニコ生の配信で一発録りして、そのテイクがそのまま入るっていう。正真正銘のライヴレコーディング」


だから3人になってMUCCは一回死んで、そこからちゃんと新しいMUCCに生まれ変わったんだなって。それぐらい大きな変化を感じてます。


「たぶんMUCCが好きな人って、バンドが追い詰められた時にヒーヒー言いながら新しいことに挑戦している俺らのことが好きなんじゃないかって思うんですよ。だからこれでいいんじゃないかな」


でも今まではヒーヒー言ってる3人を見るのが辛かったわけですよ。


「そこに今は笑顔が増えたんで。そしたらお客さんももっとハッピーだろうし」


そうだね。今日3人と会って思った。あれ? レコーディング中なのに全然明るいじゃんって(笑)。


「たぶんツアーもそういう感じになると思う。笑顔の多いツアー」


で、ここから25周年アニヴァーサリーが始まるわけですが。


「このアルバムでしっかりツアーを廻ったら、いろんなお楽しみが控えてます。とりあえず25周年は令和5年の12月まで続くってことにさせてください」


やりたいことが1年じゃ収まらないと。20周年の時も詰め込むだけ詰め込んでヒーヒー言ってたのに(笑)。


「20周年……あんまり憶えてないなぁ(笑)。周年だからめでたいはずなのに、ずっと〈辛いな〉って思いながらやってた記憶しかない」


あの時は全員辛そうだったよ。


「あの頃は、バンドでやれない歯がゆいこととか不満みたいなものを、ライヴの本数増やすことで濁してたんだと思う。それでしか浄化できないっていうか。でも今回は……忙しいし疲れると思うけど、いい疲れ方になるんじゃないかな。……うん、楽しみです」


MUCC辞めなくてよかったね。


「辞めるとか俺、思ってねぇし」


はははは。


「俺は続けたいって言ってたから」


あと、SATOちがいなくなったことでミヤくんも変わったと思う。


「そりゃ変わるでしょ。アイツはMUCCがいい方向に変わってほしくて辞めたんだし。だからSATOちは間違ってなかったと思います」


ミヤくんが変わればみんなも変わるんだよ。


「とりあえず今は楽しいですよ」


文=樋口靖幸
撮影=笹原清明_えるマネージメント
ヘアメイク=黒沢葵


こちらでもMUCCのインタビューを掲載!
『音楽と人』7月号/逹瑯ソロインタビュー
音楽と人増刊『PHY Vol.21』/3人インタビュー


NEW ALBUM『新世界』
2022.06.09 RELEASE

通常盤

■初回限定盤(CD+Blu-ray)
■通常盤(Only CD)
■特別書籍特装盤(朱ゥノ吐+会員限定生産盤 )(CD+Blu-ray)

〈CD〉 ※全形態共通
01 新世界
02 星に願いを
03 懺把乱
04 GONER
05 パーフェクトサークル
06 HACK
07 NEED
08 未来
09 R&R Darling
10 COLOR
11 Paralysis
12 零
13 いきとし
14 WORLD

〈Blu-ray〉 ※初回限定盤、朱ゥノ吐+会員限定生産盤 共通
・「Documentary of 新世界」収録
・「いきとし」MV収録


MUCC オフィシャルサイト

1 2
SHARE
RECOMMEND
RECOMMEND

SUPER BEAVER、歩んできた日々の答え合わせと希望を打ち鳴らしたZOZOマリンスタジアム

#SUPER BEAVER , #ライヴレポート

THE YELLOW MONKEYがツアーで再提示した過去AL3作。30年前と現在の彼らをつなぐもの

#THE YELLOW MONKEY

Mrs. GREEN APPLEが音楽と人8月号の表紙に登場! さまざまな切り口で彼らの10年を振り返る

#Mrs. GREEN APPLE
CURRENT ISSUE

藤井隆がプロデュースする音楽はなぜどれも深い愛情を感じるのか。こだわりと愛情の根幹に迫った

WEB ORIGINAL

a flood of circleが掬い上げる未来。37公演にわたるツアーを完走し、彼らが描く次なる夢とは

#a flood of circle , #ライヴレポート
LOAD MORE

© 株式会社音楽と人

FOLLOW US
タグ一覧
ライヴレポート / 最新号 / WEBオリジナル / アーカイヴ / 編集部通信 / 怒髪天 / BUCK-TICK / 映画 / 小室ぺいの自由研究 / 言の葉クローバー / DEZERT / NITRODAY / 僕たちプロ野球大好きミュージシャンです! / GRAPEVINE / 音楽と人LIVE / PHY / a flood of circle / MUCC / 9mm Parabellum Bullet / THE COLLECTORS / noodles / 中田裕二 / go!go!vanillas / フジファブリック / 後輩ノススメ! / Mrs. GREEN APPLE / the pillows / 銀杏BOYZ / SixTONES / THE BACK HORN / The Birthday / BRAHMAN / ヤバイTシャツ屋さん / SUPER BEAVER / ENDRECHERI / THE YELLOW MONKEY / UNISON SQUARE GARDEN / KinKi Kids / ストレイテナー / 忘れらんねえよ / 2019年プレイバック&MY BEST MUSIC / The Songbards / 山崎まさよし / ポルノグラフィティ / aiko / The Songbardsの描写探訪 / KEYTALK / MAN WITH A MISSION / THE NOVEMBERS / 舞台レポート