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INTERVIEW
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NCIS村松拓が所属するABSTRACT MASH。13年ぶりのアルバムが完成するまでの険しい道のりとは

あのままメジャーに行ってたら?って考えてしまう。バンドの未来を俺が潰してしまった気がして



デビューまであと一歩というところでの休止は、かなりしんどかったのでは?


「そうですね。だから……俺の中でどこか後悔してる部分もあって。もしあのままメジャーに行って活動してたらどうなってたんだろう?みたいなことは考えてしまうんですよ」


ナッシングスに加入せず、アブストに専念してたらどうなってたんだろう?みたいな。


「仲間を捨てたわけじゃないけど、バンドの未来を俺が潰してしまったような気がして、それがずっと引っかかってて。しょうがないことなんだけど」


そこは運命だったとしか言いようがないと思うけど。


「でも休止してからもメンバーとはよく会ってて。しかもみんなサポートとかプロデュースとか、あとは海外に行ってプレイしたり、この世界で頑張ってて。会うたびにお互いの近況報告をして」


そして2018年、ついにライヴ活動を再開します。


「俺が『またやろう』って言って始めることになって。でも最初スタジオ入った時はギクシャクしましたよ(笑)。みんな口では『楽しい』って言うんだけど、どこか緊張してて。そのぶんバンドに対するみんなの思いを感じましたね」


活動を再開させてどうしていきたいと思ってました? 楽しくやればいいとか?


「俺はやるんだったらちゃんと曲も作ってリリースもして、もう一回バンドとして夢を追うじゃないけど、しっかりやっていきたくて。ただ、良くも悪くもみんなのマイペースなところは相変わらずで(笑)。アブストは前から小林が曲を書いて俺が歌詞を書くスタイルだから、小林に『曲書こうよ』って提案したり、スタジオでセッションして作ろうとしたけど形にまではならなくて。で、そのうちコロナでライヴもできなくなり、完全に動きが止まってしまい」


もどかしいですな。


「で、しばらくしてメンバーから『ライヴがしたい、曲も出したい』って声が上がってきて、やっと去年の夏ぐらいに踏み出すことになったんです」


で、ようやく完成したセカンドアルバムですが、自分ではどうですか?


「めちゃめちゃ気に入ってます。もともと〈Silent Wheel〉とか〈Finder〉とか〈アスピリ〉はライヴでやってた曲で。そこから歌詞を変えたり、アレンジを変えてるんですけど」


ファーストアルバムと比べて格段に進化してるなって思いました。学生時代の友達が久しぶりに再会して昔を懐かしんでるわけじゃないなって。


「全然そうじゃないよね。絶対そういうものにはしたくないから、ここまで時間がかかったというか。みんな休止してからずっとそれぞれの中に溜め込んできたものがあって、それを4人で同じ方向を見て形にするまでには時間が必要だった。で、ようやくそれができたってこと」


それぐらいみんなにとって大切な場所というか、かけがえのないものなんだろうね。


「それは間違いないです」


あと、村松くんの歌詞もナッシングスとは全然違う言葉で自分を表現していて。やっぱり人が違うと出てくるものも変わるんだなって。


「それはそうですね。なんかね、アブストって自分のことを肯定できるし、メンバーのことを肯定したくなる場所なんですよ。仲間が肯定してくれたらもちろん俺もそうしたくなるし、絶対に味方でありたい。そういう気持ちになる場所なんです。だから、そういう気持ちを唄いたくて」


だからすごいポジティヴなんだね。


「だと思う。で、そういう気持ちって俺の中では宗教に近いものだと思っていて。例えばゴスペルとか宗教音楽って、その人を救うためにあるものじゃないですか。生きやすくしてくれたり、自分を〈このままでいいんだ〉って思わせてくれたり、生きてることを祝福してくれたり」


そうですね。


「つまり自分の中には誰かを救いたいとか世の中を良くしたいって気持ちがあって、それをアブストでしっかり表現したいんですよ。それを伝えたくて、今回は英詞じゃなくて日本語にしたっていうのもある」


〈明日が雨でも/君は笑ってるんだよ〉なんて、ナッシングスじゃ唄わないでしょ?


「唄わないですね。ていうかナッシングスって心象風景みたいなものが歌詞になることが多くて。心の中で掻き立てられる何かとか、決意表明みたいなものとか。すごく内省的なんだけど、アブストはそうじゃなくて」


さっきの誰かを肯定したくなるって話もそうだけど、外に向けられてる。


「そうそう。だから……ナッシングスもアブストもどっちも自分なの」


とまとくらぶは?


「あれは将司(山田将司/THE BACK HORN)さんと俺が綴る物語。今はふたりで〈こんな人いるよね〉って架空の人物を描いていく感じ」


じゃあソロとはどこが違う?


「やっぱり仲間がいることかな。〈そのままでいいんだよ〉って自分を肯定してくれる仲間がいるから出せる素の自分というか」


そうだね。飾ってないし、こうやって会話してる村松くんに一番近い感じがします。


「そうなんだ。なんかね……俺にとっては大人の教科書っていうか。酸いも甘いも経験して、自分のいいところも悪いところも受け入れて、肯定しながら生きていく。そういう場所なのかもしれないって思います」


そこが昔とは違うところだろうね。ファーストアルバムとか歌が青かったし(笑)。


「めちゃめちゃ青いよね」


バンドの音は今でもイノセントだけど。だから……村松くんには今でも素晴らしい仲間がいて羨ましいなって思う。


「じゃあ呑みに行きましょうよ、メンバーと。そしたら仲間になれるでしょ(笑)」


そういうことじゃないだろ(笑)。


「あははは!」



文=樋口靖幸


NEW ALBUM『SIGNALS』
2023.03.22 RELEASE


01 Shelf Song
02 紫陽花を描こう
03 Silent Wheel
04 Crash a Moment
05 Never Be Alone
06 アスピリ -Alternate Version-
07 Finder
08 Tomorrow


〈「SIGNALS」 RELEASE TOUR〉
05/20(土)live music club PADOMA
05/27(土)仙台MACANA
06/24(土)渋谷WWWX

チケット発売中


ABSTRACT MASH オフィシャルサイト

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