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ヒトリエ、全国ツアー完遂。バンドの未来を切り拓く強さを感じた最終日について

text by 宇佐美裕世

【LIVE REPORT】
​​〈ヒトリエ Amplified Tour 2021〉
2021.07.07 at 大阪BIGCAT(生配信あり)



ヒトリエが3人体制として初めてリリースしたアルバム『REAMP』を携え、開催された全国ツアー〈ヒトリエ Amplified Tour 2021〉。そのファイナルが、7月7日に大阪BIGCATで行われた。このツアーは4月21日から行われていたが、新型コロナウイルスの感染拡大防止による緊急事態宣言の発令などによって、長期的なツアーの中で窮地に立たされることもあったのかもしれない。それでも彼らは中止や延期に至ることなく、全公演を完遂、残るはファイナル公演のみという場所までたどり着いた。


どことなく緊張感が漂う会場にSEが鳴り響くと、シノダ(ヴォーカル&ギター)、ゆーまお(ドラム)、イガラシ(ベース)が順に姿を見せた。シノダは既にテンションが最高潮に達していたのか、走るでもなく跳ねるという表現がハマるような動きで定位置に着く。その勢いのままギターを搔き鳴らそうとした矢先、なんとド派手に転倒してしまったのだ。その衝撃によりギターが使えなくなり、ライヴは一時中断せざるを得ない状況に。ギターのメンテナンス中、「こんなことってあるか?」「今日、ファイナルだよ?」「いまだかつて、ヒトリエのライヴでこんなに時間が止まったことはないと思います」と口々に話す面々。ユーモアを交えつつもどうにかして場を繋ぐが、内心は相当焦っていたに違いない。しかし、それはまさしく〈ライヴはナマモノである〉を痛感するような時間であり、そこからの復活劇はとても観応えがあった。


ギターが無事に使えるようになり、気を取り直してライヴは再開された。「センスレス・ワンダー」で一気に会場の熱を上げていくと、「curved edge」「ハイゲイン」など『REAMP』の収録曲を次々と披露していった。〈バイバイする順番すら教えてはくれないのさ神様〉といった、悲しみをストレートに綴った歌詞には思わず胸がヒリヒリと痛む。特に「うつつ」の〈止まない雨なんて無いって嘘つかれた/僕ら今もずっと薄暗い雲の下/今日はいつもよりちょっと眠れそうだ/それだけでいい、それだけで充分だ〉は、3人体制としてスタートを切るまで、一体彼らは何度もがき苦しんだのだろう?と思いを馳せてしまいそうになる。しかし、大切なのは今の彼らをしっかりと見つめることだ。


東京公演のMCで、シノダが語ったことを憶えていた。「今日の自分たちは最高を更新したと思っていて、自分でも手応えを感じてる。まだまだ更新していくつもりだし、大阪公演が本当に楽しみ」――東京公演2日目を会場で、そして大阪公演2日間を配信で観てきたが、その宣言通り、日に日に彼らのパフォーマンスは磨かれていたし、楽曲が育っていることも実感できた。例えば、「wowakaより愛を込めて」と毎回シノダが呟いたのちに披露される「アンノウン・マザーグース」のコーラスは、回を重ねるごとにステージ上から放たれるグルーヴが強固なものになっていた。wowakaとwowakaが作った曲、そしてヒトリエというバンドへの絶対的な愛が3人を突き動かしている。それを改めて実感するこの曲で、飾り気のない素の声で精一杯に叫ぶ3人から〈ヒトリエを終わらせたくない〉という気迫が感じられ、何度も圧倒されそうになった。『REAMP』に収録されている曲で言えば、「イメージ」はリリース当初哀愁の割合が強く感じていたが、ツアーで披露されていくうちにバンドとして前進していくことへの決意が宿り、力強さがいっそう増した気もする。こんなふうに、どの曲がどう育っていったのかを挙げていけば正直キリがない。そんな中、特に聴こえ方の変化や曲の成長を感じたのは、ラストに披露された「ポラリス」だった。


〈誰も居ない道を行け 誰も止められやしないよ/また一歩足を踏み出して あなたはとても強い人/誰も居ない道を行け 誰も居ない道を行け〉


wowaka​が遺したこの歌が、3人へのエールに聴こえたのだ。彼らがどんな思いでこの曲をツアーの最後の曲に選んだのかはわからないし、どんな思いで鳴らしていたのかもわからない。それでも、ヒトリエとしてこれからも進んでいく誓いのように受け取ったのは自分だけではないはず。この曲中、「お前らはみんな強えから!」と歌詞を変えて叫ぶシノダだったが、それは彼が自分自身に、そしてバンドに対して投げかけた言葉でもあったんじゃないだろうか。


「転んだらまた立ち上がればいいということを、まさかツア​​ーファイナルで学ぶとは​​」


冒頭、シノダは笑い混じりにこう語っていたが、困難を乗り越えながら自分たちの音楽を届ける姿に、彼らの根底にある強さを改めて感じることができた。これからも、ヒトリエは自分たちの曲によって自らを鼓舞しながら、〈最高〉を更新していくはず。そんなバンドの未来を物語るような、美しいゴールだった。


文=宇佐美裕世
写真=西槇太一


【SET LIST】
01 センスレス・ワンダー
02 curved edge
03 ハイゲイン
04 bouquet
05 Loveless
06 tat
07 うつつ
08 カラノワレモノ
09 トーキーダンス
10 アンノウン・マザーグース
11 Marshall A
12 3分29秒
13 青
14 イメージ
15 YUBIKIRI

ENCORE
01 ポラリス


ヒトリエ オフィシャルサイト

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