• HOME
  • RANKING
  • NEWS
  • INTERVIEW
  • COLUMN
  • QLAP!
  • MAGAZINES
  • BOOKS
  • ABOUT
  • HOME
  • RANKING
  • NEWS
  • INTERVIEW
  • COLUMN
  • QLAP!
  • MAGAZINES
  • BOOKS
  • ABOUT
INTERVIEW
  • #Mrs. GREEN APPLE
  • #アーカイヴ

Mrs. GREEN APPLE、主題歌を務める映画『ラーゲリより愛を込めて』が上映中。新曲「Soranji」について大森元貴が語る

大事にしなきゃいけない人を大事にできなかったって思いがある。どこかでひん曲がってるヤツなんだって思ってるんですよ、自分のことを



ちなみに「Part of me」と「Soranji」って同じことを唄ってるんですよ。もっと言うと「Part of me」の歌詞が『ラーゲリより愛を込めて』そのものだなって。


「僕も思った。話をもらった時、これ〈Part of me〉じゃんって」


つまり喪失感がテーマで。それってミセスが復活する上で無視できない事実だし、感情でもあって。


「そうだね」


特に大森くんは自分以外の誰かを思う気持ちが強いのに、バンドが5人から3人になるという挫折を経験して――。


「わかった。僕、この映画をいろんな人に観てほしいって思ってるのは、ものすごく愛が大きいからなんですよ。もちろん喪失感もテーマなんだけど、僕の中では大きな愛がテーマなんですよ」


だから「Soranji」もそう。愛がテーマなんですよ。


「そうなんですよ。僕はとてつもない愛をこの中に詰めたんです。これ以上の愛がないって思えるぐらい。だからこれが最後になってもいい……と思ってるのかな。だってこれ以上の愛はないと思って書いたから……すごく重たいラヴレターとして」


だから重たい内容の映画なんだけど、最後に「Soranji」が流れると、少し気持ちが楽になるんですよ。


「そっか……じゃあこれを書いて良かったんだね」


自分が愛について書こうとするのは、どうしてだと思う?


「……自責の念に駆られてるからじゃないですかね。ちゃんと誰かを愛することができてないというか」


素直に人を愛せない?


「と思う。そんな自分にとって戒めのような歌というか。だから〈Part of me〉も〈Soranji〉も書くのが辛かった。大事にしなきゃいけない人を大事にできなかったっていう思いがあるから……」


ちゃんと自分の愛を伝えられなかった、と。


「うん。プライベートでもそうだけど、正しく伝えられなかったからこうなったんだなって。そういう人間なんだ、どこかでひん曲がってるヤツなんだって思ってるんですよ、自分のことを。それは今に始まったことではなくて、中学の時から不登校になって親に心配をかけるようになった頃からいる自分だと思うんだけど」


大森元貴の根っこの部分ですね。


「この作品の話をもらった時、どうしてもそこを見つめなきゃいけなかった。しかも、そういう僕のコアな部分もしっかりエンタメとして届けていかないと、バンドとして次のステップに踏み出せないって思った。それが……寂しいって感じる理由なのかもしれない」


最初の話に戻るけど、〈Utopia〉を迎えたくなかったのは、そういう理由なんですね。


「総じてエンタメになってしまうっていう。本来なら何も手がつかないぐらい落胆してるはずで。そこまで自分が落ちてるのに、そんな自分を掘り起こして、こういう曲を書いて、それを陽のエネルギーに換えて誰かに届けるっていうことに対して、もうひとりの自分が『寂しい』と言ってるんですよ」


厄介な話だ。


「厄介ですよ、本当に」


ちなみに〈まだ消しちゃいけないよ ちっちゃな希望を 迷わず信じて、信じて欲しい。〉という一節は、自分のどんな思いから出てきたものだと思います?


「大事なものを大事にできなかったという喪失感を経た上で……それでも希望を持って生きていかなきゃいけないから。そういう自分への鼓舞じゃないですかね」


〈信じて欲しい〉と、自分に向けて言っていると。


「だと思う。だから……〈自分を信じなきゃ〉っていう気持ちになりますよね」


そんな曲を人前で唄うところを想像してほしいんだけど。


「想像できないな……」


どんな気持ちで自分が唄っているのか。


「たぶん………………心臓がキューってなると思う。僕、この曲と向き合ってる時って心がキューってなりっぱなしなんですよ。あと…………自分を抱きしめたくなるのかな。上手く言葉にできないけど、そんな感じ」


上手く言葉にできないのは、それだけ自分の芯の部分を唄ったからなのでは?


