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二宮和也主演映画『8番出口』。川村元気監督が明かす人気ゲームを実写化した狙いや制作秘話

text by QLAP!

世界的ブームを巻き起こした“異変”探し無限ループゲーム『8番出口』を二宮くん主演で実写映画化。いつまで経っても出口にたどり着くことができない地下通路に迷い込んだ<迷う男>(二宮)が見つけたのは、壁に掲示された「異変を見逃さないこと」「異変を見つけたら、すぐに引き返すこと」「異変が見つからなかったら、引き返さないこと」「8番出口から、外に出ること」という案内板。果たして<迷う男>は、この無限ループする地下通路から脱出することはできるのか……!? 川村元気監督に制作秘話や二宮くんの現場での印象を伺いました。

                 (これはQLAP!2025年8月号に掲載された記事です)


全世界累計190万ダウンロード突破の“異変”探しループゲームを実写映画化した本作。ゲームを映画の題材にした理由や物語をどう作り上げていったのか教えてください。


サン・セバスティアン国際映画祭で監督賞をいただいた初監督映画『百花』を経て、次回作は世界中の観客の心にダイレクトに届く映画を作りたい気持ちがありました。そのためには、自分のアイデンティティーを全力でぶつけるユニークな映画をつくることが大事だなとも思っていて。

そんな中、『8番出口』のゲームに出会ったのですが、この題材なら、子供の頃からゲームで育った自分の背景も、アニメーション映画をつくりながら培った感覚も生かせるのではないかと感じました。物語のないゲームの脚本をつくるのに、6作の小説を書いてきた経験が役立つとも思いました。

物語の始点になったのは、まさにゲームに登場する地下通路。この白くて整理整頓された空間は一体なんなんだろう?と考えたとき、天国と地獄の間、人間が自分の罪と向き合って、天国に行くか、地獄に行くかが決まる煉獄のような空間を連想したんです。

自分に内在する罪が“異変”という形で現れる空間で、前に進むか、引き返すか。絶えず2択を迫られる主人公の姿に僕らの人生を重ねました。そのようにデザインやルールから物語を発想していくのは、この作品らしいユニークな挑戦だったと思います。



謎が多い主人公<迷う男>。その<迷う男>を二宮くんとどう作り上げていったのでしょう?


主人公の<迷う男>は、言うなれば“世間”。彼は電車内で怒鳴り散らす乗客を見ないふりをするような男。そういった“世間の気分”を主人公にできないかと思いました。


今回<迷う男>にはセリフがほとんどなく、一人芝居が続きます。二宮くんはセリフを言うのがとても上手な俳優ですが、僕は映画『硫黄島からの手紙』で寡黙に穴を掘る姿を見て以来、表情や動きだけで感情を見せる二宮くんをまた見たいと思っていました。

本来、撮影に際してはキャラクターの履歴書みたいなものを作ったりもしますが、<迷う男>に関してはほとんど情報を共有せず、無の状態で演じてもらいました。正体すらわからない彼の行動を見ているうちに人柄がわかり、親近感も湧いてくる。そんな存在にしたかったし、無個性から始まり、徐々に人間味が出てくる男を、二宮くんと共に作りたい気持ちもありました。無機質な地下通路を感情もなく歩く<歩く男>役の河内大和さんとの対比も良かったです。



撮影現場での二宮くんの印象はいかがでしたか?

二宮くんは撮影中もたくさんのアイデアを出してくれました。彼が動きの提案をしてくれたものを撮り、編集したものを二宮くんと確認して、変更箇所が出たらその日の夜に脚本を直し、翌朝打ち合わせをして、リテイクし、また編集する。

映画に出てもらったというより、ゲームを一緒に作っていく感覚でした。カットの声がかかるとすぐにスマホでゲームを始めるんですよ、二宮くんは(笑)。ゲームと実人生の境目がない。そういう意味でも、この映画の題材にぴったりでした。


劇中に登場する無機質な地下通路。制作する上でこだわった部分はありますか?


見慣れた場所から出られなくなることにこそ恐怖がある。地下通路を表現するにあたってはリアリティーにこだわりました。ただ、撮影場所を見たときは『ここだけで映画を撮るのか』と不安になりましたし、二宮くんも僕と全く同じ反応でした(笑)。

きっと観客の皆さんもそうで、同じ空間をひたすらループする話に不安を感じると思います。ですが、不安な時間をギリギリまで利用して新しい恐怖の形を提案したいと思っていました。


<迷う男>が喘息持ちなのは『何か足枷のようなものがあるといいのでは?』という二宮くんの提案に始まった設定ですが、『吸入薬が尽きたらどうなるか?』という不安も恐怖につながっています。ちょうど僕が百日咳を患いながら、脚本を書いていたので切実な設定となりました。


あと、通路で黄色く光る『出口8』の看板は、あの空間で苦しむ人間を見つめる神様のイメージ。話が進むにつれ、黄色い看板が化け物のように見えてきたらおもしろいなと思いました。


また、壁に並ぶポスターの中にエッシャーの展覧会の告知ポスターがありますが、それを見れば、この地下通路がエッシャーの騙し絵みたいな空間だと悟ってもらえるはず。ラヴェルの『ボレロ』もそうでしたが、余計な説明せずに映画に没入してもらえるよう、音楽や美術の力を随所に取り入れた映画となりました。


文=渡邉ひかる



川村元気監督
かわむら・げんき/1979年3月12日生まれ。映画『告白』『悪人』『モテキ』『君の名は。』『怪物』『すずめの戸締まり』など、多数のヒット作を製作。小説家として『世界から猫が消えたなら』『億男』『四月になれば彼女は』などを発表。2022年に自身の小説を原作とした映画『百花』で監督デビューし、第70回サン・セバスティアン国際映画祭にて最優秀監督賞を受賞。監督第二作『8番出口』がカンヌ国際映画祭ほか、トロント国際映画祭、シッチェス・カタロニア国際映画祭などに招待される。公式HP



『8番出口』
(東宝配給/8月29日より全国ロードショー)
出演:二宮和也、河内大和、浅沼 成、花瀬琴音、小松菜奈
(C)2025 映画「8番出口」製作委員会

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