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go!go!vanillasがアルバムツアーで描いた希望の形。さらにアリーナツアーの開催も決定!

text by 竹内陽香

ロックバンドは苦しい時にこそ、そこから這い上がる力や、楽しさや喜びを見せてくれる存在である。go!go!vanillasの〈PANDORA TOUR 2021〉のZepp Haneda公演1日目を観ながら、そんなふうに思った。
ニューアルバム『PANDORA』は、サウンドの方向性がこれまでよりも広がり、バンドが積み重ねてきたものから大きくはみ出した作品だった。牧達弥(ヴォーカル&ギター)が綴る歌詞も、「僕の取扱説明書」と本人が言うくらい、心情風景を色濃く反映。コロナ禍を経たことと、そしてこれまでのgo!go!vanillasらしさの安心感に浸かることで、音楽から心が離れてしまうのではないかという危惧。そういったものがバンドに腹をくくらせ、大きな変化と圧倒的なエネルギーを生み出した。
アルバムに込められたその覚悟やリアリティは、ツアーでより浮き彫りになっていた。4人が一体となって、幅広いサウンドの楽曲を鮮やかに表現してみせ、牧の歌もこれまで以上に力強く、時に優しさや哀しみすら感じさせた。自分のすべてを曝け出し、ステージの上から音楽を届けるメンバーたち。YouTubeで無料生配信されたZepp Hanedaの2日目には、ライヴ冒頭で声を詰まらせてしまったことを振り返りながら、「めちゃくちゃ悔しかったけど、その悔しさで自分を奮い立たせて、今まで以上の思いでみんなにぶつかれた。言い訳にしたくないけど、全部繋がってる気がします。だから大丈夫!」と口にした牧。悔しさも苦しさも、音楽で希望や幸せに変えていく。今のgo!go!vanillasには、そういった頼もしさがある。東京公演を終えた数日後に行ったこのインタビューからも、それをきっと感じてもらえるだろう。初のアリーナツアーも決定した今、彼らの未来に大いに期待したい!



まだ振替公演が残ってますけど、『PANDORA』ツアーの手応えはどうですか?


「すごくいいですよ。今回のアルバムは、音楽をただ奏でるだけで何かを伝えきるっていうことが難しい作品だし、むしろ、そんな簡単に沁みるものでもないという気持ちで作っていて。聴いた人が曲に溶け込んでいけるように、ライヴでは丁寧に俺が導いていくってことを、今までよりもすごく意識してるかもしれない」


曲に入る前もけっこうMC入れたりしてますよね。


「そこはけっこう変化で。前までは音楽から受け取るものがあればそれでいい、っていう感じだったけど、よりその音楽を楽しめるように補足するようになった。それって一個人としても大事なことなんじゃないかなと思っていて。自分はわかってもらえると思って伝えるけど2割も伝わってない、とかけっこうあって。捉え方は人それぞれやけど、そこで伝わらないからいいやって諦めるんじゃなくて、入り口を広くしてあげるっていう。家に帰って普段の生活に戻っても、その日のライヴがしっかり残るようにしたいから、そこは意識してるかな」


本誌のインタビュー(註:音楽と人4月号)で、アルバムについて「開けちゃいけないと思ってた心の箱を開けた」「これまでのやり方を一回ぶった切りたかった」って話をしてくれたけど、作品に込めたそういう覚悟みたいなものが、ちゃんとライヴにも表れてるなと思いました。


「そうだね。MCもそうだし、立ち振る舞いひとつとっても、もっと責任を持ちたいと思っていて。観てくれるお客さんが持つイメージを、より深くさせたいんだよね。好きなアーティストに憧れを持ったりするじゃない? それを崩さないように、これまでよりも段違いにカッコいいと思ってもらいたい。どういう人がどういうメッセージを伝えて、どれぐらい必死にその瞬間と向き合ってるのか。それをちゃんと見せようと」


1日目の最後のMCは特にそれが出てましたね。思わず感極まってしまったところとか。


「ね。なんでだろうね……(笑)」


照れてます(笑)。でも、ああいう自分も自然と出てくるというか。


「そうね。冷めた自分がいなくなったのかもしれない。前だったら、エモーショナルになっちゃってる自分を俯瞰したり、俺がお客さんなら聞きたくもねえよなって、自分でストップをかけてたけど、そういうのをしなくなった。言いたいことにどんどん感情が乗っていくほうが、本来の自分なんじゃないかって考えるようになって。そしたら思ったより感情がブワァーって乗っかっちゃったよね。ふふふ」


その日の空気感に合わせて、感情をすべて出せてるツアーなんだろうなって思いましたよ。


「そうだね。でも泣けばいいって話でもないし、決め事になってしまっても違うし。そういう正直な感じが、このバンドとライヴのよさなのかな。今って、楽しむコンテンツはたくさんあるけど、どうなるかわかんないものってあんまりないじゃん? 福袋でさえ、何が入ってるか書いてるような世の中だから。そういう中で、ライヴはイレギュラーなことが起きる場所でありたいんだよね。実際に1日目のほうが、メンバーとの掛け合い含めて、〈ああ、いいな〉っていう瞬間がたくさんあって、それが正直に出たと思うから」


あと、個人的には「ca$h from chao$」「伺いとキス」「ロールプレイ」の流れがすごくよくて。しっかり歌を聴かせるタームで、4人の一体感や地力が強くなっているのを感じました。


「武道館をやってから、4人のバランスがよくなってきてるのはあると思う。前は、変な遠慮みたいなのがあったんじゃないかなって思うし」


変な遠慮とは?


