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INTERVIEW
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フジファブリックはいつだって想定外? 彼らの〈予測不能な面白さ〉が反映されたアルバム『PORTRAIT』

text by 樋口靖幸

今年デビュー20周年を迎えるフジファブリック、そのアニバーサリーイヤーの第1弾として、およそ3年ぶりとなるニューアルバム『PORTRAIT』を2月28日にリリースすることが決定。アルバムは完成間近ということで、その詳細については次号のインタビューでお届けするとして、今回は大阪城ホールで締め括られた15周年以降の道のりを3人で振り返ってもらうべく取材をオファー。彼らを初めて編集部に迎え、コロナ禍をくぐり抜けてきた日々をしみじみと語り合うはずが、加藤慎一(ベース)が体調不良で急きょリモートで参加することに。さらに金澤ダイスケ(キーボード)は取材場所をいつもの事務所と勘違いし、こちらに向かうタクシーからの参加を目論むも、結果的には山内総一郎(ヴォーカル&ギター)以外の2人とは画面越しという前代未聞の結末に……。つねにこちらの予想を軽々と超えてくるフジファブリックらしい、3人のドタバタ取材の様子をどうぞ。来月はちゃんと取材するぞー。


(これは『音楽と人』2024年3月号に掲載された記事です)



加藤さんは自宅からリモート、ダイちゃんは取材場所を間違えて遅れてますが、とりあえず今年初の取材です。


山内「よろしくお願いします」


まずは加藤さん、体調は大丈夫?


加藤「昨日より熱は下がったんで、ちょっと落ち着きました」


ダイちゃんは移動中のタクシーからスマホでの参加です。


金澤「はい、すいません。てっきり事務所で取材だと思って」


以前インタビューした時、年明けに3人だけで会ってお寿司を食べるのが恒例行事だと言ってたけど、今年はどうだったんですか。


山内「あ、それはまだやれてなくて。この前ダイちゃんと僕だけでやりましたけど」


あらら。


山内「でもアルバムの制作中なので、つねにLINEのやりとりはしてて。だから会えてない感じはしないんだけど、今年は20周年だし〈頑張ろう!〉みたいな会はやりたいんで、3人でお寿司に行きたいですね」


アルバムはもうすぐ完成ですか?


山内「ようやく全部録り終えて、昨日曲順がなんとなく決まったところです。ここでお聴かせできないのが申し訳ないんですけど」


次号でも取材するんで大丈夫です。で、今日はまず20周年イヤーの幕開けってことで、5年前の15周年から今までの振り返りをしてもらうんですけど、みなさんこの5年間を振り返ることってあります?


金澤「僕はありますよ。でもやっぱりコロナがあったんで、今までの5年周期とは違いますよね」


加藤さんはどうでしょう。


加藤「やっぱりコロナが大きかったですね。15周年が終わって〈さあ、ここからいろいろやっていきましょう〉って気持ちを切り替えたタイミングだったんで。ツアーも始まったばかりだったし、あそこで何もできなくなったのはショックでした」


山内「加藤さんと同じで、僕も15周年から気持ちを切り替えて〈ここからもっと頑張らないと!〉って思ってた矢先に、にっちもさっちもいかない状況になり。そのぶん自分がフジファブリックに貢献できることは何なのか?っていうのをすごい考えてた期間だったと思います」


この5年間が?


山内「そうですね。ライヴをやるってことが当たり前じゃなくなったことを踏まえてバンドをやるようになったというか。その上で『I Love You』っていうアルバムも出したし、僕がソロをやったのもフジファブリックのためになるんじゃないか?っていう思いだったし。で、そういう5年間の歩みが次のアルバムに繋がってるような気がします」


コロナを機にテレワークやリモート会議が導入されて、取材もリモートでやるようになりましたが。


山内「新しい手法が取り入れられましたよね」


金澤「リモートだと遅刻しても遅刻にならないのがよかった」


今のダイちゃんは完全に遅刻です(笑)。


金澤「え? あの、すいません、電波が悪くて会話が途切れ途切れで(笑)」


自粛中は3ヵ月ぐらい会えなかったそうで。


山内「それこそリモートで打ち合わせとかはしょっちゅうやってたんですけど、久しぶりに会った時は……ちょっと照れくさかった(笑)」


ははははは!


山内「でも今思えばすごく……僕ら3人がバンドであることのありがたみを感じてたかな。バンドじゃなくてひとりだったら乗り越えられなかったと思いますし」


加藤さんは会えなかった時期を振り返ってみてどうですか?


加藤「あの時もそうだし今も思うんですけど、やっぱり当たり前のことが当たり前じゃなくなったことが辛かったです。とにかく家にいなきゃいけないっていうのもすごく辛かったし」


山内「僕の家に2人を呼んで曲を作るのがこのバンドの基本だから、それができないっていうのは辛かったな。それこそ曲なんて作らなくてもいいから家に来てほしいなぁ、みたいな」


寂しかった?


山内「たぶんあの時期はみんな孤独を感じてたと思うんですけど、僕はその孤独を感じつつも、〈次にメンバーと会ったらこの曲を一緒にやってみよう〉みたいなことを考えることが救いになってたと思います」


最近はリモートで制作するバンドも多い中、フジファブリックはどうでしょう。


山内「僕らもリモートで作業はやってるんですけど、やっぱりフジファブリックにはムダな部分がすごく大事で。直接会わないでデータとかファイルのやりとりを済ませるんじゃなくて、3人で会うことにしてるんですよ。僕らって集まってから作業始めるまで、めっちゃ長いムダ話をするんですけど」


どれくらい?


山内「例えば12時に集まるとするじゃないですか。それから作業に入るのが、だいたい13時半くらい。あ、でも2時間喋ってたこともあるな(笑)」


ははははは!


山内「誰かが『じゃあやろうか』って言わないと始まらない(笑)。でもそうやってムダ話というか、3人でYouTubeを見たり、最近よかった音楽とか時事ネタとかを話し合ったり、そういう時間を過ごすことがすごく大事なバンドだと思ってるから。それはコロナがあったことで改めて確認したところもあったと思います」


さっき加藤さんが言ってた「当たり前だと思ってたこと」って、そういうムダ話をする時間も含まれてます?


加藤「もちろんそうですね。でも、僕はムダ話を聞いてることのほうが多いけど」


山内「確かに(笑)」

20年やってきたことで確立したアイデンティティや自信もあるけど〈次はこうきたか〉って驚かせたい

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