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和田唱が語るTRICERATOPSの活動休止とバンドへの憧れ

text by 金光裕史

TRICERATOPSは無期限活動休止を宣言し、今年の1月10日に行われたLINE CUBE SHIBUYAのライヴを最後にバンドとしての歩みを止めた。フロントマンだった和田唱もしばらく音沙汰がなかったが、6月に東京と大阪で〈SHO WADA and His Band〉という名義でライヴを行うことを発表。新たな活動を始めようとしているが、ここで改めて、活動休止について、その選択をしなくてはならなかった決断について、そしてバンドへの憧れ、こだわりについて聞いた。そこには休止せざるを得なかった事実に心を痛め、新たな動きに意欲的な彼の姿と共に、どこかで来る日を夢見ている、永遠のバンドマンの葛藤があった。


(これは音楽と人2025年6月号に掲載した記事です)



トライセラの無期活動休止ツアーのファイナルから3ヵ月。少しは落ち着いたと思うんですが、どんなお気持ちですか?


「(先月号のGRAPEVINEのページを見ながら)終わったあと、この人(田中和将)と何回かLINEしましたけど(笑)、バインもずっと続いてるじゃないですか。僕らも彼らと同じようにバンドを続けていくんだろうと思っていたし、こういう未来は考えてなかったですよ。でも去年、こういう選択をしたほうがいいという確信があって。それを林(幸治/ベース)と佳史(吉田佳史/ドラム)に伝えたら、どちらもその選択に賛成だと」


はい。


「で、無期活動休止が決まったんですけど、その時点で、11月から1月までのツアーが組んであったんです。でもそれを、なんのリリースも伴わない〈普通のツアー〉として笑顔で楽しくやることを、僕はイメージできなかったんですよね。一瞬、それはそれでやりきって、新たにツアーを組んで、活動休止ツアーをやることも頭をよぎったんですけど、でも早いほうがいいと思ったから、この前のを休止ツアーにしたんです。だからちょっと小規模なものになってしまったことに、悔いは残らないと言ったらウソになるんだけど、でも、タイミング的にはこれでよかったと思ってます」


でも和田さんって、バンドのヴォーカルであることに人一倍誇りを持ってて、バンドマンでいたい人だと思うんです。


「その通りですよ。バンドを誰よりも愛してたし、何をやっても戻ってくるのはここだと思ってました。そもそもバンドの一員であること、に憧れてましたから。でも憧れが強いぶん、その理想を追い求めすぎたのもまた事実で。バンドはこうじゃなきゃ、って思いがすごく強かったんです。ただ3人で同じフレームに収まっているだけじゃなく、見えないところでもひと塊になって同じ夢を追いかけていく、そういう関係でいたかったし、どこかでそれを求めてた。でも僕らはいい意味で変なバンドで。林はとにかく協調性がまったくない(笑)。でもバンド愛はある。片や佳史は協調性がすごくあるし顔も広い。だけどもともとバンドにそこまで憧れを持っていないんですよ」


でもそんな3人が、ライヴでは一体になって、3ピースのカッコよさを生むのがカッコよかったんじゃないですか?


「それは実感してます。変な距離感があるおかげで、ステージで演奏した時にいい緊張感で、妙な広がりを生む。でも僕は、もっとバンドとしてひと塊でいたかったんですよね。いいことがあったら一緒に喜んで、腹立つことがあったら一緒に怒る。これが無理だった。ただトライセラは、少なくともファンの人たちの前では、カッコいいバンドとして一丸となってる姿を見せることができたと思いますよ。でも僕はそれをバックステージでも欲しがった。それは彼らにしてみればトゥーマッチだったかもしれないし、窮屈だったかもしれない。白状するのであれば、ステージに持ってくまでがすごくしんどかった。アレンジの詰めも、ステージプランも、全部自分で提案したものが進んでいく。唱に任せときゃなんとかなるっしょ、みたいな空気にずっとなってたし、僕もそういうもんだと思ってた。でもバンドの形をとっているわけで。それがついにキツくなっちゃったというか」


3ピースで、頑なにサポート入れなかったバンドだから余計にそうでしょうね。


「そう。例えばバインなんてサポートのお2人の存在はでかいと思うんです。潤滑剤以上の役割を果たしてると思う。あと、あるバンドの先輩に『いつもサポート入れてますけど、バンドのメンバーだけでやったらファンは喜ぶんじゃないですか?』って聞いたことあるんですけど『人間関係的に無理〜!』って言われて(笑)。その点、僕らはオリジナルメンバーで、しかも3人って人数でここまで続けてこれた。逆に奇跡というか、よくここまでやってこれたなって気もするんですよ」


逆に言えば、なんでサポート入れなかったんですかね。


「そうなんですよ。僕は提案したし、2人も反対はしてなかった。でも最後の最後で僕が踏み切れなかった。やっぱりトライセラのファンは、この3人でステージに立つことを求めるだろうな、って思ったから。入れてたらまた違った未来があったかもしれない。でも、潔かったと思います」


バンドを無期限活動休止にして、次に何をやろうと考えていますか?


「2つあって。1つはこれまでもやってきた、ミニマムな形でやるソロ活動。〈一人宇宙旅行〉ってツアーをたまにやってるんですけど、あれをさらに押しすすめて、ひとりでやる表現力に磨きをかけていきたい。もう1つはやっぱりバンドですよ」


きっとそうですよね。


「でも次のバンドは、いわゆるバンド名があるバンドではなく、SHO WADA and His Bandです。それでいい。またバンドを一からやるにはなかなかエネルギーがいるし、もしやるのであれば、フロントマンじゃなくて、ギタリストぐらいの立ち位置でやりたい(笑)」

昨日、新しい仲間達と親睦会。盛り上がった🍻🍷🎉
そう、このメンツで東京と大阪でライブやります🎸Drums/大野達哉、Bass/奥貫圭一朗、Keyboard/川口ケイ。この中で1番年上の大野君でさえ俺より一回り以上若い!

「SHO WADA and HIS BAND」、みんな応援してね!!よろしくー!😉🙌 pic.twitter.com/SjyAaO12Zx

— 和田 唱(トライセラトップス) (@sho_wada) May 19, 2025


はははは。


「キース・リチャーズ的な存在でいたい。1つのライヴで唄うのは2曲くらい。そしたらツアー先でもいっぱいお酒呑んで、ライヴを楽しめるから(笑)。ヴォーカリストは、好き勝手できないんですよ、次の日に響いちゃうから」

解散、って打ち出す気持ちにはなれなかった。それは……どこかに夢としてとっておきたかったのかな

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