銀杏BOYZ、THE BACK HORN、BRAHMANを迎え、11月26日に豊洲PITで行われる〈音楽と人LIVE 2019 “豊洲ナイトカーニバル”〉。まもなく開催となるこのイベントの前哨戦として、音楽と人11月号に掲載された3バンドのフロントマン――峯田和伸、山田将司、TOSHI-LOWによる鼎談を特別公開! 同時代を生き、互いの存在をどこかで意識しながら20年近くバンドを続けてきた、そんな3者の探り合いながらも共感を深めていった会話をここにお届けしよう。
(これは『音楽と人』2019年11月号に掲載された記事です)
イベントも楽しみですが、3人とも長い付き合いですよね。
TOSHI‐LOW「もうみんな歴長いもんね」
将司「長いと言いながらも、ブラフマンと対バンツアーしてから12、13年しか経ってないですよ」
TOSHI‐LOW「干支まわってんじゃんか(笑)。けっこうだぞ。0歳が小6だぞ(笑)」
一緒にツアー廻ったのが懐かしい。長野、密着したもんな。
TOSHI‐LOW「ああ、伝説のね」
峯田「どんな伝説ですか?」
TOSHI‐LOW「ライヴ終わって、栄純と光舟が大喧嘩(笑)」
峯田「えっ(笑)」
将司「喧嘩っていうか怒鳴り合い(笑)。俺らが出番先で、ブラフマンこれからなのに、同じ楽屋で。TOSHI‐LOWさんが冷静に『お前ら外出ろ』って(笑)」
TOSHI‐LOW「そしたらすぐ戻ってきたから『根性ねえな、もうちょっとやってこいや』って言ったら『外、すげー寒いんすよ』って(笑)」
峯田「あははははは」
TOSHI‐LOW「根性なし。別のツアーの山梨の打ち上げでも、うちのスタッフがビデオカメラマンの頭を皿で割る事件があってさ……」
むしろその事件のほうがすごいけどな(笑)。
TOSHI‐LOW「皿の破片が飛び散って。それを片付けようと拾った栄純に『よかったな、ピックがもらえて』ってオチがついた(笑)」
将司「事件しか起きてないです、ブラフマンと一緒だと(笑)」
バックホーンと銀杏BOYZはどうなの?
将司「確か初めて対バンしたのは〈YOUNG FLAG〉じゃないですかね。2007年にZepp Tokyoで、BUMP OF CHICKENと銀杏とバックホーンでやったんですよ」
峯田「でも対バンとかなくても、松田くんや栄純くんとはけっこう仲良くしてた。当時俺ね、ずっと付き合ってた彼女がいて。その人がやってたバンドが、松田くんと地元で対バンとかして仲良かったらしいの」
TOSHI‐LOW「松田に手出されたりしてないの?」
峯田「たぶんない (笑)。ブラフマンとは対バンしたことないですね。フェスで一緒になるくらい」
TOSHI‐LOW「そんな貴重なカードをさ、音楽と人のために使いたくなかったんだけどな。もうちょいあっためておきたかったのに」
峯田「嬉しいこと言う~!」
わはははは、嬉しくない!
峯田「バックホーンとも2マンはないよね。だからブラフマンもバックホーンもあまり一緒にやってない。人は知ってるけど」
TOSHI‐LOW「会えば話すし。どっかでそろそろやるんじゃねえかな、って薄々思ってたんだけどさ」
今年のライジングサンも一緒でしたよね。最後、かなりやらかしてましたけど。
TOSHI‐LOW「それを言うな(笑)」
峯田「何やったんですか?」
TOSHI‐LOW「ライジングサンは最後、みんなで日の出を見るのがクライマックスなわけじゃん。今年は台風で1日目は中止になったけど、2日目は台風一過で、久々に朝日が顔を出したのよ。そんな中、バックステージで俺と細美武士はベロンベロンに酔っぱらってたの。最後、ドラゴンアッシュがアンコールやんないで楽屋に帰っちゃって。これで終了って感じが俺はなんか気に食わなくて(笑)。アンコールやれ!って大騒ぎして、楽屋で乾杯してるドラゴンアッシュのメンバーを無理やり引っ張り出して、なんかやれや!って言ったんだけど、ほら、KenKenのことがあって、今、急遽サポート入れてやってるじゃん。だからやれる曲がもうなかったらしくて(笑)」
将司「はははは、酷い(笑)」
TOSHI‐LOW「だからKjが前に唄ったことのある〈日曜日よりの使者〉を唄って、最後はKjと細美と俺で〈青空〉を唄って締めるという、なぜかヒロトとマーシー縛りのアンコール(笑)。おまけに途中、Kjが俺に意地悪して『ギターソロ、TOSHI‐LOW!』って振ったの。俺ソロとか弾けないのに。でも、なんか弾けたのよ。おお、弾けたぞー!ってなってる最中に朝日が昇って(笑)」
この日最大のクライマックスが、TOSHI‐LOWのヘボいギターソロ(笑)。
峯田「何やっちゃってくれてんの(笑)」
TOSHI‐LOW「ホテルで目が覚めて、久々に『……やっちゃったぁ』って」
そういう自覚はあるんだ?(笑)。
峯田「その数時間後、空港に向かうバスが一緒だったんですけど、1人だけテンションすごかったもん(笑)」
TOSHI‐LOW「ずっとしゃべってたでしょ(笑)。まずホテルで起きた時に、しでかしたことのデカさに耐えらんなくて、すぐビール呑んで、そのままバス乗ったから(笑)」
峯田「ずっとピロウズに絡んでた(笑)」
TOSHI‐LOW「シンちゃんに絡んだの(笑)。その後ろでさわおが迷惑そうな顔して、目を合わせないようにしてた(笑)」