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POLYSICSとThe Vocoders。2つのワンマンライヴから見えてきたバンドの本質

翌日行われた、POLYSICSの今年初ライヴは、前日の反動というわけではないだろうが、初手からアグレッシヴに畳み掛けていった4人。終始、ソリッドでハードなナンバーを連打し、カヨ卒業以降の体制でビルドアップされてきたバンド力に基づくストロングでハードコアなライヴを展開していった。中盤、「Sea Foo」でハヤシが歌詞を飛ばしてしまうというレアな場面もあったり、ライヴホリックなポリにしては珍しく約3ヵ月ぶりとなるライヴだったからか、オーディエンスの熱量もすさまじいものであった(久々ゆえ、メンバーも「中盤すぎて〈ああ、ポリのライヴってこんな感じだ〉って思い出した」と言っていた)。


しかし、この日なによりも印象的だったのは、The Vocodersと同時リリースする「Part of me」を始め、新曲を4曲も披露したこと。新曲における90年代ミクスチャーロック的ビート感は、かなり新鮮だったし、この日のアンコールで披露されたPOLYSICSヴァージョンの「Part of me」は、シンセとディストーションギターが炸裂するニューウェイヴパンクなサウンドながら、非常にポップなメロディが踊るナンバーで、はてさてPOLYSICSの曲として作ったのか、それともThe Vocodersの曲としてまず作られたものなのか?と想像するのも楽しかった。


そしてこの2日間で強く感じたのは、実はPOLYSICSっていいメロディの曲が多いということ。ヴォコーダーボイスやピコピコギャンギャン、ファニーでソリッドなサウンドによってこれまで見えづらいところもあったけれど、とくにThe Vocodersを通じて、POLYSICSの楽曲にあるポップでキャッチー、かつリスナーの耳にすっと染み込んでいくようなグッドメロディの魅力が、再発見されていく。また結成10周年を経て、4人から3人体制になった際にみせた自由な発想とそれを具現化していく力。ふたたび4人体制となり「やれることが増えてうれしい」とハヤシが語っていたが、20周年を越えてもなお、安定よりもさらなるバンドの可能性を求めていく姿勢。そのすべてが集約されたかのようなThe Vocodersの始動と、このことによってもたらされるPOLYSICSへの刺激――なんて書くと大げさだが、2バンドを並行して活動させていくことによる負荷も軽々と超えながら、リスナーをさらにドキドキワクワクさせていくであろう4人の姿が楽しみでならない。それこそ、The Vocodersでテクノポップ的要素が強い初期作品「NEW WAVE JACKET」や『LO-BITS』のナンバーや、個人的にはミニアルバム『カジャカジャグー』収録の「Miss.ドーナツ」も聴いてみたいし、今後発表されるであろうThe Vocodersの新曲では、メロディーメイカーとしてのハヤシの才能が開花するのではないか、とあれこれ想像がとまらない。

23年目のPOLYSICS、どうやらまだまだ彼らから目が離せそうにない。


文=平林道子
写真=緒車寿一


【SET LIST】
The Vocoders(2019.03.29)
01 Black Out Fall Out
02 Mandolin Girl
03 Shizuka is a machine doctor
04 Everybody Say No
05 That’s Fantastic!
06 COMMODOLL
07 New Melody
08 JERKIN’ BACK’N’ FORTH
09 Smile to Me
10 Rain Rain Rain
11 Part of me
12 Code4
Encore
01 Get Back To 8-bit

POLYSICS(2019.03.30)
01 サニーマスター
02 BUGGIE TECHNICA
03 Frame On
04 Young OH! OH!
05 Funny Attitude
06 ワチュワナドゥー
07 Let’s ダバダバ
08 Sea Foo
09 人生の灰
10 Degital Coffee
11 DNA Junction
12 Number Zero
13 Raptus
14 DTMK未来
15 Belong
16 新曲
17 新曲
18 Sun Electric
19 シーラカンス イズ アンドロイド
20 How are you?
21 URGE ON!!
22 Hot Stuff
23 Speed Up
Encore
01 Part of me02 カジャカジャグー

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