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INTERVIEW
  • #My Hair is Bad

前に進むための決意を表明した最新作。My Hair is Badの未来とは

text by 樋口靖幸

 友達ノリで始まったバンドがそのままの関係で続くことは殆どない。ましてやバンドの立場や状況が変化していくにつれて、自身にも変化が求められるもの。それでも追い風が吹いてる時はいい。逆風になった途端その関係性はギクシャクし、バンドは破滅の道へ向かうのだ。今どきそんな危うさを持つ稀有なバンドだと、初めて彼らのライヴを観た時に思ったものだ。けど、どうやらこのバンドはそう簡単には終わらない。そのことを3人は最新作「hadaka e.p.」で表明している。変わっていくことを恐れず、前に進むための決意が、今までの彼らのボキャブラリーにはなかった言葉で唄われているのだ。さらにこの3人の、どうあろうと友達ノリでいようとする関係もバンドの大きな推進力となっている。横浜アリーナでのワンマンも決まった今、大きな山を登り始めた彼らの意気込みを3人に語ってもらおうと思ったのだが、話の結末は予想外の方向へ……。やっぱり破滅への道か!?

 

(これは『音楽と人』2018年12月号に掲載された記事です)


 

いつも3人でいるとこういう感じなんですか?

 

椎木知仁(ヴォーカル&ギター)「そうです(笑)」

 

山田淳(ドラム)「基本ずっとふざけてます」

 

撮影中もずーっと喋ってるんだけど。

 

山本大樹(ベース&コーラス)「一緒だといつもこうですね」

 

椎木「喋りは多めのバンドだと思います」

 

ずっと一緒にいてイヤにならない?

 

椎木「イヤに……」

 

山田「え、イヤになってるの?」

 

椎木「みたいな感じですぐツッコミが入るんですよ(笑)。2人がこういう感じでふざけてて、俺がちょっと笑ったり、巻き込まれたりっていう。そういう感じです」

 

山田「でも椎木から巻き込んではこないよね」

 

山本「椎木は受け身ですね。移動中とかも勝手にイヤホンとか付けちゃうし」

 

山田「おい、これ以上言うとシバかれるぞ!」

 

バンド始まってからずっとこのノリ?

 

椎木「いろんなバランスがありましたけど、基本こういう感じですね」

 

山田「でもおふざけのクオリティはどんどん上がってきてる」

 

椎木「特に2人のかけ合いの速度が速すぎて、最近は。俺だけ置いてけぼりにされるんですよ」

 

山田「ちゃんとついてこいよ!」

 

バンドのあり方っていろいろあるけど、このバンドに関して言うと――。

 

山田「絶対的な友達感じゃないですかね」

 

椎木「あんまりこの3人、音楽突き詰めてないっていうか。そこは他のバンドより確実にあると思う」

 

それって誇れることか?(笑)。

 

椎木「でもMy Hair is Badのバランスはこれなんだなって、最近は思います。もしかしたら、あんま音楽に興味ないバンドなのかもしれない。曲にしてもライヴにしても、〈ここはなんでこうなっちゃうんだろう?〉みたいなことを誰も突き詰めないし。〈こうしたいよね〉っていうのはあっても〈じゃあこうするためにこれをやろう〉みたいなことは言わないんで」

 

理詰めでバンドをやっていないと。

 

椎木「感覚ですね。3人でバン!ってやったものが良いか悪いか。いつもそういう感じ」

 

山田「音楽の話とかしないね」

 

〈あの時ちゃんと話をすればよかったなぁ〉とか、後悔することは?

 

椎木「たぶん3人とも思うことがあるんだろうけど、結局何もしないし、言わない。みんな感覚人間ですね」

 

あえてそうしないほうがいい関係でいられるとか?

 

椎木「どうだろう? 単純にそれが心地いいんじゃないですかね」

 

なるほど……羨ましい関係だね。

 

椎木「え、どこが羨ましいですか?」

 

だってずっとこのノリなんでしょ。武道館までやってるのに。あんまりなくないですか、そういう関係でいられるバンドって。

 

山本「……椎木とは11年だっけ?」

 

山田「いやいや、中学から一緒だよ」

 

椎木「逆に2人のほうが長いよね」

 

普通これだけ一緒にいたら、いくら友達とはいえウンザリすると思うんだけど。

 

 

椎木「そこが不思議なんですよ。例えば俺が気持ち的に下がってるモードでも、ずっとこのままでいてくれるというか。俺が勝手にイヤホンしても放っておいてくれるし、イヤホン取ったらまた話すし。ずっと同じでいてくれてる」

 

山田「一回やってみる? まったく話しかけないでおくとか」

 

山本「放置プレイってやつだね」

 

山田「それやったら寂しがるよな、椎木」

 

山本「かまってちゃんだよね、意外と」

 

山田「意外とかまってちゃん(笑)」

 

会話のテンポが早い(笑)。じゃあ3人でいつもどんな話してるの? 女の子のこととか?

 

山本「そういえば俺らってお互い秘密とかない感じで話すんですけど、他のバンドの人たちは女の話とかもしないらしくて。そういう話はメンバー内で共有したくないみたいで」

 

椎木「ていうか、言わないと2人に詰められるんですよ(笑)」

 

山本「『最近どうですか?』みたいな感じで聞くよね」

 

山田「で、聞くと答えてくれるんですよ」

 

高校生か(笑)。

 

椎木「僕、隠しごとができないタイプなんで、たぶん言ったほうがいいんですよ。ていうか言ったほうが気持ちいいですね」

 

山田「オモロいよな。人の秘密ってマジでオモロい」

 

1人で勝手に落ちたり距離置いたりしても、2人はそっとしてくれたり笑わせてくれる。よく俺を嫌いにならないでいられるなって

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