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tacica、ミニアルバム『YUGE』から見える自由闊達な音楽活動とバンドを続ける理由について

3ピースがバンドの最小編成だと思ってたから2人になるのは避けたいことで、それでもここまでやれたのは小西の存在が大きいのかな



猪狩くんが弾き語りをやるようになったことが、彼にも何らかの影響を及ぼしてるところはあると思います?


「彼なりにいろいろ思うところはあったと思います。僕が弾き語りをやるようになったのもそうだし、彼は彼で他の現場で弾くようにもなったりして、たぶん……自分がこのバンドをやる意味みたいなものを少しずつ探し始めたのかなって」


tacicaでベースを弾く意味を?


「たぶん無意識だと思うけど、お互い別々の場所で演奏する現場ができると、じゃあ自分がtacicaっていう場所で演奏する意味とか、このバンドをずっと続けてる意味とか、このバンドじゃなきゃなぜダメなんだ?とか、そういうことを年齢的にもキャリア的にも探し出す時期なんだと思う」


ちなみに今までの小西くんって、とりあえず猪狩くんに付いて行くっていうスタンスだったんですか?


「昔からそうですね。今もそこまで自分から主張したり、『俺は絶対にこうがいい』とかは言わないですし。だからこそ、僕も彼に曲を投げる時は、ベースのフレーズは全部任せてるんですよ。変に僕がリードするよりも、面白いものが出てくると思ってるんで。でも、昔の彼はそこで考えすぎてしまうタイプだったんで、そうなるとあんまり上手くいかなくて」


真面目そうですもんね。


「根が優しいんですよ。だから『何にも考えないで弾いて』とか『コードを無視して弾いて』とか言って投げるんです。でも最近は考えないでやれるようにもなったし、考え抜いて練られたフレーズも作れるし、どっちのバランスもとれるようになってきた感じはします」


中畑くん(中畑大樹/syrup16g)がサポートで叩くようになってからのtacicaは、猪狩くんのジャズマスターと中畑くんのスネアの硬い音が軸にあって、その音のすき間にヌルっと小西くんがいるイメージだったんですね。でも「ぼくら」はドラムがないぶん、猪狩くんと横並びで音を鳴らしてる印象があって。


「そうですね」


猪狩くんにとって彼はすごく大事な存在なんだなって思わされるんですよ。それって「ダンス」(註:『singularity』収録曲)を聴いた時と同じで。あそこで共演した人もそういう存在じゃないですか。


「ははははは」


だからバンドらしさを感じるんですよ、「ぼくら」には。


「バンドサウンドじゃないけど、バンド感が出てますよね」


ちなみにtacicaはもともとスリーピースのバンドから2人になってもう長いじゃないですか。お互いの関係性って3人から2人になって何か変わりました?


「バンドって4人が3人になるのと、3人が2人になるとじゃ、かなり違うと思うんですよ。だから……最初2人になった時は、けっこう逃げ場がなくて息苦しくなるかな?って思ってました」


四角形が三角形になるのと、三角形が単なる線になるとでは、大きな違いがあるのと同じで。


「そうそう。だから正直なところ、スリーピースってバンドの最小編成だと思ってたから、そこから1人抜けて2人になることって、絶対に避けたいことだったんですよ。だけど、そこに悲観せずにここまでやれてきたのは、やっぱり小西の存在が大きいのかなって思いますね」


そうでしょうね。もし小西くんみたいなタイプじゃなかったら――。


「それこそもっとグイグイ前に出てくる人だったら、ここまで続いてないかもしれない」


逃げ場がなくなってるかもね。


「あとtacicaって僕ら2人だけっていうよりか、スタッフやサポートの大樹さん含めたチームっていう感覚がすごくあるから、そこも大きいのかなって思うんですよ。とはいえ〈ぼくら〉みたいなアレンジって、この状況じゃないと思いつかなかっただろうし」


2人になろうが弾き語りをやろうが、猪狩くんはどこまでもバンドマンなんだなって思いました。


「そうですね。でも…………そこにあんまり逃げないようにもしてますけど(笑)」


なんでだ(笑)。


「いや、なんか……バンドマンっていうのを言い訳の言葉として使わないようにはしてて。そうじゃないと弾き語りの自分と上手くバランスが取れなくなるような気がするんで」


なるほど。つまり、それだけバンドってものをすごく尊いものだと思ってるんじゃないですか?


「あぁ、そうかもしれないですね。どっちも適当にはできないことだと思ってるってことかな。弾き語りに関しても」


それぐらいの覚悟がないと、弾き語りなんてできないと。


「あの……変な話をすると、例えば音楽以外の何かの行事とかで自分が主役になるのって、しんどいんですよ。自分のためにいろんな人が集まったり、何かしてくれるのって、ありがたいことだけど恥ずかしいっていうか」


なんとなく猪狩くんらしい気がする(笑)。


「だから基本的に1人でステージ立つとか、本当は厳しいんですよ。それこそ逃げ場がないんで」


だからよくやってるなって思うもん、弾き語り。


「面白いけど、やっぱりバンドのほうが楽しい」


猪狩くんが弾き語りを始めた時、嫌がらせで観に行こうかと思ったことがあって(笑)。


「はははははは」


でも当時のスタッフに「もう少し場数こなしてからお願いします」って言われたままだったけど、そろそろ観に行ってもいいかな?(笑)。


「ぜひ観にきてください(笑)」


文=樋口靖幸





NEW MINI ALBUM
『YUGE』

2023.10.29 RELEASE ※ライヴ会場にて販売
2023.11.19 DIGITAL RELEASE

  1. ディスコード
  2. 金糸雀
  3. 荒野を行く
  4. 遊戯
  5. ナニユエ
  6. ぼくら

『YUGE』配信サイト


〈猪狩翔一弾き語りスケジュール〉
2023年
11月23日(木祝) 新代田Live bar crossing
12月6日(水) F.A.D YOKOHAMA
12月24日(日) 札幌PLANT
12月28日(木) 新代田Live bar crossing
2024年
1月26日(金) 名古屋CLUB UPSET

tacicaオフィシャルサイト

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