しんどいなと思っても新しい作品を出して、周りの人を巻き込んで、前に進んでいく。痛みがあるから次に行けるし、その先に喜びがある
そして新曲「Wonderer」が出ます。
「これたぶん初だと思うんですけど、ひなっち(日向秀和/ベース)と真一(生形真一/ギター)の共作なんですよ。2人で一緒にスタジオ入って、曲のアイディアを出し合ってっていう。サビのメロディとかリフはひなっちで、Aメロとかイントロ含めた全体の構成は生形で。つまり2人のいいところが合わさってる曲」
ちなみに今年の元旦にも「Bloom in the Rain」という新曲を出しましたけど、それと同時期にできた曲?
「そうですね。去年の11月ぐらいに2曲を並行して作ってました」
曲調としてはそれぞれ対照的だけど、村松くんが書いた歌詞はどちらもテーマが同じというか。
「同じですね」
今の世の中の状況が反映された歌だなと。
「あぁ。でもこれって〈コロナだから自分はどうこう〉っていうことじゃなくて。もちろん否応無しに変わってしまった今の環境もニュアンスとしては含まれてますけど、もっと普遍的な歌が作りたいと思って」
どういうことでしょうか。
「今だから響く歌じゃなくて、いつでも聴けるというか、唄える歌が作りたかったんですよ。これ……最近思ってることなんだけど、何かを始める時にスタートラインってあるじゃないですか。で、そのスタートラインって誰かに引かれるものというよりも自分で引くものだと思ってて。つまりどんな環境でも辛い状況でも、もう一回スタートラインに立てるかどうかは自分次第だねっていう」
あの、〈Pain is a pleasure to start now〉、つまり日本語にすると〈痛みは新たな旅の喜び〉っていうフレーズがあるけど、スタートに立つことに痛みは伴うものだと?
「というよりも痛みとか辛いことがあるから、それを乗り越えるために何回もスタートラインを引くって感じかな。ナッシングスって、ずーっとそういう感じなの。俺の中で。キツいな、しんどいなって思っても、それを乗り越えるために新しい作品を出して、周りの人を巻き込んで、前に進んでいく。痛みがあるから次に行けるし、その先に喜びにあるっていう」
それってこのバンドをやる上で、ずっと前からあるものだと思うんだけど、それを今こうして歌にしようと思ったのはどうしてだと思います?
「なんでだろうね。でも……このバンドってすげえ真面目だと思うんですよ、人の性格とか人格に喩えると。その中に自分もいて、いろんなことと真剣に向き合ってるんだけど、どんどんそれがシビアになっていくというか。だからこないだのライヴも、終わったあとものすごく疲れてる自分がいて(笑)」
なにもかもがいつもと違うライヴだし。
「それもあるけど、たぶんキャリアを重ねるごとにどんどん根詰めて物事に取り組んでるからだと思うんですよ。だからスタートラインをそのたびに自分の中で引き直して、次に向かうぞっていう気持ちが強くなってるというか。ずっと俺、スタートラインに立ってる感じ(笑)」
しかもライヴがまともにできない今みたいな状況だったら、なおさらそういう強い気持ちでやらないと。
「そうそう。あと、ようやく自分の言葉と人格が一致してきたからこういう歌が唄えるようになったっていうのもあるのかな」
もっと具体的に。
「どうやって自分の気持ちを言葉にすればいいんだろう?って、悶々としてた時期が長かったから。でもそれが音楽をやる原動力にもなってて、だから昔の書いた歌詞を見ると、すげえひねくれてて、でも刺さる言葉があったりして。でも今って、もっとストレートに自分の気持ちを表現できるようになったんですよ。そういう意味での言葉と人格の一致」
そうね。こう見えて意外と自分を出せてない人ですから(笑)。
「ほんとにそう(笑)。でも、ようやく自分の気持ちを、自分の言葉でストレートに表現することで、いろんな人と関われるようになったと思いますよ。そこは成長したなって」
昔はもっと抽象的な表現が多かったじゃないですか。でも今はそんなまどろこっしいことやってる場合じゃないし。
「そうそう。だから俺、本当は日本語で書きたいんですよ」
じゃあなんでこれは英語なの?
「や、これは結果的に英語詞にしてよかったんですけど、最初はこれも日本語で書いたんですよ。やっぱり言葉を届けたいって気持ちが強いから。けど……」
けど?
