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UNISON SQUARE GARDENトリビュートライヴにあったロックバンドの幸せな形

【Live Report】
Thank you, ROCK BANDS! 〜UNISON SQUARE GARDEN 15th Anniversary Tribute Live〜
2019年8月29日 at 新木場STUDIO COAST



ハイライトの連続だった昨晩の余韻もまだ残る新木場STUDIO COASTで、さらに特別な瞬間が更新されていった2日目。場内が暗転し、歓声に迎えられたイズミカワソラが、スポットライトに照らされたステージ中央のピアノの前に座わると、耳慣れた唄声が会場に響いていく。昨日の様子と2日目の出演メンツから予想していた人も多かったが、バンド結成後3回目のライヴからオープニングで使用しているという「絵の具」が、本人による生演奏で届けられる中、ユニゾンのメンバーがステージに登場。そして、リズミカルなピアノの旋律を合図に、イズミカワがゲスト参加した「mix juiceのいうとおり」でライヴは幕を開けた。初っ端からスペシャルなシーンの畳み掛けに、この日もまた最高に楽しい夜になることを確信。続いて、ユニゾンがイズミカワのトリビュート盤に参加した際のナンバー「サイボーグ99%」を披露し、その前のMCで「人見知りを克服できたら、みなさんのところに行きたい」と話していたイズミカワが、人見知りを克服し田淵や斎藤の横で踊ったり唄ったりしたかと思えば、次の「ガリレオのショーケース」の間奏では、斎藤がイズミカワのところへ行き鍵盤を叩くなど、実に楽しさいっぱいの空気を生み出していったのだった。


イズミカワに続いてステージに呼び込まれた、BIGMAMAの金井政人、柿沼広也、東出真緒。彼らとユニゾン3人によるジャムセッションから、最初にプレイされたのは、ライヴで聴くのはひさびさとなる「ライドオンタイム」だ。高校生の頃に出会い切磋琢磨してきた、斎藤の言葉を借りるならば「仲間であり戦友であり、大切なバンド」同士ならではのMCを挟み、この日会場に遊びに来ていたBIGMAMAのベースの安井いわく「ユニゾンのメンバーが絶対にやらないであろうフレーズを意識した」というアレンジが施されたトリビュート盤バージョンの「MR.アンディ」へ。鈴木のパンキッシュなドラミング、斎藤、金井、柿沼のトリプルギターに東出のバイオリンが絡むというダイナミズムなど、これまた新鮮さに溢れた形でプレイされていく。そしてBIGMAMAの「かくれんぼ」を共に演奏し、金井、柿沼、東出はステージをあとにした。


昨日は、ここからメンバーが敬愛する先輩アーティストが続いたのだが、この日は同世代&後輩が続いて登場していく。インディーズ時代からの仲であるクリープハイプの尾崎世界観と、まずはクリープハイプの「5%」を披露。時折呑み行くなど田淵とは仲がいいという尾崎の「そろそろ斎藤くんたちとも交流したいんだけどな」という言葉を受けて、「田淵は、自分の友達とメンバーが仲良くするのを許さないんです」と返す斎藤。そしてトリビュート盤収録の「さよなら第九惑星」に続き、ラストに披露されたのは、斎藤と尾崎が制作に携わった〈FM802 × TSUTAYA ACCESS!〉キャンペーンソング「栞」だ。MCからの流れもあり、間奏では、斎藤を間に挟み、尾崎と田淵が寄り添うという、これまたレアなシーンも登場。先のBIGMAMAや尾崎とのコラボステージ上で終始和気藹々とした様子の彼らの姿は、両者のファンにとっても新鮮なものだったに違いない。


斎藤、田淵がステージ袖に引っ込み、ドラムソロがスタート。するとステージ下手を照らすスポットライトにSKY-HIの姿が浮かび上がる。そこから鈴木が繰り出すビートとSKY-HIのラップの応酬でドープな空気を生み出したあと、斎藤とのコラボナンバー「Diver’s High」へとなだれ込んだ。斎藤、田淵の高校(田淵とは中学も同じ)の“かわいい後輩”であるSKY-HI。彼がトリビュートした「蒙昧termination」を、斎藤、田淵、SKY-HIが椅子に座ったスタイルで艶やかに聴かせ、そこからSKY-HIのナンバー「Snatchaway」へ。3人の演奏とSKY-HIが繰り出すラップのスリリングなコラボレーションしかり、ゲストアーティストの楽曲や彼らの色が加わったユニゾン・ナンバーが次々と披露されていく今回のトリビュートライヴは、実に彩り豊かな極上の音楽体験の連続。まさにユニゾンがずっと体現してきた「音楽による最高の遊び場」が新木場に出現した、そんな2日間となっているのだ。


SKY-HIと入れ替わりにステージに現れたのは、ユニゾンと同じく今年結成15周年を迎えた9mm Parabellum Bulletの菅原卓郎と滝善充。すぐさまトリビュート盤「徹頭徹尾夜な夜なドライブ」に突入し、一聴して彼の音だとわかる、独特なチューニングによる滝のギターソロがフロアに火をつける。7月に行われた、9mmの15周年記念対バン企画に出演したユニゾン3人に「お祝い仕返しにきました」と菅原。そして「UNISON SQUARE GARDENを乗っ取っちゃってもいいでしょうか!」という雄叫びとともに、9mmの「新しい光」「Black Market Blues」を畳み掛けていく。いずれも“暴れん坊”という異名を持つ、滝と田淵が所狭しステージ上を動き回り、ブラストビートを繰り出す鈴木の鬼気迫るドラミングと、洪水のように音が放たれていくカオスな状況に、フロアの熱気はマックスに。


