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INTERVIEW
  • #ネクライトーキー
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ネクライトーキーの新作にある、素直な感情。なぜ飾らずにさらけ出せるのか

いびつでも、これが自分たちの完成品ですって言いたいんです




もっささんは当時この曲をカヴァーしていたんですよね。


もっさ「はい。高校の時にすごい聴いて、自分でも唄ってました。歌詞の陰鬱とした感じが当時の自分にすごくハマって。わかるなっていうか、自分が言えないことを言ってくれてるみたいな。作ってる人もきっとダメ人間というか(笑)、仲間なんだろうなって思って」


ここで唄われてるイラ立ちや不満って、感じてる人はけっこういると思うんですよ。でもみんな出さなかったり、人に見せないように隠したりする部分でもあって。


朝日「ああ、それをこうやって出せたのは、曲だからだろうなって思います。これが日記だったら相当ヤバいやつだなって(笑)。でも音楽として、歌詞にしてメロディつけて、ギター入れてドラム入れてってやると、まともに聴こえるというか。俺も普段の生活じゃなかなか言えないですもん。ムカついた!とか。すごく普通の人だから……」


普通の人っていうのは?


朝日「共感してほしいって思って歌詞を書いたつもりは一切ないのに、わかるって言ってもらえるのは、きっと自分が普通の人だからできるんだろうなって。本当にヤバい人だったら素直な気持ちを書いて、他の人が〈ああ、なるほど〉ってなれないと思うんですよね。本当の天才って孤独というか、誰にも理解されないまま死んでいくんだろうなって思ってて。本物とか天才とか三流とかそういうのじゃなくて、普通の自分自身を飾らずに出したものが、いいって言ってもらえる。だからこそ素直に歌詞を書こうっていうのは、ずっとありますね」


そういう歌詞をボーカロイドではなく、今度は生身の人間が唄うっていうことも重要だと思うんです。


もっさ「そうですね。だから私も人間らしく唄おうっていうのは思いました。機械的に唄う、感情のないボカロの感じも好きなんですけど、私は人間なので(笑)。それに朝日さんの気持ちに寄せるというよりも、自分の中で解釈して自分が思ったように唄おうって」


そういう人間味は出てると思います。歌もギターもすごくエモーショナルですよね。荒削りというか。


朝日「だいぶきっちりしてない作品だなって(笑)」


狙ってそうしたわけではなく?


朝日「自分たちが演奏してるのがちゃんとわかるものがいいなって思ってたら、自然と下手くそになりました。なるほど、これが俺たちの演奏か、みたいな(笑)。ネクライトーキーが好きな人って、『人間臭いから』とか『音楽が好きで楽しんでやってる人の顔が見える』みたいなことを言ってくれるんですね。で、僕も音作りが完璧なアーティストさんのあとにこのバンド聴くと、〈めっちゃ人間や!〉って思います(笑)」



はははは。それだけ純粋なものだったり、自分たちの真ん中から出てきているものっていう。


朝日「良く言うとそうですね(笑)」

もっさ「でも絶妙に外れたこのピッチは直さずこのままいきたいとか、リズムめっちゃよれてるけどこれがいいとか、けっこう言った気はする」

朝日「リズムはドラムのタケちゃん(カズマ・タケイ)の気持ち次第なんで」


クリックとかじゃなくて気持ちなんだ(笑)。でもそこが大事だと。


朝日「そうですね。きっちりした人だとリズムも完璧に合わせたり、ピッチもキレイに整えたりってすると思うんですよ。でもそういうことをしちゃうと自分たちが求めてるものとは違うものになってしまう。キレイに形が揃ってるほうが完璧なのかもしれないけど、いびつでも、これが自分たちの完成品ですって言いたいんです。〈ええ? これが?〉ってびっくりする人もいると思うんですけど――」

もっさ「でも私たちはこっちがいいと思ってしまった」


全員でそれを共有できてるのも素敵ですね。一人でもきっちりしたいって思ってたら、こうはならないじゃないですか。


朝日「むーさん(中村郁香/キーボード)とか、最初はもうちょっと真面目だったね」

もっさ「クラシックやってたから、ちゃんとしたい人だったんですけど、だんだん飲まれていった(笑)」

朝日「ちょっと毒されてきたよね(笑)」


ははははは。たとえいびつでも、このバンドが大事にしているそういうピュアな気持ちがちゃんと伝わってくるから、いいなって思います。


朝日「ありがとうございます。今回の作品に収録されている曲って、6年前くらいに作ったものもあるんですけど、今でもいいなって思えるんですね。それはちゃんと真面目に、純粋な気持ちで作れたからだと思うんで、この気持ちはこれからも大事にしたいなって思います。それを大事にしてたら、フェスで2000人の前とかで演奏できる日が来るんだぞって」


当時の自分に教えてあげたいと。


朝日「はい。でも教えたらサボりそうやな(笑)」


文=竹内陽香

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