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INTERVIEW
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【Archive/Interview】
the pillows/音楽と人2019年11月号

全員ビール片手にステージに上がって、楽しくできることしかやりたくないな。これからの俺たちは、それぐらいでいいと思うよ



じゃあ最後に新曲「Happy Go Ducky!」について話しましょうか。これ、かなり前からあった曲ですよね。


「そう。もうレコーディングしたのは、かれこれ1年半くらい前になるよ」


タイトルを、アヒルの子供が出てくる『トムとジェリー』のアニメからとったって話を、ずいぶん前にしていた記憶があります。


「これは、漫画『あひるの空』がテレビアニメ化されることになって。作者の日向くん(日向武史)がガチガチのピロウズファンだから、主題歌を書いてもらえないかって話がきたの。じゃあ書きたいなと思って。単行本を手に取ってみたら、第一巻の表紙をめくったページに彼の部屋が映ってて。そこに『RUNNERS HIGH』が飾ってあんの。で、日向くんの作品で、『あひるの空』よりだいぶ昔の『Howling』 って漫画も、確か〈ハイブリッド レインボウ〉の歌詞で終わるんだよね」


ほんとにガチですね。


「クリエイターがピロウズが好きだから楽曲を使いたいって話は、基本断らないんだ。だからこれは、ほんとに作家として書き下ろした感覚だね。ストーリーを読んで、登場人物に合う歌詞を書いた。だって主人公は高校生だからさ。彼らが夢に向かって走ってく感じなんて、もう作家的に書くしかないよ。ただ、当然俺たちも若い時はあったわけだからさ。時代が変わったって、若者の夢見がちなとことか、稚拙なとことか、青臭いところは50年経っても100年経っても変わらないし、その気持ちはある程度分かる。だから日向くんが喜んでくれたらいいな、って気持ちで書いたかな」


会ってお話したんですよね? どんな人でしたか。


「俺の想定をはるかに上回るガチなファンだった(笑)。『パントマイム』(ファースト・ミニアルバム。90年作)から聴いてますって、ふわっと言う人はたくさんいるんだよ。でも彼は、もともとKENZI & THE TRIPSから聴いていて、上田ケンジとシンイチロウがピロウズというバンドを作ったと。そして『パントマイム』が出たから、当然聴いた。その頃からずっと好きだって。〈夢のような約束は〉が好きです、って言われて。俺最初、その曲なんだったっけ?って、思い出せなかったもん(笑)。タイトルはわかるんだけど……ああ、確かウエケンさんの曲に俺が歌詞をつけた曲だな、って思い出したんだけど『この人は、他の人が誰も唄ってないことを唄ってる人だと思って、そこが好きになりました』って」


本物です(笑)。


「おまけに、まだ〈Happy Go Ducky!〉をフルで聴いてないっていうから、なんで?って聞いたら、アニメの画と合わせた20秒くらいのスポットは見たけど、ちゃんと発売日に買って聴きたいし、山中さわおが自分のために曲を作って唄ってるってことがどうしても理解できなくて、曲が全然入ってこないって」


ははははは。


「この曲が難しいのは、30周年のアニバーサリーの次がこの作品、って感覚が、メンバーにまったくないからなんだよ。だって1年半前に作ってるんだから。日向くんに会って、こういう話をして、ほんとに作ってよかったなと思って、ようやく愛着が湧いたけどね。最初は、まあキングレコードには昔からお世話になってるしやっとくか、みたいな感じだったね(笑)。これが横浜アリーナの次に出る新作ですね、って聞かれると、めっちゃピンとこない」


それはわかります。でもちょっとわかるのは、こうやって肩の力を抜いた感じで、横浜アリーナ以降のピロウズはやっていくんだろうな、ってことで。


「うん、そうだね。横浜アリーナはすごい決意と緊張感を持ってステージに上がると思うけど、そういうのはもう最後にしたいな」


もっと気楽にというか、楽しく。


「全員ビール片手にステージに上がって、楽しくできることしかやりたくないな。これからの俺たちは、それぐらいでいいと思うよ。それでもちょっとチャーミングさを出せるバンドではあるんだよね」


さっき言ったように、それが悪いことだとは全然思わないし、むしろ、そういう肩の力を抜いたピロウズも見てみたい気がします。


「うん。バンドをね、楽しくやっていきたいんだ」


別にそうすることで、「ハイブリッド レインボウ」や「Funny Bunny」が色あせるわけではないし。


「そういうことではないと俺は思ってるよ」


で、気づいたら〈山中さわお還暦記念〉でライヴやってるとか。


「まずは3年後に〈真鍋吉明還暦記念ライヴ〉がくるからね」


それが日本武道館とか、横浜アリーナで盛大に行われるわけじゃなくて。


「いやいや、それはちょっとしんどい(笑)。何よりそういうハコに見合ったロックバンドのライヴを、もう俺たちはできなくなってるよ。そんな姿を見せたくないし、あの手この手でごまかしながら、それっぽく見せることは、もうやりたくないんだよね。だからそういうライヴは10月17日が、最後になるんだよ」



文=金光裕史
撮影=中野敬久

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