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INTERVIEW
  • #THEE MICHELLE GUN ELEPHANT
  • #アーカイヴ

【特集】THEE 30TH×音楽と人 | 『Chicken Zombies』INTERVIEW

text by 市川哲史
2025年11月3日


来年2月にデビューから30年を迎えるTHEE MICHELLE GUN ELEPHANT。バンドの記憶を可能なかぎり永遠に残したいという思いのもと始動したプロジェクト〈THEE 30TH〉に呼応した『音楽と人』2025年11月号の表紙巻頭特集に続き、本サイトでもTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTの歩みを振り返ります。第3弾は、サードアルバム『Chicken Zombies』リリース直後に行われたチバユウスケ&クハラカズユキのインタビューをお届けします。


(これは『音楽と人』1998年2月号に掲載された記事です)


ミッシェル・ガン・エレファント「燃えるキンタマ」アルバム『Chicken Zombies』がなんと25万枚を突破するという、我々もスタッフもファンも本人達も度肝を抜かれる異常事態(笑)が起きた。

いやあ、幸せな時代が来たものだなあ。

一切の妥協も無くひたすらロックンロールを演るだけのミッシェルが見事に認知されたのだから、デビュー当時から追跡してきた私としてはまさに「我が意を得たり」なのだ。ここは祝わねばなるまい。

しかし、「ラーメン屋で肉野菜定食と一緒にビール1本頼めるのが幸せ」という特異な「幸福の定義」しか持ち合わせていないチバは、今回の成功をどう受け止めてるのだろうか。

野望すらも無くロックを愉しんでるのみのミッシェルだからこそ、昔も振り返りつつ幸せを噛みしめさせてみたい。

そう思ってチバ+クハラを呼んでみたが、まあ、こういう事である(失笑)。



盛り上がってんなあ、ミッシェル! 音専誌の表紙も総ナメにした上に、うわ『週刊プレイボーイ』にも載ってんじゃーん。なんだこの「売切御免バンド」ってコピーは(笑)。


クハラ「恰好いいわー」


チバ「失敗したあ、買っときゃよかった」


しかしこれだけ方々でフィーチュアされると、さすがに「俺達ウケてるんだあ」と実感するだろう。


チバ「ま、週プレ読んでる奴には是非、ライヴに来て欲しいねえ」


でもキャンペーンやら取材やら殺人的だったわけだしさあ、実感するだろ。


チバ「や、昔より楽だよ」


クハラ「デビューの時、チバ一人で全部回ったじゃないですか。今はやっと分業出来るようになったから(笑)」


でもその成果もあって(笑)、『Chicken Zombies』のセールス好調じゃん。


チバ「んかかか(声押殺笑)」


20万枚超えたらしいぞ。


チバ「わ、うっそお、マジで!?」


今までの倍以上だぜ?


クハラ「倍も何も……」


チバ「……どうかなあ」


本当は嬉しいんだろ? え?(笑)。


(一同ぶははは激爆笑)。


何だチバ、苦虫嚙み潰したような顔して「どうかなあ」なんてよお。


クハラ「くかかかかか」


チバ「あんまり素直に喜べないなあ」


クハラ「このまま何時間か経って呑んだら、『嬉しいに決まってんだよ!』ってなるんだから(笑/ちなみにこの取材は午後2時半)」


チバ「『ばあーか野郎!』って?(笑)。でもあんま実感無いよねえ、やっぱ」


クハラ「売れないより売れてる方がいいんでしょうけど、『どうしてだ?』っつーのもありますけどねえ。だからそれも矛盾なんですけどね、『イイもの作ってっから売れるのは当然だろう』とも思ってるから」


イイもの作る意志はデビュー当時から一緒なわけで――「何故、今?」というのはあるよなあ。


クハラ「時代が驚いたんじゃないスかね」


(失笑)それは「時代が追いついた」だろう。でもさ、俺も雑誌の部数が上がると嬉しいよ? 別に給料が上がるわけでも何でもないけども。


チバ「俺マジで、セールス下がってもいいなあ。全然余裕で」


おいおい。でも何故今回売れたと思う? 俺は正直言ってわかんない。


チバ「……俺もわかんないや(苦笑)。だって万人にウケるようなロックンロールじゃないじゃない? ロックンロールだもん、だって。おっかしいよ! 売れるわけないじゃん」