熱狂のカオスと化したフロアをクールダウンさせるかのように、優しく瑞々しい歌声がコーストに響き渡る。2日間のトリとしてステージに登場したのは、事務所の先輩である堂島孝平だ。彼のアカペラによって始まった「さわれない歌」を終え、「えーっと、何から言おうかな」と戸惑い気味の斎藤に被せるように「ちょっと待って。俺のTシャツ着てるの!?」と驚く鈴木。堂島本人の説明によると、普段スーツ姿でステージに立つことが多いが、今日はお祝いということでTシャツは鈴木、ジーンズは田淵、スニーカーは斎藤の私物という“ひとりUNISON SQUARE GARDEN”スタイルにしてみたとのこと。自分なりにこの日の感動ポイントを作ろうと思ってのことらしく、「泣いた?」と田淵に問いかけるも、ブンブンとすさまじい勢いで首を振る田淵(笑)。そんなユーモラスなやり取りに続けて、2006年頃から彼らの歩みを見守ってきた先輩として、15周年という節目を大勢の人たちがお祝いしてくれている状況にグッときてると話す堂島。そして「ユニゾンと、ユニゾンを好きな人たちの未来に向けて」と、「SHORT CUTTER -音の遊撃手-」を4人でプレイし、大ラスは、堂島によってポップネスが増強された「シュガーソングとビターステップ」で多幸感に包まれるなか大団円を迎えたのだった。そして、アンコールの声に応えてステージに再び登場した3人。「15年に一度の夜が終わってしまう!」と斎藤が名残惜しさを伝えたあと、「自分たちの活動を続けた先に、今日みたいな日があると信じてます」と言葉を続け、「プログラムcontinued(15th style)」を演奏し、バンド仲間と共に15周年を祝う幸福な2日間は幕を閉じたのだった。


「トリビュートされた曲をそのまま演奏する恐ろしさよ」と9mmの菅原が言っていたが、トリビュート盤収録のナンバーに加え、ゲストアーティストのナンバーも披露された2日間、全36曲。ライヴの性質上、いつも以上に長めのトークコーナーが挟まれているのだが、ジャムセッションなどで転換を繋ぐなどスムーズなライヴ展開も含め、バンドの底力もみせつけられた2日間でもあった。「UNISON SQUARE GARDENは世界一カッコいいバンドだと信じて活動していきます」というアンコールでの斎藤の言葉じゃないが、信じられるロックバンドである彼らの道のりを、これからもずっと追いかけていきたい。そんな気持ちを新たにしたスペシャルな2日間でもあったのだった。


結成15周年のお祝いが続いた夏を経て、11月14日から全国ホールツアー〈UNISON SQUARE GARDEN TOUR 2019「Bee side Sea side ~B-side Collection Album~」〉が決定している。3人の旅はまだまだ続いていくのだ。



文=平林道子
写真=Viola Kam (V'z Twinkle)、にしゆきみ


【SET LIST】
00 絵の具
01 mix juiceのいうとおり
02 サイボーグ99%
03 ガリレオのショーケース
04 ライドオンタイム
05 MR.アンディ
06 かくれんぼ
07 5%
08 さよなら第九惑星
09 栞
10 Driver's High
11 蒙昧termination
12 Snatchaway
13 徹頭徹尾夜な夜なドライブ
14 新しい光
15 Black Market Blues
16 さわれない歌
17 SHORT CUTTER -音の遊撃手-
18 シュガーソングとビターステップ

ENCORE
01 プログラムcontinued(15th style)


NEW SINGLE「Phantom Joke」
2019.10.11 RELEASE(10/8より全国のCDショップおよび通販サイトにて先行販売)

01 Phantom Joke ※テレビアニメ『Fate/Grand Order -絶対魔獣戦線バビロニア-』オープニングテーマ
02 ぼくたちのしっぱい
03 mouth to mouse(sent you)

初回生産限定盤のみLIVE CD付き2枚組
収録内容:UNISON SQUARE GARDEN TOUR 2019「MODE MOOD MODE ENCORE」at Zepp Tokyo 2019.02.09



UNISON SQUARE GARDEN TOUR 2019 「Bee side Sea side ~B-side Colloection Album~」

11月14、15日@埼玉県 大宮ソニックシティ
11月20日@北海道 カナモトホール(札幌市民ホール)
11月22日@宮城県 仙台サンプラザホール
11月24日@群馬県 高崎芸術劇場
11月28日@兵庫県 神戸国際会館こくさいホール
11月29日@愛媛県 松山市総合コミュニティセンター
12月1日@岡山県 岡山市民会館
12月3日@東京都 府中の森芸術劇場
12月6日@愛知県 名古屋国際会議場センチュリーホール
12月8日@長野県 ホクト文化ホール
12月10日@神奈川県 横須賀芸術劇場
12月12日@新潟県 新潟県民会館
12月17日@千葉県 市川市文化会館
12月20日、21日@大阪府 大阪オリックス劇場
12月23日@福岡県 福岡サンパレス ホテル&ホール


UNISON SQUARE GARDEN公式HP http://unison-s-g.com/

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