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UNISON SQUARE GARDENが4thアルバム『CIDER ROAD』のリバイバルツアーでみせた現在地

text by 上野三樹

【LIVE REPORT】
UNISON SQUARE GARDEN Revival Tour “CIDER ROAD”
2021.08.24 at 東京ガーデンシアター



「できるだけ普通にライヴを続けたいと思ってます」


アンコール前のMCで斎藤宏介(ヴォーカル&ギター)はそう話した。UNISON SQUARE GARDENはその言葉の通り、コロナ禍においても配信含め、コンスタントにライヴを続けてきたバンドだ。だからこそ、お客さんにも「できるだけ普通にライヴに来続けたいと思ってます」という確固たる意志を感じる。今年3月のツアー〈Normal〉の時もそうだったが、この日も最寄駅から会場までの道はきちんとスタッフの誘導のもとに整列して歩き、時に迂回して混雑を避け、ライヴ中はもちろん入退場時にも誰も喋らず静かに移動している。本当にすごいな、メンバーにも見せたいなと思う。こんなふうに、みんながちゃんとできるからこそ、またこうして集まることができるのだ。


8月5日のファンクラブ限定公演からスタートした〈Revival Tour “CIDER ROAD”〉も、残すところあと2公演となった8月24日の東京ガーデンシアター。4月にも〈“Spring Spring Spring”〉というリバイバルツアーが行われたが、今回は2013年にリリースされた4枚目のアルバム『CIDER ROAD』をひっさげて行われたツアーのセットリストをそのまま8年ぶりに鳴らすという、斎藤いわく「世にも珍しい」(笑)、ツアーなのである。


斎藤、田淵智也(ベース)、鈴木貴雄(ドラム)の3人がステージに登場し、1曲目は「to the CIDER ROAD」。途中の〈オーイエー!〉の掛け声のところで斎藤が耳に手を当てる動きをするが、誰も騙されないぞとばかりに声を上げず心の中で叫んでいる。1曲目から試されているような気持ちになるが、そんなこともまた楽しい。ステージ後方から眺めていると、空席は設けられているもののお客さんの動きは自由だ。ルールを守れば楽しめるんだという心意気で、嬉しそうにぴょんぴょん飛び跳ねている人も見える。最近彼らのファンになったという人は、歴史を遡ってライヴを見ることは本来できないが、リバイバルツアーではそれが叶う。そりゃあ楽しいし、8年前にもこのツアーに参加した人にとっても楽しい。激しいギターリフとメロディラインで駆け抜ける「セレナーデが止まらない」や、ポップでロマンチックな世界観がこの頃のユニゾンらしい「Miss.サンディ」などを次々と披露していく。


2013年以降にも多くの新曲を生み出し、進化を遂げてきたバンドだから、普通なら懐かしさとか物足りなさとか感じるかもしれないが、そういう感情は一切沸かない。それは、彼らの音楽がインディーズ時代から高いクオリティを持っていたからであり、なおかつ彼らが常にフレッシュな感性でそれを鳴らし続けられるプレイヤーであるからにほかならない。その上でこの日面白かったのは、「8年前、僕らの歴史の中でも足し算、足し算の時代。いろんな要素を詰め込むことが正義だと思っていました。だから今回、胃もたれしながら練習してました」とか「ここからも押しの強いバラードが続きます」など、当時を振り返り解説を交えながらライヴを進めてくれたこと。押しの強いバラードというのはアルバム『CIDER ROAD』から「光のどけき春の日に」と「クロスハート1号線(advantage in a long time)」の2曲、その間に1stアルバム『UNISON SQUARE GARDEN』から「いつかの少年」を挟み、まさにその解説どおり「これでもか!」とバラードを畳み掛けていた。きっと、彼らの武器ひとつである、伸びやかで美しいメロディラインと、純粋な心をそのまま言葉にトレースしたような歌詞、というのを当時は今よりも強く主張したかったんだろう。そんなあの頃の想いも、変わらない今も全部、大切に届けてくれたのだった。


足し算をしまくっていたのは曲だけじゃなくてセットリストにもあらわれていて、終盤は、斎藤の言葉を借りれば、「“CIDER ROAD”名物、最後の曲っぽいけど全然終わらないゾーン」に突入。「like coffeeのおまじない」「crazy birthday」「kid,I like quartet」「リニアブルーを聴きながら」、そして本編ラストの「シャンデリア・ワルツ」まで、すべての曲が始まった瞬間に感じるフィナーレ感、高揚感が次々と押し寄せる展開に。ステージ上の「CIDER ROAD」のロゴもネオンのように光り、いっそう華やかに。そこに田淵がステージ上で繰り広げる奇妙で激しいステップを絡めて、大いに盛り上がるなか終了したのだった。


またアンコールの「ライドオンタイム」では、曲中に田淵が斎藤のギターに顔を近づけてジャラーンと爪弾き、まるでじゃれてきた猫を遊ばせてあげるようにそのままギターを弾かせてあげる場面も。またラストの「ガリレオのショーケース」では、斎藤の足元でなぜか田淵が寝転んでベースを弾き、斎藤が動くたびに寝転んだままついていくという動きをしていたかと思えば、鈴木は頭に上着をかぶったままドラムを叩いていたりして、3人がやりたい放題の解放的なパフォーマンスを見せていく。2013年当時のツアーでは、こういう(オーディエンスが思わず笑っちゃうような)自由度の高いパフォーマンスはやっていなかった。その代わり、3人全員がMCをするスタイルで、それはそれで面白かったのだけれど、そうした細かい部分での変化を見せながらも、〈ロックバンドとしての在り方〉を常に進化させ体現してきたのがUNISON SQUARE GARDENなのである。


