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INTERVIEW
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NOCTURNAL BLOODLUST、崩壊寸前だった彼らが復活。パンプアップしたバンドの筋力について語る

text by 樋口靖幸

どん底まで落ちたバンドがようやく這い上がってきた。
ノクブラことNOCTURNAL BLOODLUSTは悲運のバンドだ。突然のギタリスト脱退劇から再起を図ろうとしていた2019年、新たに迎えたメンバーの不祥事によって予定していた活動がすべて白紙に。もはやこのバンドに未来はないのかと思っていたところ、今年1月に2人の新しいギタリストを迎え、6月からシングルを立て続けに配信していた。そんな彼らがこのたび、ミニアルバム『The Wasteland』をリリースする。5人体制となった今作は6曲中4曲を新メンバーが手がけたことで、これまでのNOCTURNAL BLOODLUSTを一新する勢いと圧倒的なポジティヴィティにあふれている。マッチョな肉体がトレードマークの尋(ヴォーカル)は、もともとその容姿とは裏腹に繊細で傷つきやすい性格の持ち主だ。しかし、そんな男がどん底まで突き落とされ、現実から背を向け、唄うことからも距離を置いたことで、そこから這い上がり、ありのままの自分を歌にするようになった。そんな彼に、復活までの経緯を語ってもらった。



お久しぶりです。


「いつ以来でしたっけ?」


一昨年の武道館(註:マーヴェリックDCグループ主催イベント〈JACK IN THE BOX〉)でライヴを観て、その打ち上げが最後かと。


「そんな前か……」


というわけでまず例の件を振り返ってもらいますが、当時はどんな気持ちでした?


「みんな心で泣いてましたよ。もはや怒りすらなく、ひたすら落胆するっていう」


しかも久々にワンマンやる直前の出来事で。


「あの時思ったのは……〈バンドをやるのって、ここまで難しいもんなのか?〉ってことで。〈そこまで難しいものじゃないはずなのに、一体これは何だろう?〉みたいな。あまりにも突然のことだったんで、気持ちが追いつかないというか、処理しきれない感じでした」


こっちもまさかの事態に〈この先バンドはどうなっちゃうんだろう?〉と思ってました。


「ぶっちゃけその時は心がズタボロで、バンドをどうするかってことまで考える余裕なんてなかったです。いろんな問題を処理することで精一杯だったし、そのころはメンバーと会ってもバンドのことは一切話さなかったし。で、問題を処理したあとも、そのまま俺は現実逃避に走りました」


現実逃避とは?


「何も考えたくないんで、毎日酒ばっか呑んでました。歌も唄わず、ただ日々が過ぎていくだけ、みたいな」


現実に背を向けていたと。


「バンドのことを考えると不安になるし、完全に無気力だったんで。でもそこからしばらくして事務所のスタッフに『そろそろ今後のことを話そうか』ってケツを叩かれて、とりあえず話だけでもしようってことになって。そこで事務所の人も交えて今後のこと――やるのかやらないのか、やるんだったらどうやっていくのか、みたいな話を少しずつ、何回か集まって話をして。でも新しいギターが決まるまでは、あんまり生産的な話にはならなかったですね」


そうでしょうね。


「もちろんメンバーが決まった時は〈あ、バンドが始まるのかな〉みたいな期待感みたいなのはあったんですけど、モチベーションはそんなに上がらず」


よくそんなバンドにメンバーが入ってきたな(笑)。


「や、それは僕個人の気持ちの問題で、バンドとしてはちゃんと前を向いて動いてたんですよ。もちろん自分もメンバーが決まったことで元気にはなってたんですけど、これからどういう音楽をこの5人でやっていくのか、それがまだ見えない状態だったことが不安でした」


ちなみに新メンバーはどういう経緯で加入したんですか?


「もともと僕らと知り合いなんですよ、Valtz(ギター)とYu-taro(ギター)は。10年前ぐらいから彼らがいたバンドとよく対バンしてたんですけど、Masa(ベース)が2人に声を掛けてみたいと言って。僕も彼らのことはよく知ってるし、ギターが巧いのもわかってるんで、入ってくれるかわからないけど声を掛けてみようと。で、一回一緒にスタジオ入ってみましょうってことになって、今年の1月ぐらいにうちらの曲を1、2曲やったんですけど、すごくよくて。で、〈やりましょう!〉って」


そこでテンションが一気に上がった?


「もちろん嬉しかったですよ。ただ、モチベーション的にはまだ完全に復活したわけではなく。ゼロではないけど、ちょっとある、みたいな感じでしたね」


そこでモチベーションが上がらなくてどうする(笑)。


「その時点ではまだ曲もなかったし、どんな音楽をやっていくのか想像もつかなかったんで。やっぱりまだ不安ではありましたね」


ちょっと話が逸れるけど、新作には新しいメンバーが書いた曲がいくつもあったのが意外で。このタイミングだったら自分らで書いた曲を彼らにどう弾いてもらうか、みたいな関係が普通じゃないですか。


「そうですね」


新しいメンバーも入ったばかりのバンドに曲を書き下ろすって、なかなか難しいことだったんじゃないかと思うんだけど。


「普通だったら困惑しますよね。〈どういう曲を作ればいいの?〉って。もともとNOCTURNAL BLOODLUSTっていうバンド名があって、俺ら3人がいて、今まで培ってきた持ち味とか個性というものもあるけど、あの2人には『そういうのは全部取っ払っていいんで好きなものを作ってきてほしい』と言って」


どうして?


「今までと同じことをノクブラでやっても仕方がないんで。だから同じようなことをしなくていいし、そこは考えなくていいよって」


で、彼らから曲が出てくるのを待っていたと。


「最初にシングルを作るっていう話になってて、その曲が出てくるのを待ってました。で、ValtzとYu-taroが書いた曲のデモを聴いた瞬間、それまで上がらなかったモチベーションが一気にドンッ!て(笑)」


はははは。


「ここで一気にモチベーションを取り戻しましたね。〈めっちゃかっけえ。これは唄いたい!〉って」

昔は〈カッコつけることがカッコいい〉って思ってたんですよ。でも今はありのままの姿で、それが相手に響けばいいと思ってる

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