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INTERVIEW
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ネクライトーキー・朝日が新作で明かした胸の内と、「曲作り」という確かな希望について

皮肉だったり寂しさは、一生なくならないと思います。もしハッピーな歌詞書き出したら〈こいつら終わったな〉って思っていただいて大丈夫です(笑)



気分が落ちたらどうするんですか?


「曲作ろって思います。曲作りはやっぱり楽しくて、それだけが俺の長所なんで。だから音楽があって良かったなって思います。音楽作ってなかったら、辛いことに飲まれて、インターネットで永久に人の悪口言ってる人になってたかもしれないから」


以前もそうおっしゃってましたね。


「本当に思うんですよ。友達とも、音楽なくなった時に自分がどうなるか怖いって話をするんですけど。もともと友達少なくて、音楽のおかげで友達ができたところもあったから、これで音楽なくなったら、ほんとに卑屈な人間になるんだろうなって。ネクライトーキーも少しずついろんな人の目につくにつれて、悪口みたいなものを言われることもあって、なんでこんなに悲しいこと言うんだろって思うけど……」


その気持ちもどこかわかるというか。


「そうですね。でもやっぱり悪口とか言われたら悲しいです」


そこで傷ついて、また曲作ろうってなって。


「それでいい曲ができるならいいんですけど、まあ、シンドイですよね(笑)。曲ってやっぱり自分の人格だったりするんで、それを否定されると、自己否定される感じがあって……最近知り合いが短編小説の賞に応募して、第二審査でダメ出しされて落とされたらしくて。自分が作ったものを否定される経験を初めてした時に、『よくやってるな』って言われて(笑)。『俺は痛みを感じる神経死んでるから大丈夫』とか言ったんですけど」


全然死んでないですよね。


「そう、毎回めちゃくちゃ傷ついてますもん」


そういう痛みってバンドがもっと大きくなったり、もっと認められたりしたら、なくなると思いますか?


「うーん……なくならないでしょうね。売れたら売れたで、その位置にいるストレスみたいなものもあるでしょうし。こういう感情は一生抱えていくものなのかなって。それはどんな仕事でもきっと一緒ですから」


たしかに。私10代の頃に、大人になったら悩み事ってなくなると思ってたんですよ。将来のこととか、人間関係とか、辛いのは今だけだって。でも今大人になって、やっぱり辛いことばっかで(笑)。


「俺も24、25くらいで何でもできるようになると思ってましたけど、何もできなかった(笑)。今でも足りないことばかりだし。人って、ずっとそうなんでしょうね」


だからこそ少しでも楽しいことを探したいし、その方向を見ようとしたいし。「夢みるドブネズミ」には〈地べたを這おうが進むだけマシか〉ってフレーズもありますけど。


「ネクライトーキーの入り口はすごい楽しいところにあるんですけど、そこから何度も曲を聴いてくれたり、ライヴとかに来てくれるお客さんは、その楽しさの裏にあるこういう感情を感じ取ってくれてるのかなって。そう思うと、ライヴ会場はなかなかに闇の深い空間なんですけど(笑)」


闇の深い(笑)。しかもライヴだと、めちゃくちゃ感情むき出しですよね。音源のポップさからは想像できないくらいネクライトーキーのライヴにはエモさがあって。


「たしかに。でもそれは、もっさの人となりがあるからできることでもあるんです。声こそあんなかわいらしい感じですけど、けっこう骨の太いやつで、根底にはなめられたくねえみたいなロック魂があるからこそ、ライヴの熱さを無理に出すんじゃなくて、自然とそうなれてる。そこは一番大きいポイントかなって」


もっささんが持つエネルギーに引っ張られてると。


「やっぱりフロントマンですし、バンドを形作ってますから。ネクライトーキー組んで最初の半年ぐらいは、フロントマンっぽくなるにはもうちょっとかかるかなって思ったんですけど、10ヵ月ぐらい過ぎて初ワンマンを経てからは、ずっともっさが先頭で引っ張ってくれてるなっていう感覚で。本人にその自覚があるのかどうかはわからないですけど(笑)」


でも自覚がないから自然にそれができてるんでしょうね。


「そう、無理がない。これでもっさが必死な感じだったらまた違うでしょうね。嘘がないっていうのはやっぱり大事なんで。あと、『ZOO!!』は衝動的な歌詞が多いんですよね。前の『ONE!』よりも生々しい感じになってて。生々しさをもっさが感じてるかどうかはさておき、そういうのに命を吹き込んでくれてるんじゃないかなって」


「深夜とコンビニ」の何もない自分を見つめる感じとか、自分をキモい虫と重ねちゃう「虫がいる」とか。そこまで自分を卑下しなくていいじゃんってくらいまで書き出してますよね。


「そうですね。でもどんな歌詞を書いてもあの歌声があると思うと安心感あります。どんだけ暗い歌詞でも、もっさはできるだけ悲観せずに、気にせず唄ってくれるんで。あっけらんかとしてるし、もちろんふつふつとしたものが根底にはあるんですけど、悩みがあるのかないのか、わかんない顔してますし」


ふふふ。もっささんの歌があるからネクライトーキーはポップでポジティヴな雰囲気もあるし、でもよくよく掘っていくと朝日さんの抱えてるものが顔を出すっていう。そのバランスがいいんですよね。


「皮肉だったり寂しさだったりは、やっぱり一生なくならないと思います。もし俺が、めちゃ楽しい、ハッピーみたいな歌詞書き出したら、〈あ、こいつら終わったな〉って思っていただいて大丈夫です(笑)」




文=竹内陽香
撮影=笹原清明_えるマネージメント

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