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go!go!vanillas〈青いの。〉ツアー完走。愛情あふれる凱旋ライヴで牧が手にした新たなスタート

text by 竹内陽香

「バンドを続けてきて、今だからこんな日が作れてると思ってる」
アンコールでそう伝えた牧 達弥(ヴォーカル&ギター)は、これまでの道のりを噛みしめ、全身で喜びを感じているようだった。3月から始まったgo!go!vanillasの〈青いの。ツアー 2022〉。そのツアーファイナルが5月5日(go!go!の日)に、牧と長谷川プリティ敬祐(ベース)の地元である大分・iichikoグランシアタで行われた。青春をテーマにしたシングルのリリースツアーということもあり、疾走感ある瑞々しい楽曲が並び、NHK大分の情報番組『いろどりOITA』テーマソングである「チェンジユアワールド」なども披露。2度の延期を経て開催された凱旋ライヴということもあり、ステージには気合いの入ったエネルギッシュさが、客席からはそれを迎え入れる温かさが充満していた。
ライヴ後半。街の元気がなくなっていること、ずっと誇れる街であってほしいこと、ライヴをやるにあたり家族や友達が協力してくれたことなどを、素直な言葉で伝えた牧。鳴り止まない拍手の中で「アメイジングレース」が演奏される。〈僕らの未来に賭けてみよう〉というフレーズは、大分で生まれ育った人間として、音楽を続けてきたバンドマンとしての、あらたな決意表明のようだった。
大分公演から数日後に行われた牧のインタビュー。地元でのライヴを通じて彼がどれだけ大きなものを手にしたか、感じてもらえるだろう。この日の経験がgo!go!vanillasのさらなる未来へ、我々を連れていってくれる。次は、初の大阪城ホール公演と2回目の日本武道館公演!



〈青いの。〉ツアーはどうでした?


「俺らのツアーってけっこうスロースタートというか、最初のほうは反省点があったりして、ファイナルに向かってよくなっていくことが多いんだけど、今回は初日の東京の時点で、ツアーとしての見せ方や在り方がすでにできてて。それをどう尻上がりに持っていくか?みたいな感じで、ちゃんと高めながらファイナルの大分まで行けたかな」


大分公演、すごくいいライヴでしたね。画面越しでも、いろんな思いが伝わってきてグッときました。


「最高だったね~(しみじみ)。ものすごく救われたなって思いましたね。大分は18年間住んでたし、始まりの場所なんだけど、東京に出てきた自分はゼロからスタートやっていう気持ちでさ。大分のことを考えずに1から頑張ろう、みたいな。そういうことを考えながらやってきた部分はあって。いろんなことを経験してきて、ようやくホールでライヴができるようになって、やっと初めて認められた気がした。大分県という場所にね。もちろん初めて大分でライヴをやったわけじゃないんだけど、そういう感覚だったな」


「おかえり」感ありましたよね。


「それは自分の親が今回のライヴのために一生懸命手伝ってくれたり、ライヴに親戚のおばあちゃんや従妹とかがたくさん来てくれたことも大きくてさ。正直、最近大分に帰っても親戚の集まりとか少ないし、じいちゃんばあちゃんも活発に外に出歩ける状況じゃなかったから、やっぱり寂しい気持ちはちょっとあったのね。だけど俺らのライヴでみんなが一堂に会して、楽しそうにしてくれるのを見てたら、本当に時間が動き出した気がしたというか。また新たなスタート、ここから始まるんやなって。そういうのをファイナルで感じたのは初めてかもしれない」


温かさ、みたいなものをすごく感じたんじゃないですか。


「うん。ライヴの前日にばあちゃん家に行ったの。しかもサプライズでいきなり。そこでいろいろ話しよって。それもすごくデカかった気がするね。普段どれだけ離れとっても家族っていうのはこんなに身近な存在で、一瞬で自分が大分にいた頃の感覚に戻ってしまうようなパワーがあって。帰る場所がちゃんとあるんだなって思った。どこで転ぼうがいつ失敗しようが、ここに帰ってこれるし、それはそれで楽しいじゃんっていう」


そもそも牧くんは大分から出たくて、上京したわけで。


「そうなんよ。大分は帰る場所じゃなくて出ていく場所だったし、ここに帰ってくれば楽しいことがあるかもなんて、昔はまったく思わなかった。でも帰る場所があるってやっぱり心強くて。そう思えたから、次の日のライヴも気合いは入ってたけど、自然体でできたのかな」


上京して14年ぐらい経って、今みたいな感覚になれたってすてきですね。


「当時は反抗期みたいなもんよ。18歳で東京出てきて、夢半ばで大分に帰るなんて絶対したくねぇ!って思ってたし、大分なんかよりも他の土地の人たちと出会って、俺たちのことをたくさんの人に知ってもらいたかった。だから大分に特別意識を向けることはなかったんだけど、この歳になって思うのは、人から舐められたくなかったり、地元のヤツらに〈あいつ頼もしいな〉〈牧かっけぇな~〉って思ってほしい気持ちが、何よりも強かったんだと思う。だから大分を出て変わりたかったし、東京来てからも〈まだだ! まだ違う!〉って思いながらやってたし。それで悔しい思いもたくさんして」


そうですよね。


「俺としては他人からの評価より、メンバーそれぞれがしっかりバンドに自信を持って、自分たちのカラーでライヴができるようになるまで、地元の大きい会場でやるのは違うんじゃないかって思ってて。それがやっとできると思えたベストタイミングだったから。当日も言ったけど、早くてもこの感動はなかったし、遅すぎても誰ももう期待してなかったかもしれない。年齢的にもバンドのタイミング的にも、すべて自分の中で腑に落ちたね」


2回延期があったけど、武道館をやって得たものやコロナ禍でのバンドの進化も含めて、今のタイミングでやれたことにも意味があった気もします。


「そうだね。本来は2020年にやって、そこで1回目の武道館を発表する予定だったけど。最初は開催できないって知って、めっちゃ悔しかったんよ。でもコロナになってからも止まることなく進んできて、今回は2回目の武道館と初の大阪城ホールも発表できたわけじゃん。俺はそれも意味があったなと思ってて。2年前だったら武道館を発表することしかできなかったからね。ピンチはチャンスに変わるし、喜びも倍増するんやなって身をもって感じたかな」


何度もピンチをチャンスに変えてきたバンドですしね。


「ちょっとのことじゃ動揺しなくなったよ(笑)」

俺の中での大分の景色ってセピア色なの。色鮮やかじゃなかった。でもああいうライヴができて、ちょっと色がついた感じがした

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