NITRODAYのヴォーカル&ギター小室ぺいが、自身が気になったものを独自の視点で調査&分析し、文章に綴っていくWEB連載。2020年最初のコラムは人生に寄り添ってきた「アルバム」について。
#10「アルバム」
みなさん、あけましておめでとうございます。いよいよ10年代が終わって2020年に突入。この未体験な数字の並びにドキドキしてるのはきっと僕だけじゃないはず。てか今更だけど年号も新しくなったし! まだあんま慣れないけど、令和のRはロックの…なんでもないや。去年を振り返ってみるとバンドとしてはもちろん、僕個人もおっきく前進できた一年でした。引き続き頑張ります。とりあえず今年の目標はアルバム完成。だんだんと曲は揃ってきてるんでもうちょいお待ちください。ドキドキ。
ところで思い出のアルバムってみんな何ですか? 色々たくさんあると思う。でもここ最近だと、音楽が消費されてく感覚が強くて、僕の友達とかもそうなんだけど音楽をプレイリストで聴く人が増えてて、多分以前より“アルバム”っていうもの自体があまり歓迎されてないのかもしれないなって感じたりする。でも僕は絶対"アルバム"っていう音源のあり方を支持したいって思ってる。まあアルバムってひと口に言っても色々あるけど大体1組(それか複数)のアーティストが10曲前後をひとまとまりに仕上げた作品と思ってくれれば。なんで“アルバム”にそんなこだわってるかっていうと、その、人の心に強く響くマジックみたいなものを信じてるから。
実際今までの自分の人生を思い返すとたくさんの思い出と同時にその時聴いてたアルバムが浮かぶ。たとえば小さい時ひとりで寝るのが怖くてYUIの1stを一晩中ループさせてたとか、高校の時に人混みに紛れながら聴いてたNIRVANAの『Nevermind』とか、幸せなクリスマスにはScott Walkerの『Scott 4』とか。あげればキリがないけどようは記憶と音楽がセットになってるってこと。映画のサウンドトラックみたいなもんだね。で、なんでそんなことになるかって言うと多分、結局、物語なんだなと思う。ストーリー、映画、シナリオ。例えば一つのバンドが10曲連ねたとしたらただの1曲じゃ成らない、それぞれが組み合わさって、さらに単純な足し算じゃない物語ができる。で、物語って人の心に強く残るし、同時にその人の時間を大事なものにしてくれると思う。素敵じゃない? まあ、プレイリストも色んな音楽を手軽に楽しめるっていう良いところもあると思う。僕もそこで新しい音楽知ったりするし。でも、それっきりだとおやつのつまみ食いみたいでちょっと寂しい。そこからそれぞれのアルバムを辿って聴いてみて欲しい。1曲だけじゃ分かんない魔法があると思うから。
なんて理屈をこねこねしてみたところでいいアルバムができるわけじゃないんだけど。夢や理想は尽きないからしっかり頑張って有言実行めざすぜ〜。
#1はこちらから
#2はこちらから
#3はこちらから
#4はこちらから
#5はこちらから
#6はこちらから
#7はこちらから
#8はこちらから
#9はこちらから
Information
ミニアルバム『少年たちの予感』が発売中。
2020年1月12日(日)新代田FEVERにて自主企画ヤングマシン4号を開催!
NITRODAY オフィシャルHP https://www.nitroday.com/