【STAGE REPORT】
『Act ONE』
2023.12.30 at 東京・帝国劇場 ※ゲネプロ
堂本光一をスーパーヴァイザーに迎え、オールキャストが演出を手掛ける、総勢70名のジュニアが出演する帝国劇場2024年新春公演『Act ONE』。HiHi Jets、美 少年、7 MEN 侍、少年忍者の4グループが、20分の持ち時間の中でステージを自らプロデュースする本作は、グループごとのカラーはもちろん、ジュニア一人ひとりの強い思いと覚悟を感じる熱いステージとなった。
トップバッターを務めたHiHi Jetsのテーマは“Freedom”。一曲目からオープンカーに乗って登場するなど、持ち前の自由な発想とローラースケートを武器にした圧倒的なパフォーマンスで魅了。メンバーが時折アイコンタクトをして笑い合ったりと、5人が誰よりも自由にステージを楽しむ姿は、いつだって見る者をワクワクさせる。スキルの高さはもちろんのことながら、メンバー自身がHiHi Jetsのパフォーマンスを愛していることこそが、彼らをこんなにも輝かせているのだろう。
続いて登場したのは7 MEN 侍。“Wild”をテーマに、熱く刺激的なステージで会場をあおる。拡声器を使ったパフォーマンスで暴れ回ったり、荒々しくヘッドバンギングをする姿は唯一無二のカッコ良さ。ダンスとバンドの二刀流で見せる新曲「Chaos Killer」も初披露し、その勢いを知らしめた。
その名の通り“Beauty”をテーマにしたのは美 少年。ステンドグラスの美しいセットをバックにキラキラと歌い踊る姿は、まさに王道アイドルそのもの。日本の四季の美しさを、歌とダンスできらびやかに体現する6人にクギヅケになる。和の演出やフライングなどショー要素たっぷりのステージには、これまでの伝統を受け継いでいこうという彼らの意志が溢れているようにも感じた。
トリを飾る少年忍者のテーマは“Passion”。21人という大人数を生かした迫力満点の群舞は、帝国劇場のステージをも制圧する。少年忍者自ら振り付けを考案したという新曲「Dreamers」は、ジャケットを使ったダンスが鮮烈。鉄骨セットで見せるパルクール、さらにアクロバットにブレイクダンスと、身体能力の高い彼らの強みを極限まで引き出したステージングは圧巻の一言。“21人で夢を叶える”という強い思いこそが、たくさんの個性を一つにまとめ、21人のパワーを何倍、何十倍にも膨れ上がらせることを証明した。
ショーを通して、それぞれが大切にしているエンターテイメントの神髄を見せつけた4グループ。そのどれもが正解で、そしてどれもが尊い、素晴らしいステージだった。
そしてクライマックスは、お互いを認め合った4グループが合同のパフォーマンス! 人気曲「Not Enough」には日替わりコーナーが盛り込まれ、金指一世、佐藤龍我、深田竜生、内村颯太らが作詞を手掛けた楽曲を披露するなど、レアなコラボも。ラストは全員でテーマ曲「Act ONE」を熱唱。恐れず、仲間とともに新たな一歩を踏み出す。夢への決意を歌う彼らは頼もしく、輝いていた。
文=鳥取えり
写真=青木早霞
※QLAP!2024年2月号ではより多数の写真でレポートをお届けします
『Act ONE』
東京・帝国劇場:1月1~27日