「やっぱり言葉って難しいなって。1ヵ月ぐらいかけて書いたんですよ。一生懸命、しかも3パターン。その中でひとつだけ〈これならアリかも〉って思えるものを仮歌を入れる日にスタジオへ持ってって、ブースで唄ったんだけど……すげえダサくて(笑)」
その歌詞、今ここで唄ってみて(笑)。
「ムリムリ!(笑)。だから音楽って難しいなって思いました。伝えたいことが多すぎたり強すぎたりすると、それが曲の雰囲気とかカラーに染まらなかったり。でもそのバランスを4人でとって形にするのがバンドの音楽だから。今回はこれでよかったと思ってますよ」
そうですね。ちなみに日本語バージョンもアウトテイクとして聴けたりしませんかね?(笑)。
「や、それはやめたほうがいいと思うよ(笑)」
じゃあ……弾き語りでやる時は日本語詞で唄うっていうのはどう?
「いやぁ、ムリだと思う……想像しただけでムリムリ!(笑)」
文=樋口靖幸
写真=RYOTARO KAWASHIMA(★)
DIGITAL SINGLE「Wonderer」
2021.03.17 RELEASE
Nothing’s Carved In Stone “Wonderer Tour”
03.23(Tue) 渋谷CLUB QUATTRO
03.24(Wed) 渋谷CLUB QUATTRO
04.04(Sun) 横浜BAY HALL
05.7(Fri) 広島CLUB QUATTRO
05.12(Wed) 名古屋CLUB QUATTRO
05.22(Sat) 福岡DRUM LOGOS
05.25(Tue) 梅田CLUB QUATTRO
05.28(Fri) 札幌PENNY LANE24
06.12(Sat) 大阪 なんばHatch
06.13(Sun) 名古屋DIAMOND HALL
06.22(Tue) EX THEATER ROPPONGI
06.23(Wed) EX THEATER ROPPONGI
チケット:5,500円(税込/D代別)
※学生の方は会場にて学生証提示で2,000円キャッシュバック
※高校生以下の方は会場にて学生証提示で3,000円キャッシュバック
MEMBERSHIP SITE ”RULE's”先行
2月27日(土)20:00〜3月8日(月)23:59
https://fc.ncis.jp/
チケットのご購入は、以下注意事項を必ずご確認いただき、内容をご了承の上でお願いいたします。
● スマートフォン対応の電子チケット(スマチケ https://eplus.jp/sf/guide/spticket/)のみの取り扱いとなります。
本公演で2枚申込みされる場合は、当日来場される方全員の【来場者設定】が必須となります。(同行者登録 https://eplus.jp/sf/guide/fellow-ep/)
● 小学生以下入場不可
● 本公演は新型コロナウイルス感染症の予防対策を講じた上で開催します。
● 会場のガイドラインに従いチケット販売枚数を収容人数の50%以下に設定しております。規制の緩和によって販売枚数の増加、チケット券種が変更になる可能性がありますので予めご了承ください。
● 入場時の電子チケット(スマチケ)のもぎりはお客様自身で行っていただき、スタッフ確認の元、ご入場いただきます。
● チケット申し込み時にご登録いただいてる個人情報については、主催者側で責任を持って管理します。
状況に応じて、 保健所等の公的機関や、会場側へ提供させていただく可能性がありますので、予めご了承ください。
個人情報は、約1ヶ月間保存し、その後適切な方法で破棄をいたします。
● 入場時にアルコール消毒のご協力をお願いします。
● 入場時に非接触式体温計にて検温を実施します。37.5 度以上の方については入場をお断りします。 (その際チケット代の払戻しはいたしません)
● 入場時に必ずマスクを着用してください。着用のない方は入場をお断りします。 (その際チケット代の払戻しはいたしません)
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● 入場待機から会場内及び退場されるまで大声による会話/発声はお控え願います。
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事前にご申請頂かずご来場頂いた場合、新型コロナウイルス感染症対策の都合上、身障者スペースの確保が困難となる為、会場内へご案内出来ない可能性が御座います。
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● 会場内でのアルコールドリンクの交換・販売はしません。
● GOODS販売は実施予定です。チケットをお持ちのお客様のみ購入可能です。
● 再入場、飲食物の持ち込みは、禁止とさせていただきます。
その他主催者側が要請するルールやマナーを遵守できない場合は入場をお断りもしくは、ご退場いただく場合もございます。
公演の延期や中止の場合を除きチケットの払い戻しは出来ませんので予めご了承ください。
感染予防に努めながらの公演実施にあたり、お客様には沢山のご協力を頂く形となりますが、何卒よろしくお願いします。
また本記載事項は2021年2月27日時点での情報となり、今後開催までに変更・更新をする可能性もありますので、予めご了承ください。
Nothing's Carved In Stone オフィシャルサイト https://www.ncis.jp/