「プリティ(長谷川プリティ敬祐/ベース)とか特にね。あいつは真面目やからさ、〈こうしたほうがいいんかな?〉とか、考えながらやっちゃうところがあって。今回のツアーで俺がそれに気づくことが多くて、リハーサルで『こうやるほうが自然じゃね?』ってけっこう言うようになったんよ。台本を読んでるような感情をライヴで出してほしくないし、見せたくもない。前はあんまりそういうこと言わなかったし、気づくことも少なかったんやけど、『楽しさが伝わるようにやってみたら?』みたいな言葉をかけることで、お互いだいぶ楽にやれてるなって感触はあるかな」


たしかに気持ちよさそうに演奏している場面が、さらに増えた印象はありました。


「そうね。でも、これは次の課題だけど、頭を使ったうえで楽しませることを、無意識にできるようにならないとダメで。やっぱりまだ不安定やから。気を抜いて素になりすぎるのも、俺らの人となりを知ってる人にはいいけど、そうじゃない人が見た時に、誤解を生んだり、届かなかったりすることもあるだろうし。そこは夏フェスやイベントを通して、もっと磨いていかないとなって思ってます」


あとアンコールで、「ひどく雨の続く午後の寝室より」「手紙」「馬の骨」をひとつの流れで見せたところは、バニラズの新しいライヴの側面という感じがしたし、牧くんの鍵盤も新鮮でした。


「ここの流れは他とも感覚が違ったね。劇をしてるような気分というか、わりと曲の登場人物になりきるようなところがあって。表現力がないと伝えきれない曲やから、ああいう聴かせる感じにしてみたんだよね。これまでは本編後半でワーっと盛り上げて、アンコールもその勢いで出てきて『またね!』っていうのが多かったから、今回みたいなのはなかなかプレッシャーかかるんやけど。でも実験としてああいうことをやってみて、試行錯誤していけば、今後のバニラズのライヴの武器になると思ったね」


楽しみにしてます。そして、東京公演2日目のアンコールでアリーナツアーが発表されました。


「ちょうどこないだ横アリでライヴをやったんだけど(註:Talking Rock! FES.2021)、やっぱり武道館と全然違って、お客さんとの距離感がすごく遠いんよ。奥まで届いてるか不安、っていうのは他のバンドからも聞いてたし、自分でもそう思ったから、一番後ろで聴いてる人に疎外感を与えないライヴをしたいね。〈バニラズのライヴは全然遠いと思わなかった〉って思われたら大成功やなって。武道館のほうがよかったって思われないようにしたいし、今からいろいろ考えてますよ」


ツアータイトルを〈Life is Beautiful〉にしたのは?


「これは俺の好きな映画のタイトルそのままなんだけど。ユダヤ系イタリア人の親子を描いた映画で。迫害を受けて収容所で重労働を課せられるんだけど、子供はどうしてこんなところにいるのかわからないんだよね。そこでお父さんが、『これはゲームなんだ。いい子にしてたら点数がもらえて、勝ったら本物の戦車に乗って家に帰れるぞ』って嘘をついて、子供はそれを本当だと信じて、希望を失わずに収容所で生きていくのね」


1997年のイタリア映画ですね。


「うん。俺はその映画に、今の世の中においての大事なことをすごく感じたんだよね。辛いことを辛いって言ってしまったり、現実を見させたり――映画で言えば、子供に対して『俺らは差別されて重労働してるんだ。お前もそれを覚悟しろ!』って言うんじゃなくて、人生がどんなに苦しくても、ユーモアを忘れなかったり、なにか機転が利けば、楽しいものに変えられるかもしれない。今って辛辣なことやリアルさを求められるというか、それを言うことが正しいって風潮になってるけど、本来のエンターテイメントしかり、音楽しかり、誰かを救うためだったり、人生が楽しくなったりするためにあるっていうことを忘れないようにしないといけないなと思って」


リアリティを曝け出すことも大事だけど、どこかで夢や希望を感じさせてくれるものであってほしいですよね。ロックバンドは特に。


「そうそう。『今、厳しいよね。だから頑張んなきゃね』ってことよりも、俺たちのライヴをわざわざ観に来てくれるんだったら、せめてその間は現実を忘れるくらい楽しんでほしい。だってみんなわかってるじゃん、苦しいことも大変なことも。もう知ってるんだから、その苦しさすらポジティヴに変えられるってところを見せられたら、人として一番魅力的だと思うんだよね。捉え方ひとつでこんなにも楽しくなるし、人を喜ばせることができる。その映画から感じたことを、俺らも音楽でやれたらなっていう」


牧くんが単行本(註:別冊『音楽と人 × go!go!vanillas』)で、「みんな幸せになってほしい」「牧さんがいるから頑張れる存在にならないとダメ」って言ってたけど、そういう自覚みたいなものが強くなってる感じがしますね。


「それは間違いない。メンバーもそこに疑いなく、同じ気持ちを持って、ついてきてくれてるのもわかるんだよね。本気で仲間や音楽を信じて、そう思い合えているかってすごく大事で。いい意味で少年たちだから、俺ら(笑)。今はちゃんとメンバーそれぞれが、そう思ってくれてるんだろうなって確信を持ててるから、すごくいい状態ですよ」


わかりました。アリーナ公演も期待しています!


「任せてください!」



文=竹内陽香
写真=西槇太一


<Yokohama, Kobe Arena Tour「Life is Beautiful」>

11月13日(土)神戸ワールド記念ホール
 OPEN:17:00 / START:18:00
11月14日(日)神戸ワールド記念ホール
 OPEN:16:00 / START:17:00
11月21日(日)横浜アリーナ
 OPEN:17:00 / START:18:00


ツアー特設ページ
go!go!vanillas オフィシャルサイト


音楽と人増刊「別冊 音楽と人 × go!go!vanillas」

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この本に関する問い合わせ先:(株)音楽と人販売係 03-5452-4266

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