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INTERVIEW
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ハルカミライの武道館ライヴはなぜあんなにアットホームだったのか。橋本学が語る両親からもらったもの

オカンのおかげで橋本学という人間の土台が作られた感覚が自分の中にあるんですよ



これはライヴ中に思ったことなんですけど、橋本くんがMCで話してたことって全部自分以外の誰かについてで。


「あぁ、そうかもしれない」


自分の話はほとんどしてないんですよ。で、そもそもハルカミライの曲自体も、自分のことよりも誰かを思う歌が多いじゃないですか。


「そうですね。そっちのほうが多いですね、比率で言うと」


あの日も主人公は自分であるはずなのに、目の前のお客さんとか、家族とか、つまり他者の存在を思う気持ちのほうがデカくて。それはどうしてだと思う?


「俺、自分の中だけで生まれてくるものって大したことのない人間だと思ってるんですよ。例えば家にずっと籠ったり、孤独に追い込んで音楽を作るようなパワーはそこまでないというか。むしろ誰かのライヴを観たあととか、うれしいこととか、悲しいことを誰かと一緒に味わった時とか、そういう時に曲を作ってきたことが多かったんで。いつも周りに助けてもらってる感覚があるし」


自分のことだけに夢中にはなれない?


「そうっすね。今思えばですけど、子供の頃やってた野球もあんまり熱中できなかったんですよ。〈もっとこうしたら打てるようになる〉とか、そういう自己探究心みたいなのがあんまりなくて。自分の中から生まれるエネルギーがその頃から弱いんですよ」


逆の人は多いけどね。常に自分のことに意識が向いていたり、孤独感を抱えていたり。で、そこから自分を解放するために音楽を作る、みたいな。


「たぶん俺はそういうタイプではないんですよ。そういう人への憧れはありますけど。不良とかにも憧れるし」

(▲)


だったらあんなに家族の話をしないだろうし(笑)。


「でも憧れはあるんですよ。孤独のロックンローラーみたいなのってカッコいいじゃないですか(笑)。だから……今でも〈どうでもいいからやっちまえよ!〉みたいな自分が顔を出すこともあるけど、基本的には真面目だし」


その話もインタビューでしました(笑)。


「憧れてる自分、真面目な自分、どっちも自分の中で共存してて。でも基本的には自分だけじゃパワーが弱い人間だっていう自覚があるんで。本当は俺も毒舌とか悪口がOKなキャラになりたいんですよ。ヒールっていうか悪役ができる人。でも俺がそれやろうとするとダメみたいで」


ガラじゃないと。で、武道館のライヴもアットホームな空気になる。


「そうですね」


ちなみにMCでネタにしてましたけど、今でもお母さんには「謙虚でいなさい」って言われてるんですか?


「言われますね(笑)。基本的には〈やりたいことを好きにやりなさい〉っていうスタンスの人なんですけど、常に〈こういう人でいなさい〉みたいなことはずっと言われてきて。もちろんそれにめっちゃ反抗したこともありますけど、そのおかげで今があるのはもうわかってるんで」


その〈おかげ〉というのを具体的に。


「俺とか姉ちゃんは〈はいはい、またオカンが言ってるわ〉みたいな感じで受け流したり、オカンの言ってることに反抗したくて悪さをしたこともあるんです。でも、やっぱり一線だけは超えられなくて。で、それは絶対にオカンがうるさく言ってきたことのおかげだと思ってて。もしそれすら言われずにいたら、たぶん俺バンドなんてやってないし、それこそ不良の道に行ってたかもしれないし。だから……オカンのおかげで橋本学という人間の土台が作られた感覚が自分の中にあるんですよ」

(▲)


子を持つ親の立場として、すごく参考になります(笑)。


「はははは! でも、たぶんそうなんですよ、俺って。今はまだ何でもかんでもオカンの言う通りだとは思わないけど、俺が50とか60とか、オカンと同じくらいの歳になったら……同じ考えにたどり着くのかもしれない気がするし」


あとは自分も親という立場になったりすると、そう思うかも。


「そうっすね。でもそれまでは〈はいはい〉って感じいいのかなって。オカンに言われてきた土台がちゃんとあるから、今は自分の道とかルールは自分で決めていきたい」


そこまで親と自分の関係を大事にしてる人だから、武道館でも自分らしくライヴができるんですよ。


「そうなんですかね?」


100人とか200人の前だったらああいうライヴをできるバンドはたくさんいるけど、武道館であそこまで自分らしくいられるためには、メンバーとかお客さんとかに自分を委ねる気持ちがないとできないから。


「あぁ。きっとそういうライヴがやっと俺らもできるようになったってことなんだと思う。自分らしくいられるってことは。しかもそれってコロナの影響もあって。グワー!って盛り上がってグチャグチャになれば、俺みたいなヤツがカッコつけてもサマになるんですけど、お客さんが声も出せない、暴れられない状況でカッコつけてもサムいだけなんですよ。だったら肩の力抜いて、自分らしくステージに立ったほうがいい。その事実をコロナ禍で突きつけられたところもあって。で、それが個人としてもバンドとしても成長に繋がったんじゃないかな」


あと、個人的にはいつかお母さんにインタビューしたいなって思いました(笑)。


「それ、今度やりましょうよ。俺がオカンに電話するから、あとは2人だけで話してもらって。俺がいると邪魔しちゃうから(笑)」


ちなみにお母さんからライヴの感想はもらったんですか?


「まだそれが来てないんですよ。いつもだったらすぐ来るんですよ、すっごい長いのがLINEで(笑)」


待ってないで自分から連絡してみたら?


「や、自分からはあんまり連絡しないんで」


そうなの?


「たまにするけど……『米がないから送って』とか、そういう時だけなんで(笑)」


はははは!

文=樋口靖幸
写真=小杉歩(■)、Takeshi Yao(▲)

(▲)


【SETLIST】
1 君にしか
2 カントリーロード
3 ファイト!!
4 俺達が呼んでいる
5 フルアイビール
6 革命前夜
7 フュージョン
8 エース
9 QUATTRO YOUTH
10 春のテーマ
11 幸せになろうよ
12 星世界航空曲
13 ウルトラマリン
14 predawn
15 Tough to be a Hugh
16 Tough to be a Hugh
17 21世紀
18 Mayday
19 ラブソング
20 city
21 光インザファミリー
22 ピンクムーン
23 世界を終わらせて
24 PEAK’D YELLOW
25 赤青緑で白いうた
26 宇宙飛行士
27 アストロビスタ
28 ベターハーフ
29 パレード
30. To Bring BACK MEMORIES
ENCORE
01 THE BAND STAR
02 君と僕にしか出来ないことがある
03 春はあけぼの
04 それいけステアーズ
05 Symbol 2
06 みどり
07 ヨーロービル、朝


ハルカミライ オフィシャルサイト

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