「……うん、そうだね」


この曲を唄い続けることで、大森くんはもっと人を愛せるようになるんじゃないかと思います。


「だったらいいな……やっぱりたまに思うんですよ。〈ここまでやる必要あるのか?〉って。でも、ここでミセスを諦めるってことは、自分の人生を諦めることに等しいというか。もうそういうところにまで来ちゃってるから」


引き返すわけにはいかないし。


「でももうこんな曲は二度と作らないけどね。作らないっていうか、作れない」


これからも「Soranji」の第2弾、第3弾を書くと思いますよ。


「やだやだ! マジでやだー!(笑)」


こういう歌を書かないと前に進めない局面が何回もあるよ(笑)。


「うん……〈もしかしてそうなのかな?〉って自分でも気づき始めてるんだけど、でも僕、まだ26なんですよ?(笑)。この歳でそれに気づいちゃダメだろって思うの。だからそこに対してはね、抗っていたい」


「Soranji」第2弾を楽しみにしてます(笑)。


「……じゃあ、その時はまた表紙で(笑)」


はははは!


文=樋口靖幸
撮影=神藤剛
ヘア=福田雅彦
メイク=朴ミキ
スタイリング=曽我一平


NEW SINGLE「Soranji」
2022.11.09 RELEASE

■初回限定盤(CD+DVD)
■通常盤(CD)

〈CD〉 ※初回限定盤、通常盤 共通
01 Soranji
02 私は最強
03 フロリジナル

〈DVD〉 ※初回限定盤のみ
本作品の制作過程やフェーズ2始動後の活動に密着したドキュメント映像を収録

CD購入


Mrs. GREEN APPLE オフィシャルサイト
映画『ラーゲリより愛を込めて』 オフィシャルサイト

1 2 3
SHARE
RECOMMEND
RECOMMEND

加藤ひさし(THE COLLECTORS)自伝『イギリスカブレ』重版記念、トークライヴ開催!

#THE COLLECTORS

【連載】言の葉クローバー/兼丸(the shes gone)が『コーダ あいのうた』のセリフから受け取ったもの

#the shes gone , #言の葉クローバー

ヤバT、初の単行本。大好評だったサコッシュとのセットが志摩スペイン村でのライヴで復刻販売!

#ヤバイTシャツ屋さん

WEST.主演映画『裏社員。-スパイやらせてもろてます-』。瑠東東一郎監督が語る7人の魅力と撮影秘話

#WEST. , #映画
CURRENT ISSUE

lynch.結成20周年の節目に語るVo.葉月の歩み。何者でもなかった青年がlynch.のフロントマンになるまで

#lynch.
LOAD MORE

© 株式会社音楽と人

FOLLOW US
タグ一覧
ライヴレポート / 最新号 / WEBオリジナル / アーカイヴ / 編集部通信 / BUCK-TICK / 怒髪天 / 映画 / 小室ぺいの自由研究 / DEZERT / 言の葉クローバー / NITRODAY / PHY / 僕たちプロ野球大好きミュージシャンです! / 音楽と人LIVE / GRAPEVINE / THE COLLECTORS / 9mm Parabellum Bullet / MUCC / 中田裕二 / a flood of circle / noodles / フジファブリック / go!go!vanillas / the pillows / THE BACK HORN / SixTONES / 銀杏BOYZ / Mrs. GREEN APPLE / The Birthday / BRAHMAN / 後輩ノススメ! / ヤバイTシャツ屋さん / ENDRECHERI / UNISON SQUARE GARDEN / SUPER BEAVER / ストレイテナー / KinKi Kids / 吉井和哉 / 2019年プレイバック&MY BEST MUSIC / 忘れらんねえよ / The Songbardsの描写探訪 / The Songbards / 山崎まさよし / THE YELLOW MONKEY / aiko / ポルノグラフィティ / メリー / 社歌を作ろう! / THE NOVEMBERS