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INTERVIEW
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Aile The Shota、ニューEP「omen」リリース。本作で提示した芯の強さ、仲間との絆

text by 小松香里

「才能を殺さないために」というスローガンを掲げ、SKY-HIが開催したオーディション「THE FIRST」への参加をきっかけに生まれたソロアーティスト、Aile The Shota。R&B、ヒップホップ、Jポップといったルーツを軸に、あらゆるジャンルを軽やかに横断するスタイルは、どんなクリエイターに対しても物怖じせずしなやかに対峙し、フレッシュなクリエイションを生み出すShota自身のマインドと合致する。しかし、昨年12月の一夜限りのワンマンライヴでは、涙を流しながらたくさんのファンに向かって、「これまで弱さを見せてこなかった気がするけど、今日あなたにこうして弱さを見せられているのが嬉しい」と口にする姿があった。そこから約4ヵ月、〈予兆〉をテーマにしたニューEP「omen」には、涙も痛みも血肉化した上で〈音の上で全て魅せようか〉と唄う格段とタフになったAile The Shotaが息づいている。

(これは『音楽と人』2024年5月号に掲載された記事です)



本誌初登場は2022年10月号の連載「堂本スイミングスクール」でしたが、あの対談はどんな経験になりましたか?


「KinKi Kidsを聴いて育ったので、〈本物だ〉って状態が続きながら、音楽ラヴァーとして接してくれたのがとても嬉しかったですね。リスペクトしてくれつつ、背中を見せてくれるような語り方がカッコよかった。サマソニでもご挨拶させてもらったんですが、すごく気さくな方。そして、ライヴは〈なんでこんなことができるんだろう?〉って思うくらい音楽の純度が高い。僕のルーツでもあるSoulflex(註:シンガー、ラッパー、ビートメイカーなど多彩なメンバーで構成されたアーティストコレクティヴ)とも通じて、めっちゃ難しいことをやってるんだけど大衆的なんです。改めて対談させてもらったことにすごさを感じましたし、僕も頑張ろうと思いました」


Shotaさんはデビューしてまだ3年ですが、物怖じしない自信を感じるんです。初対面の剛さんに対しても明確なヴィジョンを語っていた姿が印象的で。


「誰に対してもフラットではいたいと思ってます。剛さんのどんとこい!って感じがフィールでわかったので甘えてたくさん喋らせてもらいました」


一方で、昨年の豊洲PITのワンマンで「今まで弱さを見せてこなかったけど、今日はこうして弱さを見せられているのが嬉しい」と言って涙されていたことがすごく印象に残ってて。なんで弱さを見せられるようになったんでしょう?


「弱さを見せないようにしようとは思ってなかったんですが、感覚的にそうしてたというか。Aile The Shotaとは?っていうことを探していく一方でオーディション番組をきっかけにデビューしているので、どこかでずっと〈いい人でいなきゃいけない〉っていうものがついて回るんです。コロナ禍でのデビューだったこともあり、直接的に声をもらえることが少なくて、何が本当のリアクションなのか悩んだ時期がありました。SNSにコメントする人って少数派だと思うんですが、その中のまた少数派のマイナスの意見が大きく見えちゃう。でも実際は僕の音楽で踊ってくれる人がこんなにいてピースなんだって思えて嬉しかった。今はSNSに一喜一憂しないように気をつけてます。ライヴを信じるのは僕のひとつの軸ですね」


表に出る立場であればアンチは必ずいると思うんですが、ニューEP「omen」の1曲目の「Villains」は、まさに今話してくれたようなSNSにおける経験を経てタフになったShotaさんが出ていると思いました。


「自分の歌詞が指針になるんですよね。フィーチャリングのedhiii boiとNovel Coreとは〈Brave Generation〉のリミックスでポジティヴなボースティングをやったので、今回は僕らの傷をレペゼンしてみようかなって」


この曲のパートナーとしてこの二人を招いたのは?


「二人の近くでいろんな槍が飛んできてるのを見てて。edhiiiはTikTokで〈おともだち〉がバズってマイナスもプラスも想像し得るものを全部浴びてる。そういう話をedhiiiとしている時に『自分の曲だと出しづらいかもしれないから、俺の曲で言いたいことを言っちゃおうよ』って話したんですよね。Coreはずっと槍を投げられながらも自分の道をまっすぐ歩いてるラッパーなので、〈こういう時のCoreは強いぞ〉って思いながら、『これで遊んで』って言ってトラック渡したら、まさに尖ってるけど遊んでるラップが戻ってきた。二人ともラッパーである以前に当たり前に自分の言葉を曲にするタイプで、僕はラッパーじゃないけどマインドが近いから、こういうマイクリレーみたいなことがやりやすいんですよね」


Shotaさんの〈皆さまの大好きな 使い捨ての偶像様〉というワードには特にタフさを感じました。


「アイドルとか偶像視されてる人たちに対する世間の槍もSNSのせいで目に入ってきますよね。元々アイドル文化は好きですし、僕も偶像視される側にちょっと足を踏み入れて……応援してる対象に自分の中で腑に落ちないことがあると石を投げたり、仮にその人が命を絶っても責任は取れないじゃないですか。そう考えた時、それに対する尖りとしてその言葉が出てきました」


唄って踊れるアイドルに憧れたことが音楽にハマるきっかけということですが、偶像視される世界に足を踏み入れたことに対する悩みはいつ頃から感じてたんでしょう?


「オーディション中から感じてました。当事者になってみないとわからないことってたくさんあるんだなって。有名税って言葉がありますが、有名になった人しかわからない痛みがあると思ったんですよね。例えばリアコ(註:芸能人に本気で恋をすること)っていう言葉がありますが、それに対して僕は是でも非でもなくて。リアコしてる芸能人に裏切られたっていう槍も目に入ってきますけど」


Shotaさんはオーディション中から物怖じしなさがあって。待合室で一番前に座ってたらBE:FIRSTのJUNONさんとSOTAさんが入りづらかったと(笑)。


「怖がられてましたね(笑)。当時、自分を確立した状態で参加してたので、いわゆるオーディションっていう雰囲気には迎合しないようにしようとは思ってました。今振り返ると尖りすぎじゃない?って思いますけど。でも、ああいうマインドは今も変わらず好きですね。ただあの時は髪型も今よりもっと尖ってたんで、そりゃ怖かったろうなって思います(笑)」

前から仲間と家族の誇りでありたいって言ってたけど、もっと広い目で、誇り高く居たいと思うようになった

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