【LIVE REPORT】
『King & Prince LIVE TOUR 2023 ~ピース~』
2023.10.22 13:00公演 at 神奈川・ Kアリーナ横浜
King & Princeの全国ツアー『King & Prince LIVE TOUR 2023 ~ピース~』から、横浜・Kアリーナ公演のステージをレポート。最新アルバム『ピース』の楽曲を中心に、全29曲をさまざまな演出&パフォーマンスで披露した、最高にハッピーなステージをお届けします。
“ハッピーに、楽しんで”。5月から新たなフェーズを歩み出した永瀬 廉と高橋海人が一貫して伝え続けてきたメッセージは、“楽しむのが一番”ということ。2人が作るステージはまさにその言葉を体現した、ピースフルで笑顔あふれる空間だった。
2頭のライオン像が鎮座し、円形スクリーンにはステンドグラス模様が広がるステージ。鐘の音が響くと、爽やかな王子様衣装の2人が「My Love Song」で真っすぐな愛を誓う。歓喜の声で湧く会場は、見つめ合って笑い合う永瀬と高橋の姿にさらに温かい気持ちに包まれ、2人は隅々にまで手を振って約2万人のティアラ(ファン)に優しいまなざしを向けていた。
「静寂のパレード」では、ファンタジー映画から飛び出してきたかのような草木で彩られたトロッコで登場。「That’s Entertainment」からはステージがネオンきらめくキャバレーに変身して、ゴージャスなショータイムに。バーカウンターや椅子を使ったオシャレなダンスと演出で、大人の色気たっぷりの2人にクギ付けになる。ゴンドラで7階席まである会場の天井ギリギリの高さまで上昇する場面もあり、みんなを楽しませたいという彼らの思いが至るところに詰め込まれていた。
それぞれのソロ曲も新鮮かつ挑戦的。2人とも7 MEN侍のバンド演奏にスタンドマイク1本の演出だが、ロックチューンの「ワレワレハコイビトドウシダ」をワイルドに男らしく歌い上げる高橋と、自らも作詞に参加した「きみいろ」で日常の何気ない幸せを甘く歌い上げる永瀬とではまったく違う印象。2人の個性が自然かつくっきりと表れていた。
クライマックスには怒涛のダンスパート。炎噴き上がる中、「CHASE IT DOWN」でガチッと握手を交わす2人は気合満タン。印象的な「ichiban」のイントロが流れると場内の熱気はさらに上昇し、2人はその期待を超える熱量で激しく歌い踊り、オーラを見せつける。吸い込まれそうな永瀬の目力、全身を使って生き生きと跳ねる高橋のダンス。トップを走り続ける者の風格と覚悟にただ圧倒された。
ラストのあいさつは、2人からのお守りになるような言葉がいっぱい。「廉と2人でもっともっとKing & Princeっていうエンターテイメントを楽しんでもらいたいって気持ちは誰にも負けるつもりはない」と宣言した高橋。「オレには海人がおるし、海人には僕がいる、そして僕たちには皆さんがいるのでこれ以上に心強いことはない」と最大級の愛の告白をした永瀬。そんな2人が歌うデビュー曲「シンデレラガール」は、前向きで、優しくて……。ほんのり残る寂しさも丸ごと抱えて進んでいく頼もしさに満ちていた。
並んで花道を歩く際には当たり前のようにギュッと身を寄せ合っていた2人。彼らが向かう先の幸せな景色を、これからも一緒に見ていたい。
※高橋海人の高は、はしご高が正式表記。
文=関 亜沙美
写真=中村 功
※QLAP!2023年12月号ではより多数の写真でレポートをお届けします