昔は〈カッコつけることがカッコいい〉って思ってたんですよ。でも今はありのままの姿で、それが相手に響けばいいと思ってる
ちなみにドン!ってなった曲っていうのは?
「〈ONLY HUMAN〉と〈Reviver〉。聴いた瞬間、これを唄いたい、この曲を唄ってみんなに『カッコいい!』ってめちゃめちゃ言われたい、みたいになりました(笑)」
やっと自分らしさを取り戻したと。
「そうですね。しばらく唄うことからも音楽からも遠ざかってたんで、そういう感覚がブワーッて出てきたことで、一気に気持ちが上がったんですよ」
つまり、音楽に救われたってことですよね。音楽の力を借りて、自分を取り戻したというか。
「あぁ、ホントにそうですよね。あの瞬間……やっぱり俺は音楽が好きだなって思ったし、唄うのが好きなんだなって思った。歌を唄うことが自分の人生においてここまで重要だったってことに気づかされて。筋トレよりも大事なんだって(笑)」
それは良かった(笑)。ちなみにそういう自分の心境のアップダウンが、今回の作品の歌詞に反映されてるところがあると思います?
「配信で出した3曲はけっこう反映されてると思います。自分の辛かった過去とかネガティヴなことをそのまま書いた感じなんで。でもこっちのミニアルバムは自分のことというよりも、最近読んだ本とかいろんなニュースを見て思ったことを書き留めてたものから歌詞にしてます」
去年出した『UNLEASH』もそうだったけど、ようやく自分を軸にした歌詞を書くようになって。以前はそうじゃなかったけど。
「昔はダークファンタジーというか現実味のない、それこそ自分でも意味がよくわからないようなことを歌詞にしてたんで。でも今はもっと自分の体験とか自分自身のことをちゃんと書いたほうがわかりやすいのかなって。みんなが思ってるほど自分は強くないし、そういう部分も含めて出していいと思ってますね」
そういえば前回の取材でも「筋肉の鎧を剥がした」って言ってたけど(笑)。
「そんなこと言ってました?(笑)。でもまぁ……これだけ心を乱されまくってきたわけじゃないですか、このバンドをやってきて。そりゃあ自分の本質も見えてくるし、それが歌詞にも出ちゃいますよね」
昔はそういう自分を出すことがカッコ悪いと思ってたでしょ?
「昔は〈カッコつけることがカッコいい〉って思ってたんですよ。もちろん今でもカッコいいって思われたいけど、そのためにカッコつけようとは思わなくなったかな。むしろありのままの姿で、それが相手に響けばいいと思ってる」
例えばラストの「Feel myself alive」は、自分の弱い部分とちゃんと向き合ってるのがわかる曲で。
「そうですね。だからこれ、いい曲じゃないですか(笑)」
自分で言うな(笑)。でもこの曲で尋くんが唄ってることは、落ちるところまで落ちた人じゃないと唄えない内容だと思います。
「これはファンに向けて俺からのメッセージというか。これからもNOCTURNAL BLOODLUSTが続いていく上で、この曲で区切りをつけたかったというか。言ったらSNSとかで出すような長い声明文というか。でも俺はヴォーカルなんで、それを曲にしたかった」
ファンに対する贖いというか。自分のことを責めつつも、いつかファンと会えることを願ってて。
「贖罪ですよね。もうあんな気持ちにはなりたくないっていう。もし次にこういうバラードがあったら、たぶんこんな歌詞じゃなくて、愛について語ってると思います(笑)」
この曲には〈I finally have the reason we walk along〉って一節がありますけど、ここで言う〈reason〉、つまり〈理由〉っていうのを具体的に言えますか?
「自分がここにいる理由、のことですね。それはやっぱり……みんなに自分が必要とされている、みんなが俺を求めてくれている、それが理由なのかな」
それを強く感じましたか。
「感じましたね。みんな俺に唄う理由を与えてくれたというか。だから俺は歌を唄う……みたいなことなんじゃないかな」
ズタボロになって歌から逃げた男がこういう歌を唄うことに意味があると思います。すごく勇気がもらえるというか。
「そうだと嬉しいですね。これを聴いて元気になってもらいたいです。決して悲しい曲ではないんで」
そうですね。
「だから早くカッコいいステージを見せたいです。ファンもそうだし、周りの熱意のあるスタッフも、僕らのことを必要としてくれた人たちに対して」
その筋肉も見せかけじゃないってことを、ステージで証明してほしい(笑)。
「見せかけじゃないですよ。昔と違って、今はポジティヴな筋肉がいっぱい詰まってるから(笑)」
昔は弱い自分を守るための鎧だったけど――。
「今は違いますね。怒りとか悔しさみたいなネガティヴな感情も、ポジティヴな音楽に変えてやろうと思ってるんで。そのためにはもっとヴォーカリストとしてスキルを上げたいと思ってるし、そのためには場数ももっと踏んでいきたいし」
楽しみです。
「前はレコーディングが好きじゃなかったんですけど、最近はレコーディングが楽しくなってきたんですよ。たぶんそれってヴォーカリストとしてのこだわりが強くなったからだと思ってて。自分が表現したいことが増えたっていうのもあるし」
1年前は現実逃避してた男とは思えない前向きな発言だ(笑)。
「はははは。それぐらい今は自分の声を届けたいって思ってるんですよ」
文=樋口靖幸
NEW MINI ALBUM『The Wasteland』
2020.12.16 RELEASE
■初回生産限定盤(デジパック仕様)
■通常盤
01 The Wasteland
02 FACELESS
03 PROPAGANDA
04 REM
05 Left behind
06 Feel myself alive
NOCTURNAL BLOODLUST “SPECIAL ONLINE LIVE”
放送日時:12月20日(日)START 19:00
※アーカイブ配信:12月27日(日) 23:59まで
■ニコニコ生放送(MAVERICKチャンネル)
【LIVE視聴】
受付期間:12月1日(火)12:00 ~ 12月27日(日)21:00
受付URL: https://live2.nicovideo.jp/watch/lv329230430
LIVE視聴チケット代 3,800円(税込)
※MAVERICK DC GROUPニコニコチャンネル有料登録会員、および新規有料チャンネル入会者は、
LIVE視聴チケット2,800円で購入可能!
【アフタートーク視聴】
受付期間:12月1日(火)12:00 ~ 12月27日(日)21:00
受付URL: https://live2.nicovideo.jp/watch/lv329237606
アフタートーク番組チケット代:1,000円(税込)
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ニコニコ生放送 【お問合せフォーム】https://qa.nicovideo.jp/faq/show/14741?site_domain=default
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受付期間(クレジットカード決済の場合):12月1日(火)12:00 ~ 12月27日(日)21:00
受付期間(コンビニ決済の場合):12月1日(火)12:00 ~ 12月17日(木)23:59
受付URL: https://eplus.jp/ncbl20201220/st/
LIVE視聴チケット代:3,800円(税込)
チケット/視聴/配信に関するお問合せ
イープラス Streaming+ 【お問い合わせフォーム】https://eplus.jp/streamingplus-userguide/
■LiveFrom EVENTS
受付期間:12月1日(火)12:00 ~ 12月27日(日)21:00 ※時間は全て日本時間/クレジットカード決済
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Live-viewing Ticket US$36.5
Live-viewing Ticket with Goods US$58.0 (Shipping Fee Excluded)
※日本のお客様は、こちらのチケットは購入出来ません。
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2021年2月には有観客ライブの開催が決定。
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