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INTERVIEW
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KANA-BOON、新体制で駆け抜けた1年を振り返る。逆境の中でふたりが信じたものとは


遠藤昌巳 INTERVIEW



去年1年を振り返ってみていかがですか? 新体制での初ライヴを5月にやって、そこからもう一度バンドを固めていく日々だったかと思うのですが。


「もう一度バンドを固めていくというよりも、サポートメンバーやスタッフのみんなに助けてもらいながら、一回バラバラになったものを1から組み立て直していくような、そんな感じの1年でしたね」


やはり4人から2人になって、いろいろと意識の変化があったかと思います。そのあたりはいかがですか。


「はい。今は2人なので、2分の1として、バンドを支えていくために踏ん張らないとなって気持ちがあります。ただ最初は……一気に4分の1から2分の1になったんで、ちょっと感覚が追いつかなくて。それこそ、鮪はものすごくいろいろなものを背負っているけど、バンドなんだし、4人それぞれで背負っていけるものは背負っていこう、そういうバンドになれるように改めてみんなで頑張っていこう!ってなっていた矢先のことでもあったので、よけい戸惑ったというか」


そう考えると、マーシーくんがチームに加わってから、かなり激動の日々でしたよね。


「ですね。激動すぎてびっくりしますよね。こんなに山あり谷ありなんて思ってなかったですし(笑)」


まあ、そうですよね。


「あと、今回のことがあってというわけじゃないんですけど、KANA-BOONに携わるようになって、お客さんとの向き合い方がとくに変わった気がします。KANA-BOONに入る前、夜行性のドビュッシーズっていうバンドにいて」


以前のインタビューで、「すごいマイペースなバンド」と言ってましたよね。


「ですね。その頃は、自分たちが音を楽しむことが最優先で、お客さんにはそれを観て楽しんでもらえたらって感じだったんですけど、KANA-BOONに携わるようになって、すごく愛されてるバンドなんだってことをまず感じて。ただ2020年にサポートをし始めた時は、それを感じる余裕もなく(苦笑)、そこからコロナ禍になって無観客ライヴが主流になり」


なかなか、お客さんの反応を直に感じることができず。


「ようやく有観客でライヴできるようになったのが、鮪の復帰ライヴだったんですよ。そこからツアーを廻った時に、〈あ、こんなに愛されてるバンドなんだ〉っていうことを実感して。そこで初めて〈ちゃんと向き合わないと〉って思って、KANA-BOONを好きな人に、ちゃんとこのバンドの音を届けたいっていう意識になったんですよね。今回のツアーも、こんな山あり谷ありなバンドをずっと愛し続けてくれる人たちがいることが、すごくうれしかったし。だからこそ、その思いにちゃんと応えたいなって。その気持ちが、また強くなりましたね」


今回のツアーでは、曲間のアレンジであったり、これまでの曲をちゃんとアップデートした形で届けていて。去年5月の新体制での初ライヴ以降、バンドとしてのグルーヴだったり、ライヴの見せ方をマーシーくんの中ですごく考えて、より踏み込んでバンドに投げかけているんだろうな、とファイナルのライヴを観て感じたんですよね。


「あ、本当ですか? 自分の中では、まだ全然踏み込めてないなって思っていて(苦笑)。そこは、やっぱりサポートメンバー2人の力も大きいなと思います。2人とも音楽の造詣が深いですし、しかもテクニックもあって。そんな彼らに助けてもらいつつ、新しいKANA-BOONを作れていった気がしますね」


とくに中盤の「talking」から「ラストナンバー」の流れはとても新鮮だったし、新しいKANA-BOONを感じましたね。


「よかった! 鮪が『こういう面も見せていきたいよね』って、グルーヴ感のあるこの2曲をやりたいって言って。それで『俺、その曲間のアレンジ、ちょっと作ってみたい』って、デモというか叩き台を作ったんです。それを元にみんなでいろいろ試して。そのあたりは、スタジオに篭って緻密にリハをしましたね」


あと新しいKANA-BOONという部分でいえば、12月にリリースされた「日々」は、マーシーくん作曲のもので、鮪くん以外のメンバーの曲が、KANA-BOONの音楽として世に出るのは初めてのことですよね。この曲はどういった経緯でできたものですか。


「2人になって、今後のことをスタッフとミーティングしてる中で、〈鮪とマーシーのタッグ感〉みたいなものを出していこうって話になったんですよね。でもそれをどう見せていくのがいいんだろう?って、自分の中で悩んだりして。これまで鮪が曲を作っているのを後ろから見ながら、僕も曲作りの練習はずっとしていて」


それこそ、鮪くんのデモ作りに駆り出されていましたよね。


「まあ、今もよく駆り出されたりしてるんですけど(笑)。でも、鮪が基本1人で作っているのをそばで見ていて……一番身近にいる人間が曲作りをわかっていたら、きっと心強いだろうなと思って、サポートで参加し始めた頃からDTMでの曲作りの練習はしていたんです。それで『こんなんできてん』って鮪にだけは聴かせていて」