だははははは。


チバ「おっかしいなあー……」


クハラ「万人がロックンロール好きになったのかなあ(笑)。でもそうとも思えないですしねえ」


(失笑)しかし盛り上がりに欠けるバンドだよなあ。


チバ「『何万枚売れた!』というのでは絶対盛り上がんないねえ」


でも晩メシのビールが1本から2本になると、嬉しいじゃん。


クハラ「そっちだけでしか喜べない(笑)」


チバ「金無くても絶対呑むじゃん、2本吞みたきゃさあ」


アマチュア時代にさあ、「これぐらいのバンドになりゃ、一生好きな事演ってられるぜ」的な像は無かったの。


クハラ「それ無いんじゃない?」


チバ「無いねえ。ただねえ、チッタでワンマン演れた時は嬉しかったね。『HIGH TIME』の時だけど。俺らにとっては、スタンディングで一番デカくて、あそこでワンマン演れるバンドが俺らにしてみれば『売れてるバンド』っつーか(笑)」


目茶目茶偏った価値観だな(笑)。


チバ「ピーズとかがチッタでワンマン演って『ふええーっ!!』。で結構お客入ってて。あとコレクターズとか。だって俺達が一番最初にチッタ演った時、10人ぐらいしか居なかったもんなあ、客」


クハラ「5バンドぐらい出て。トリだったんだっけ?」


チバ「うん」


クハラ「キャリアで。くひゃひゃひゃ」


チバ「スキップ・カウズとか出てたよ」


クハラ「あとホコ天で演ってるような人達が、一番人気があった」


チバ「そのホコ天のがクソみてえなバンドでさあ(大苦笑)」


がはははは。


クハラ「何かさあ、ランドセルとか背負った『先取りシノラー』みたいな奴が、クネクネクネクネして『あっしゃあっしゃあっしゃ!』って(笑)」


それっていつ頃だ?


クハラ「3年前ぐらい?」


チバ「うん、アベ(フトシ)君入って2回目か3回目ぐらいの」


やっぱライヴの小屋が物差しなんだなあ。


チバ「うん。レコードなんて誰が買ってんのか知らないしさあ」


現在の四人が揃った最初のライヴって、どこなの。


チバ「下北(沢)屋根裏。で、俺誕生日が次の日だったから、打ち上げでスタッフの人がケーキ買って来てくれてさあ」


クハラ「あと『ミッシェルが復活したあ!』ってのも重なって」


その前は活動休止だったのか?


チバ「4ヵ月ぐらいね」


クハラ「俺も地元で役所入るんで戻る時で、ギターも脱けて」


じゃあ活動休止せざるを得なかったその1月頃は、さすがのチバも暗かったろう。


チバ「俺は暗かったんじゃねえかなあ。だってとにかくギタリストが欲しくて。俺はヴォーカルとギターを一度に出来ないからさ……何で今日はこんな話してんだろう(笑)」


ウエノ(コウジ)が就職するしないで悩んでたのも、その頃なんだっけ。


チバ「コウジ君は……卒業して1年ふらふらしてて」


クハラ「俺が役所行く1年前だよ」


でウエノは「チバに言いくるめられて就職を蹴り、ミッシェルに向かった」と言ってたけども。「就職する事をチバに話そうと思って呑みに行ったら、帰る時にはミッシェルを演る気になってた」と。


チバ「うはははは! あの人は俺の事好きだからねえ」


一同「むはははははは!」


どういうチバ・マジックなんだ(笑)。


チバ「わかんないよ。たぶん酔っ払って言ったんじゃないのかなあ、『馬鹿じゃねえの?』『今ヤメてどうんすんだよ』とか言って」


「会社員になっても続けりゃいいじゃん」って?


チバ「うん。『まあでもそうすっと自由が利かねえよな』っつー話はしてて(笑)」

やっぱりナマケモノだと思うよなあ(チバ)

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