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【Archive/Interview】赤い公園/音楽と人2020年3月号

3人になった時はズタボロだったけど今でもバンドをやれてる。だから……月並みですけど、家族っぽくなった気はします



つまり、自分が傷つくことに恐れないでいたいと。


「もしかすると、ちーちゃんがいなくなったことはバンドにとって単なる骨折どころのケガじゃなくて。でもケガしたところを今でも全然庇ってないというか。そういう意味ではバンドってものに対する考え方はあんまり変わってないような気がする。むしろよりバンドに対して私がしつこくなってるかも」


しつこく?


「基本今言ったようにバンドは風まかせでいいと思ってるけど、メンバーに対してはしつこくなってる。バンドを〈こうしたい、ああしたい〉っていうよりも、ただ傍にいたいっていう感じ」


やっぱり恋愛っぽい(笑)。


「確かに(笑)」


でもバンドがケガして傷ついたぶん、ちょっとやそっとじゃ壊れない耐性というか、タフになった感じは新しいシングルにも感じます。


「よかったです。たぶんそれはさっきお話したように、人知れず3人の時代を挟んでることが大きいと思います。前の体制とも今の体制とも違う音楽に向かって身を投じていた期間があるからこそ、自然と理子とやれるようになっていったというか。つまり私たちの感覚としてはちーちゃんから理子に入れ替わった、という感じではない。むしろ3人で曲を書いて、歌も持ち回りで唄って、その期間に3人それぞれが思ったことがあった上で理子が入ってきたっていうのが、今バンドを楽しくやれている理由かもしれないですね」


ちなみに3人の関係、つまり藤本(ひかり/ベース)さんと歌川(菜穂/ドラム)さんとはどうですか? 何か変わりました?


「うーん、どうだろうな……自分だけのことで言うと、私がすごく相談できるようになりましたね、2人に」


どうして?


「わかんないけど、やっぱり3人になった時はズタボロだったし、それでもこうして今もバンドをやれてるし。だから…………月並みですけど、家族っぽくなった気はします」


ズタボロになった津野さんを2人は支えてくれました?


「支えようと2人が一生懸命になってる事実が支えになってる感じ。これ、わかりますよね?」


支えようとしても実際には支えになってない、ということですよね。あの2人だから容易に想像できます(笑)。


「空回っているのも目に見えるでしょ? でもそれがすごく支えになってました。だから〈家族だから大好き〉っていうよりも、家族だからこそお互いイラっとくることもあるんだけど、もうさすがにこの2人とは切れないだろうなっていう縁みたいなものは感じるようになってきたかもしれない。それに関しては私だけじゃなくて、ひかりも菜穂も同じように思っているって言い切れるぐらい」


そういう意味で家族っぽい感じだと。


「家族っぽくなったし、理子もああ見えてすごく懐っこいんで。しかも人のことをよく見てるし、私たち3人の感じもすごく感じ取っていて、自ら心を開いて入ってきてくれようとしてる。それが3人にとって嬉しくてしょうがないっていう」


ところで昔、インタビューで津野さんのご家族の話をしましたよね。家族で一緒にいる時間だったりイベントっていうのが極めて少なかったと。


「あぁ、少なかったですね」


そういう家族のあり方が背景にあるからこそ、自分にとってバンドは音楽どうこうよりも人との繋がりだったり自分の居場所を求めてしまうっていう話をされて。


「ということは……もしかして今はそういう繋がりを得られたのかもしれないですね」


同じことを今の話を聞いて思いました。


「そもそも学生の時は、友達を作ろうと思ってもそう簡単にできるものじゃなかったのに、好きな音楽とかバンドをやってたら……メンバー、スタッフ、お客さんもそうだけど、友達がいっぱいできた感じがして。だったら私の居場所っていうのは、学生時代のあそこじゃなくて、ここなんだな……って今でも信じちゃうんですよ。私がいてもいい場所に来れたんだなって思うんです」


自分の居場所はここだと。


「だって音楽以外に私の居場所なんてないから。休みの日も音楽の仲間と呑んでるし、ライヴハウスで人のライヴをずっと観てるし。私にとっては仕事もプライベートも音楽しかない……ってことなんじゃないかな」


あと、さっき自分でメンバーのことを家族っぽいと言いましたけど、友達からさらに深い関係になってるってことなんじゃないかと。


「あぁ……あの、すごい不思議なことに、理子も含めて、4人全員で何かの感覚をシェアしてるというか。4人で〈赤い公園ちゃん〉っていうひとつの容れ物を共有してるんですね。もちろんそれぞれが他人であるっていう感覚もすごく大切なんですけど、それと同時に相手のことを同じ容れ物の中にいる人間として自分のことのように感じているというか……なんか話がヤバい方向に行ってるけど」


容れ物というのは津野さんにとって家だと思うんです。で、メンバーはその一家。


「家かぁ。そうかもしれない」


家族だって一緒に住んでても各々の生活や考えがあるじゃないですか。けど家族ゆえ辛いことも楽しいこともみんなで否応なく共有するものだし。


「そうですね。赤い公園は家で、ウチらは家族。そのほうがわかりやすいし、いいなぁ……。今まで抱えてた過度な責任感というか、バンドの操縦桿を握ってる感覚からは解放されそうな気がする」


よかったです。あと、これは前にも言ったことだけど、家族っていう単位だったり家っていう居場所に一番依存してるのが津野さんだから。


「うん、そうだと思う。私、寂しがり屋だし」


依存してるのに、家族に甘えたことがなかった。だから甘え方を知らなかったけど、今はそれもできるようになって。


「理子にも甘えてますから。たまに少ない言葉でも伝わる時があって。こっちが照れてモジモジしてても〈こういうことっすね〉って伝わってて。〈あ、甘えちゃってるな〉って。初めての体験なんですけどね」


文=樋口靖幸



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10KILT OF MANTRA
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