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【音楽と人編集部コーナー】編集部通信

text by 樋口靖幸

『音楽と人』の編集部員がリレー形式で、自由に言葉を発信していくコーナー。エッセイ、コラム、オモシロ企画など、編集部スタッフが日々感じたもの、見たものなどを、それぞれの視点で読者の皆さまへお届けしていきます。



久しぶりに会う人から「あの……病気でもされたんですか?」と恐る恐る訊かれることに最近ようやく馴れた。見た目がずいぶん変わったことは自分でもわかってる。16キロも体重が落ちればもはや別人だろう。しかも50を過ぎてから痩せ細るとかなり老け込んだ印象を与えるみたいで、間違いなく健康年齢は若返ったはずなのに心配されることが多いという矛盾。25歳の頃と同じ体重なのに! 2リットルのペットボトル8本分の脂肪を落としたのに! 

どうやって痩せたのか。単純に走って痩せました。食事制限は少しだけ。ビールを焼酎に変えたこと、毎日食ってたラーメンを週一にして、野菜や果物を食べるようにしたこと、ぐらい。とにかく自分が機械にでもなったつもりで淡々と走る。でも毎日は絶対走らない。曜日も時間も走るコースも決めない。自分を縛り付けないことが物事を継続するうえで大切だから。ただ、フルマラソンが走れるようになることだけは決めていた。ダイエットだけを目的に走るんじゃなく、42.195キロが走れる人間になるんだ、と。

そう決めて走り始めた日のことは今でも覚えてる。数年前の大晦日、奥さんの実家に帰省した翌朝に田んぼ道を4キロ。とにかく身体が重かったし、走り終えた後の疲労感は半端なかった。学生の頃は野球にバレーに水泳と、一応身体を人並みに動かしてきたけど、その頃の貯金はとっくに尽きた身体は悲鳴を上げていた。それでも週に3日ぐらいのペースでトボトボ走ってると、だんだんタイムが縮まっていく。距離も6キロ、7キロと伸ばせるようになる。体重はさほど変わらなくてもなんとなく身体が軽く感じられる。そうやってしばらくの間モチベーションは維持された。肉体的にも脳みそ的にも衰えを感じることの多い40代で、少しずつ自分が成長できることは大きな喜びなのだ。でも調子に乗ってダッシュしたり若い人と競り合うような走り方をすると、すぐに膝とか足首とか故障してしまう。その段階で挫折して走るのをやめてしまう人もけっこう多いみたいだ。そうならないよう細心の注意をして走ることを続けた。

そして10キロを快走できるようになると、違う世界が向こうからやってくる。20キロぐらいなら走れるんじゃないか?という自信が芽生える。ハーフマラソンなら行けるんじゃね? こうなると走る行為は痩せるためではなくなってくる。体重の増減よりも走る行為そのものを探求しだす。理想のフォームや練習方法、そしてシューズやランニングウォッチ。金がかからないと思ってたスポーツだけど、いろんな出費がかさむ。でもダイエット効果を謳うマユツバな商品アレコレを買うよりはマシだろう。そうやって20キロをそれなりのタイムで走り切ると、フルマラソンも完走できそうな気がしてくる(実は大いなる勘違いなのだが)。あとはそれに向けて練習してるうちに、身体は勝手に軽くなる。体脂肪率20%ぐらいがひとつの分水嶺で、そこから10%台になるかならないかで、見た目もスペックも変わってくる。ちなみに今俺の体脂肪率は13%だ。

134キロ。これは8月に走った現時点での距離。できれば毎月200キロは走りたいと思ってるけど、さすがにそこまで時間が取れない。今月が終わるまであと一週間ぐらい、きっとトータルは180キロぐらいだろう。現時点で今年参加する予定のフルマラソンの大会はない。いつも参加するのは年明けの2月と3月のレースなので、そこに自分のコンディションをピークに持っていく。とにかく今は余計なことを考えず、淡々と距離を踏んでいくだけ。9月になったら練習内容を少しだけアレンジする予定だ。これまでフルマラソンのレースに4回出て、すべて完走そして走るたびにタイムを上げてきた。今は目標タイムまであと8分、というところまで来ている。さて今シーズンはどこまで行けるのか。

最初から最後まで音楽に関係ない話を書くのも気がひけるので、一応触れておくと、走るようになって音楽との向き合い方も変わった。走りながら音楽を聴くと、それまでとは違う音楽体験ができる。音楽との新しい出会い方、とでも言ったらいいのか。今まで自分の人生には必要じゃないと思ってた曲がものすごいパワーソングになったり、〈これは悲しい歌だ〉と感じていた曲が35キロ地点で聴くと折れそうな心を支えてくれるものだったりする。つまり音楽は自分が変われば感じ方も変わるし、楽しみ方や感動も増えていく。これについては別の機会に詳しく触れるつもりだが、とにかく見た目は老け込んでも中身は若返ってるんだってことを、この場を借りて言いたかった。明日の朝も走ります。


文=樋口靖幸

2018年2月、いわきサンシャインマラソン完走直後

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