練習の成果を伝えていたんだ。


「はい。もちろん鮪が作るデモと比べて、どれもほど遠い完成度だと思いつつも、鮪の曲作りのちょっとした刺激になればいいかなと思って。それで、ミーティングで〈鮪とマーシーのタッグ感〉って話になったあと、〈ベース始まりの曲があったら、それっぽい感じが出るかな〉と思って作り始めたのが、〈日々〉なんですよ」


新しいKANA-BOONを見せる、2人のタッグ感を出すには、ベース始まり、つまり自分の存在感をもう少し前に出したほうがいいと考えた。


「それであのイントロのベースのフレーズが出てきて。そこからちょっとずつ組み立てていったんですけど、なんか出来上がった時に〈あ、これ今までで一番うまくできた!〉と思って。すぐに鮪に聴いてもらったら、『これ出そう』って言ってくれて」


おお。


「歌詞と歌を乗っけてくれたものをスタッフのみなさんにも共有して。でも、その時はそれだけだったんですよね。そのあと9月から連続リリースしようって話になった時に、その候補に〈日々〉が入り、連続リリースの最後に出そうってなって。まさか自分の曲がリリースできるとは思ってもみなかったんで、すごくうれしかったですね」


自分の作った曲に、鮪くんの歌が乗ったものを聴いた時、どんなことを感じましたか?


「歌詞については鮪に任せたいと思っていて、とくにイメージとかも伝えずに渡したんですけど、ちゃんと優しい歌にしてくれたなって思いました。リズムとしてはすごく優しさのある、今までのKANA-BOONには、あまりなかったものになっているんですけど、僕の中で子守唄の感覚があって。そしたら、しっかり聴き手に寄り添ってくれる歌になっていて、それもすごくうれしくて。歌が入ったのを聴いて、より〈日々〉が好きになりましたよね」


まさに聴き手に寄り添ってくれる曲であり、もっと言えば、去年1年を懸命に駆け抜けた、自分たち自身にも寄り添う曲になってますよね。


「うん、そう思います。去年の始めに〈日々〉を作った頃は、今後どうなるのか、僕の中で不安がすごく大きくて。最初は鮪を支えたくて入ったバンドではあったんですけど、これからは鮪を支えるんじゃなくてKANA-BOONを支えるんだ、2分の1になるうえでそうならなきゃいけないんだっていう考えになって。でも、さっきも言ったように、〈どうすればいいんだ?〉って感じで。だけど〈日々〉ができて、〈あ、俺がKANA-BOONでいるために必要な曲だな〉って思ったというか……KANA-BOONでいたいから作れた曲なんですよね。だから、この曲ができて、僕自身も救われたんです」


戸惑いと不安があったけど、この曲ができたことで、自分もKANA-BOONを支えることができると思えた。


「それまでの自分がベースを入れた曲にも、心血を注いでいるし、間違いなく自分の作品だって胸を張って言えるんですけど、この曲はまた違うというか。自分の分身みたいなものであり、自分の心持ちを助けてくれる、そういう曲になったなって感じてます」


もちろん自分が関わった曲には、つねに心血を注いでいるけれど、でも「日々」に関しては、〈KANA-BOONのために〉という部分があるから、これまでとは大きく違うものになったんでしょうね。


「そうですね。鮪だけじゃなく、自分も柱となってKANA-BOONを支える、そういう思いが詰まってる気がします」


そんな「日々」という曲を世に出し、新体制での初ツアーを無事終えた今、マーシーくんにとってバンドを続けていくことはどういうものになってますか?


「こんな楽しいことは、たぶん他にないって僕は思ってるんです。もちろん、しんどいことや大変なこともあるんですけど、それも含めて〈楽しい〉に繋がっているのは、やっぱり〈バンド〉だからだと思うんで、辞められないなって思います(笑)。鮪やサポートメンバーとはもちろんですけど、今は、お客さんとも一緒になって〈KANA-BOON〉というものを好きっていう気持ちを共有できて、大事に思える。この雰囲気が好きだし、今、バンドが楽しくてしょうがないですね」


文=平林道子
撮影=まくらあさみ
ヘアメイク=新井春奈



DIGITAL SINGLE
「日々」
2024.12.16 RELEASE


2024年のKANA-BOONに密着したドキュメンタリー映像が公開!


〈KANA-BOON Jack in tour 2025〉
4月3日(木)大阪Day1 GORILLA HALL OSAKA
出演:ハルカミライ / KANA-BOON

4月4日(金)大阪Day2 GORILLA HALL OSAKA
出演:シンガーズハイ / KANA-BOON

4月8日(火)東京Day1 Spotify O-EAST
出演:東京スカパラダイスオーケストラ / KANA-BOON

4月9日(水)東京Day2 Spotify O-EAST
出演:Chevon / KANA-BOON

4月16日(水)愛知Day1 名古屋DIAMOND HALL
出演:UNISON SQUARE GARDEN / KANA-BOON

4月17日(木)愛知Day2 名古屋DIAMOND HALL
出演:サバシスター / KANA-BOON


KANA-BOON オフィシャルサイト

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