• HOME
  • RANKING
  • NEWS
  • INTERVIEW
  • COLUMN
  • QLAP!
  • MAGAZINES
  • BOOKS
  • ABOUT
  • HOME
  • RANKING
  • NEWS
  • INTERVIEW
  • COLUMN
  • QLAP!
  • MAGAZINES
  • BOOKS
  • ABOUT
COLUMN
  • #ARABAKI ROCK FEST.

音楽と人編集部ARABAKI通信(2019.04.27 Sat/その2)

text by 青木里紗

音楽と人編集部の視点でARABAKI ROCK FEST.19を届けしていく、この音楽と人編集部ARABAKI通信。2回目の更新は、初野外フェス参加となった若手編集スタッフより。



アラバキ1日目が終了した。

私にとって初のアラバキは真冬のような凍える寒さだったが、寒さも吹き飛ぶほど、数々のアーティストたちが熱いパフォーマンスを繰り広げた。昼間から夜まで1日をかけ、いろんなステージで、いろんなアーティストを観たが、その中でも特に心に残った3組のことを書いておきたいと思う。

17時すぎ、ARAHABAKIステージに登場したドレスコーズ。志磨遼平がステージ中央から伸びる花道で唄う姿は、〈唄う〉というよりも、〈何かを演じている〉といったほうがふさわしい。どこか遠くの、手が届かない別世界の存在のよう。思わず憧憬のまなざしを向けてしまう。だが、〈こんな音楽も本当はいらないだろう〉というフレーズが刺さる「ゴッホ」では、何のために唄うのか、生きるのか、と自分に問いかけているようだった。彼は花道でしゃがんで客席と同じ視線の位置で、語りかけるように唄うことも多かったが、それは求めてくれるオーディエンスとしっかり心を通わせたかったからだろう。そうしてまた、唄う意味を見つけ、彼はステージに立ち続けるはずだ。

日も落ちた頃、同じくARAHABAKIステージで、「おはようございます! a flood of circleです!」と佐々木亮介が高らかに叫び、ステージの幕を開ける。〈戦場で会おうぜ〉と唄う「Sweet Home Battle Field」では、オーディエンスに対して、そして自分たちに対して、壁にぶつかったとしても、めげずに転がり続けよう、というメッセージを放っているようだった。いくらステージの上で華やかに見えても、カッコよくても、彼らも私たちと同じくこの現実で生きていて、日々もがくこともあるだろう。だから、苦しみも喜びもすべて落とし込む彼らのロックンロールには希望がある。そのことが強く示されたステージであった。

アラバキで最も大きいMICHINOKUステージのトリを務めたのは、9mm Parabellum Bullet。今年バンド結成15周年を記念したステージは、ベストオブベストな選曲で構成された。さらに途中、さまざまゲストを迎え、ここでしか見られない組み合わせで楽曲を披露。それはお馴染みの面々との共演もあれば、新鮮な意外な共演もあり、この15年の間に、彼らが音楽を通して広げてきた繋がりと、信頼を垣間見ることができた。MCでは、宮城県出身の中村和彦(ベース)が第1回目のアラバキをチャリで観に行っていたことに触れたり、菅原卓郎(ヴォーカル&ギター)が自身が山形県出身であることにも触れ、「黒い森の旅人」は東北のことを思って作ったと話すなど、アラバキや東北への思いを語る場面があったのも印象的だった。彼らにとってアラバキでトリを務めることは、夢のようなことでもあったと思う。ゆかりのある土地で、15年の歩みをひとつ刻んだのであった。

オーディエンスもアーティストも、日々を乗り越えてこのアラバキの日にたどり着き、音楽を通して思いをわかち合う。そしてまた新しい明日、日常へ向かっていくのだ。

明日はいよいよアラバキ2日目、最終日だ。1日目に廻れなかったBAN‐ETSUステージや、ZAOステージでもライヴを観て、アラバキの雰囲気をすみずみまで体感したい。願わくば、快晴の下で。



文=青木里紗

会場内はまだ桜も咲いています(写真=編集部)
SHARE
RECOMMEND
RECOMMEND
CURRENT ISSUE

銀杏BOYZ・峯田和伸の尽きぬ衝動。7年ぶりとなるバンド形態のツアーを終え、久々となるインタビュー!

#銀杏BOYZ
CURRENT ISSUE

-真天地開闢集団-ジグザグ、初のタイアップ曲から見えてくる無自覚な自分らしさとは

#-真天地開闢集団-ジグザグ

中田裕二連載100回突破記念イベント〈大東京ネオントリップ〉のチケット発売日決定!

#中田裕二

〈UKFC〉にsyrup16g、[Alexandros]らが登場。これまでの集大成となった2日間を徹底レポート

#ライヴレポート
WEB ORIGINAL

銀杏BOYZ、実に7年ぶりとなるバンド編成でのツアーを経て、ようやく取り戻したものとは

#ライヴレポート #銀杏BOYZ
LOAD MORE

© 株式会社音楽と人

FOLLOW US
タグ一覧
ライヴレポート / 最新号 / WEBオリジナル / アーカイヴ / 編集部通信 / 怒髪天 / BUCK-TICK / 映画 / 小室ぺいの自由研究 / 言の葉クローバー / DEZERT / NITRODAY / PHY / 音楽と人LIVE / GRAPEVINE / 僕たちプロ野球大好きミュージシャンです! / 中田裕二 / 9mm Parabellum Bullet / MUCC / a flood of circle / THE COLLECTORS / go!go!vanillas / 銀杏BOYZ / フジファブリック / noodles / the pillows / 後輩ノススメ! / Mrs. GREEN APPLE / THE BACK HORN / The Birthday / ヤバイTシャツ屋さん / SixTONES / THE YELLOW MONKEY / BRAHMAN / SUPER BEAVER / ENDRECHERI / UNISON SQUARE GARDEN / 2019年プレイバック&MY BEST MUSIC / KinKi Kids / 忘れらんねえよ / ストレイテナー / 山崎まさよし / ポルノグラフィティ / aiko / The Songbardsの描写探訪 / The Songbards / THE NOVEMBERS / 阿部真央 / Age Factory / Perfume