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INTERVIEW
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Nothing’s Carved In Stone、来年の武道館ワンマンへ向けて走り出したバンドの現在を聞いた

text by 樋口靖幸

結成15周年を迎えたナッシングスが、来年2月24日に武道館でワンマンライヴを開催する。初武道館をソールドさせてから5年、彼らの活動にはいくつかの変化があった。ひとつは武道館を終えてまもなくレーベルを立ち上げ、自分たちの手でバンドの運営を始めたことだ。メンバーの連帯感が強化されただけでなく、配信でのリリースやライヴといったフットワークの軽さを武器に、コロナ禍での活動もチーム一丸となって乗り越えてきた。そして昨年、ギターの生形真一がELLEGARDENのアルバム制作に専念するためバンドの動きが一時期的に止まったことが、バンドに新しい波を起こすきっかけになりそうだ。生形にとってナッシングスはどういう場所なのか。そもそもバンドとはどうあるべきなのか。バンドマンとしての根源的な部分に立ち返ったところもあるだろう。というわけで、再び武道館に向けて走り出したバンドについて、現在の心境を語ってもらった。


(これは『音楽と人』2023年11月号に掲載された記事です)



昨日は〈New Acoustic Camp 2023〉に出演されたそうで。


「楽しかったですよ。久々に自然の中でのライヴだったんで、すごくいい気分転換になりましたね」


じゃあELLEGARDENとしての動きはこれでひと段落って感じですか?


「俺ら的にはZOZO(ZOZOマリンスタジアム)の公演でひと段落だったんだけど、そのあと振替公演を挟んですぐにフェスだったんで、なんだかんだ続いてる感じですね。来月からはアジアにも行くし」


ツアーは楽しめました?


「すごく楽しかったですよ。アルバムを作ってツアーをやりきることが一番の目標だったんで。でも16年ぶりってこともあってやっぱり最初は不安もあったんですけど、最後まで楽しかったです」


5年前にマリンスタジアムで観たバンドと全然違うバンドになってましたよ。


「本当ですか? それは嬉しいですね。やっぱりツアーを廻るとバンドの音もグルーヴも強靭になりますよね。たぶん現役感もあったんじゃないかな」


10年以上も止まっていたバンドとは思えないライヴでした。で、ナッシングスですが、2022年は半年ほど動きが止まりました。


「その期間はエルレの制作に集中してたんだけど、マネージャーとは日々やりとりしてたし、ナッシングスのこともいろいろ考えてましたよ」


その半年間、メンバー4人で集まることは?


「4人で集まるってことはほとんどなかったかな。でも会わないからこそ、バンドのことをたくさん考えたっていうのはあるかもしれない」


来年2月の武道館公演も発表されて、ここからナッシングスのモードに入るタイミングってことで取材をしてるんですが、エルレでの経験を経て次に向かうウブくんの心境を知りたくて。


「ちょうど今リハも始まって、これからナッシングスがどうなっていくのかすごい楽しみですね。とにかくこの1年半、エルレでたくさんのことを学んだし、思い出したこともいっぱいあって。それはバンドの在り方とか、バンドがどうあるべきか?みたいなことなんだけど。そういう経験をナッシングスで生かしていきたいと思ってますね」


具体的にはどういう学びがありました?


「やりたいことをやるのが一番いいってこと」


めちゃめちゃシンプルだ(笑)。


「周りの意見に左右されないで――もちろん人の意見を聞くことも大事なんだけど、最終的に決めるのは自分たちだし、そこがブレちゃいけないなって改めて思いましたね。そうじゃないとバンドをやってる意味がないというか」


ナッシングスもずっと前からやりたいことをやってきたバンドだと思いますけど。


「うん、確かにやってきたんですよ。でも、そんな俺らでもいろいろ考えてしまう時期があったのも事実で。もうちょっとポップに寄せてみようとか、もうちょっと一般の人でも聴ける音楽にしようとか。実際にそういう曲を作ったこともあるし、それはそれでいい経験だったけど、そんなことは気にしないでやりたいことをやればいいって思ったんですよ」


確信したってことですね。


「思い出しましたね。ナッシングスで初めてアルバム作った時、〈これで売れよう〉とかそういうことはいっさい考えていなかったことを。もちろん売れることだって大事だし、このバンドって傍から見たらわりと順調にここまで来たように見えると思うんですよ。そんな俺らでも、やっぱり伸び悩んでると感じる時もあって。でもそういう時こそ、一番大事なのは4人で固まってやりたいことをやる姿勢が大事だなって」


自分らでレーベルを立ち上げたことで、バンドをやることの難しさも知ったでしょうし。それこそ売り上げとか、動員とか、シビアになりますもんね。


「そうですね。それでも俺はバンドとしてもっと振り切れていたいんですよ。もっと言うと器用なバンドにはなりたくない。これもできる、あれもできる、みたいなバンドになったら〈じゃあ本当は何がやりたいんだ?〉みたいな気持ちになってしまうような気がして」


むしろ技術的にはなんでもできる器用なバンドなのに(笑)。


「そうかもしれないけど、例えば今回武道館をやることって、俺らにしてみたら大きなチャレンジであって、でもそのためにバンドが器用に立ち回る必要はないというか、変わる必要はないんですよ。やりたいことそのままやって武道館に立ちたい」


それってバンドに対するロマンみたいなものですよね。バンドマンとしてずっと追いかけてるもの、みたいな。


「バンドって根本的にはそういうものだと思うんですよ。10代の時にバンドで飯を食えるようになりたいと思った気持ちは、みんな同じだろうし」


それこそこないだのZOZOマリンは、バンドのロマンチシズムがわかりやすく出てるライヴで。


「ああ、そうですね」


ステージもお客さんもすごい楽しそうだし、ワイワイしてる感じがあって。ただ、ナッシングスのライヴはわかりやすくそういう感じにはならない。それはどうしてだと思います?


「ナッシングスは多くを語らず、音楽と圧倒的な演奏でみんなを黙らせたいし、熱狂させたいというか。俺個人の考えだけど」

つねにあるのは、関わる人が誇りを持てるようなバンド、ギタリストでありたい、という気持ち

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