コロナ禍においても、バンドの意思がしっかりとオーディエンスに伝わっているのは、これまでに築いてきた関係性あってこそ。何より、リバイバルツアーなのに帰る頃には「このセットリストのツアー、もう1回観たい!」と心から思わせる、そんなライヴで楽しませてくれる彼らの現在地は、本当に頼もしい限りだ。そして10月からはいよいよ最新アルバム『Patrick Vegee』のツアーが始まる。UNISON SQUARE GARDENという名の〈遊び場〉に、また集まれる約束があることが今はなによりも嬉しい。



文=上野三樹
写真=Viola Kam (V'z Twinkle)


【SET LIST】
01 to the CIDER ROAD
02 ため息 shooting the MOON
03 cody beats
04 ラブソングは突然に〜What’s the neme of that mystery?〜
05 セレナーデが止まらない
06 Miss.サンディ
07 カウンターアイデンティティ
08 オリオンをなぞる
09 光のどけき春の日に
10 いつかの少年
11 クロスハート1号線(advantage in a long time)
12 箱庭ロック・ショー
13 フルカラープログラム
14 場違いハミングバード
15 like coffeeのおまじない
16 crazy birthday
17 kid, I like quartet
18 リニアブルーを聴きながら
19 シャンデリア・ワルツ

ENCORE
01 君はともだち
02 ライドオンタイム
03 ガリレオのショーケース


〈UNISON SQUARE GARDEN presents fun time ACCIDENT 3〉

2021.9.6(月)大阪府 なんばHatch 17:15/18:00  
GUEST:崎山蒼志/カッパマイナス
キョードーインフォメーション 0570-200-888

2021.9.10(金)東京都 Zepp Tokyo 17:00/18:00
GUEST:日食なつこ/黒子首
VINTAGE ROCK std. 03-3770-6900

※チケット:¥4,800(税込)/全席指定
※小学生以下入場不可/中学生以上チケット必要
※新型コロナウイルス感染拡大防止ガイドラインに基づき開催

【各公演の直前販売(前売)および当日券の販売の有無について】
オフィシャルTwitter や各公演お問い合わせ先よりご確認ください


〈TOUR 2021-2022 Patrick Veggie〉

2021年
10.6(水)埼玉県 さいたま市 文化センター 17:30/18:30 
VINTAGE ROCK std. 03-3770-6900

10.8(金)栃木県 栃木県総合文化センター 17:45/18:30 
フォールーラー 028-614-4044

10.17(日)静岡県 富士市文化会館ロゼシアター 16:45/17:30 
サンデーフォークプロモーション 静岡 054-284-9999

10.19(火)千葉県 千葉県文化会館 17:45/18:30 
VINTAGE ROCK std. 03-3770-6900

10.22(金)石川県 本多の森ホール 17:45/18:30 
キョードー北陸チケットセンター 025-245-5100

11.3(水)宮城県 東京エレクトロンホール宮城 16:45/17:30 
ノースロードミュージック 022-256-1000

11.5(金)北海道 カナモトホール(札幌市民会館) 17:45/18:30 
WESS 011-614-9999

11.11(木)神奈川県 カルッツかわさき・ホール 17:30/18:30 
VINTAGE ROCK std. 03-3770-6900

11.22(月)香川県 サンポートホール高松 17:45/18:30 
DUKE 高松 087-822-2520

11.23(火)岡山県 岡山市民会館 16:45/17:30 
夢番地 岡山 086-231-3531

11.26(金)大阪府 オリックス劇場 17:30/18:30 
キョードーインフォメーション 0570-200-888

11.27(土)大阪府 オリックス劇場 17:00/18:00 
キョードーインフォメーション 0570-200-888

2022年
1.7(金)愛知県 日本特殊陶業市民会館 17:30/18:30 
サンデーフォークプロモーション 名古屋 052-320-9100

1.10(月)兵庫県 神戸国際会館 こくさいホール 16:30/17:30 
キョードーインフォメーション 0570-200-888

1.11(火)TUE京都府 ロームシアター京都メインホール 17:30/18:30 
キョードーインフォメーション 0570-200-888

1.15(土)福岡県 福岡サンパレスホテル&ホール 17:00/18:00 
キョードー西日本 0570-09-2424

1.16(日)広島県 JMSアステールプラザ 16:45/17:30 
夢番地 広島 082-249-3571

1.22(土)新潟県 長岡市立劇場 17:15/18:00 
キョードー北陸チケットセンター 025-245-5100

1.23(日)群馬県 高崎芸術劇場 16:30/17:30 
フォールーラー 028-614-4044

1.26(水)東京都 東京ガーデンシアター 17:30/18:30 
VINTAGE ROCK std. 03-3770-6900

※チケット:¥5,900(税込)/全席指定
※「tixeebox(電子チケット)」または「紙チケット(コンビニ発券)」での販売
※小学生以下入場不可/中学生以上チケット必要
※新型コロナウイルス感染拡大防止ガイドラインに基づき開催

【各公演の直前販売(前売)および当日券の販売の有無について】
オフィシャルTwitter や各公演お問い合わせ先よりご確認ください


〈TOUR 2021-2022 Patrick Veggie〉特設サイト
UNISON SQUARE GARDEN オフィシャルサイト


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