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INTERVIEW
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20周年を経ても変わらぬ生への渇望。最新作から見えたTHE BACK HORNの現在地

静かな心の部屋を持ってて、そこが一番心地いいのかもしれない。でも人といたら、その場でしか生まれないものがあって




いまや栄純はワーッと感情を剥き出しにするどころか、よくわかんない踊りまで披露するじゃない。

「あれは、なんすかね? ……ちょっと話ズレるけど、俺、踊るっていう概念は、人類史上わりといい文化、人類が生み出してきた中でもかなりのナイス文化だと思ってて」

ナイス文化(笑)。

「踊り出すっていう行為に、なんか、すごく愛があるんですよ。いまだに踊るってことに関しては論文でも一個書きたいぐらい。それぐらい考えてる。ナイス文化だなって」

どういうところが素敵だと思うの?

「意味わかんないじゃないですか。そもそも〈何を生み出してるんですか?〉っていう時間じゃないですか」

お前、全ダンサーから殺されるぞ(笑)。

「いやいやいや! それはまた別。ステージ上の表現っていう意味でのダンスじゃなくて。俺が急に踊り出すみたいな、あのダンス。俺は人のライヴでもよく踊るんですけど、いざ踊り始めるまで、別に葛藤はないんだけど、最初から行くわけでもないんですね。なんとなくビール呑んでて、ちょっとテンション上げ始めて、首でノッて、次は身体も揺れてきて。それで〈ここ!〉っていうきっかけで踊り出す。それって別に〈次の曲で行こう〉みたいなことではないんですよね。自然に高ぶってきて〈キタ!〉っていう瞬間に突入するものだから。それで踊り始めたら、もうどこで止めたらいいかわからなくなったりして」


うん、私も家でいろんな新譜聴いてるけど……ほんとにヤバい、キタ!っていう瞬間はひとりで踊ってる(笑)。

「わ、踊ってる? ヤバい! はははは。いいっすね。マジでその感覚って自分で制御できなくないっすか?」

うん。だけど勝手に身体が動くなら本当にいいアルバムなんだっていうバロメーターにしてる。身体は嘘つかないし。

「ね。だから勝手に踊るのはすげぇナイス文化。もちろん伝承されているダンス、国もプッシュするような文化としてのダンス、他にも前衛的なダンスとかあるんだけど。魅せるダンスとは違う、勝手に踊ってる行為っていうのは、はっきりと分けていいと思ってる。少なくとも俺が論文書くなら章は分けます」


章は分ける! でも両方書くんだ。

「うん、両方書く」

いつか書いて(笑)。音人が出すよきっと。

編集部・白崎「やります!(笑)」

「はははは。でも勝手に踊り出すって、ほんと究極だなと思います。ほんと幸せな瞬間。バックホーンの音楽で〈踊りてぇ!〉ってなるのは俺なんですよ。さっき、身体が動くっていうのはいいアルバムだって言ってたけど、そういう考え方が俺にもあって。その感覚もバックホーンやることでどんどん引き出されていった。いくらメロディとか歌詞を重視するとしても、なんか踊れるビートとかグルーヴの作り方、まぁ独特ではあるけど(笑)、妥協してきたわけではないんで。肉体性とメッセージ性の合わせ方って、ずっと進化し続けてる気がする」

まず生への欲求が引き出されて、最初は全員がそこに振り回されるぐらいの勢いだったと思う。ただ今は、飢えっぱなしじゃないし、踊りっぱなしでもなくて。全体のバランスがきちんと取れてるのが素晴らしいと思う。アルバムも中盤からラストへ至る流れがすごく美しくて。

「そう。ラストは俺と光舟の合作で。この2人のクレジットっていうのは初ですね。最初に光舟がざっくりデモを作って、それを俺が引き取って第2段階をバーッとやって、それを2人で見直して、っていう作り方で。それはちょっと新しくて」

で、マツがまた、3人には書けないクサい詞を乗せてきた。

「そう。俺、いまだにマツの詞って本当にすげぇと思う。俺には書けないんで。マツが書く歌詞っていうのは、改めてバックホーンの武器だなって思いましたね。最後の最後にマツがやってくれた」

うん。そうだね。このラスト「アンコールを君と」の〈ひとりじゃ描けない 最高の景色〉っていうのは、バックホーンだから見れるもの。

「ですね。そこはほんと共感……共感できましたね。絶対それがあるなと思って。ほんと、みんな静かな心の部屋を持ってて、そこにいる時がほんとは一番心地いいのかもしれないけど、でも人といたらザワザワして、その場でしか生まれないものがあって。それがかけがえのないものだって感じてきた20年ではあるから。そこは全員の詞を見ても思うかな」

イメージとしては、武道館で見た風景?

「うん。やっぱりそれが浮かんできましたね。嬉しかったなぁ」


文=石井恵梨子
撮影=新保勇樹

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