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INTERVIEW
  • #SUPER BEAVER

楽しい予感のするほうへ。答えなき道を進み続けるSUPER BEAVERの新作

〈なんとなくこうなりたい〉って、漠然としたものでも描けてるんだったら、そこでもっとピュアに動けたらいいなって


〈楽しい予感のする方へ〉っていう、「予感」で唄っていること、そのままですよね。

「いやもう、まさに! 自分たちの今の状況って、インディーズだから、ここでCDをリリースしなきゃいけないとか、そういうのがないわけですよ。変な話ずっと出さなくても誰にも怒られないし、出したい時に出せばいい。逆に、誰もケツ叩いてくれないから、面白いこと、ドキドキすることっていうのは、自分たちで作っていかないといけないっていうのもあって。だから、楽しいことを自分たちでどんどん先に置いていきながら、それに向かって転がっていくっていうのが、やっぱり健全で一番正しいことだなと思って。自分の人生、誰かと契約してるわけじゃないんだから、ワクワクできないことがあったら、そんなもの辞めちゃえばいいんだし」

うーん、でも物事ってそう簡単にはいかないじゃないですか。楽しくないからって仕事はすぐに辞められないし。

「そうですね。だから、一緒くたにしちゃいけないとも思ってるんですよ。ただ、人生をプロデュースできるのは自分だけだし、誰にもケツ叩いてもらえないのが人生だと思ってるんで。俺らは自分たちで考えることが楽しいし、その気持ちに純粋に従って動いてるだけなんですよ。綺麗事だけじゃ片付かないことも知ってるし、簡単じゃないのもわかるんですけど……でも、自分がいかに楽しくいられるか、いかに一緒にいたい人といられる時間を作るか、どういう歩み方をするのかっていうことは、自分が決めることだから」

誰かの意見じゃなくて、自分で選択しようとすることが大事というか。〈会いに行こうよ 会いたい自分に〉ってフレーズは、まさにそういうことですよね。

「まあ、これは心理ですけどねえ。自分たちも具体的なものを描いて発信できてるわけじゃない。とても抽象的なものだと思うし、〈なんとなくこういうふうになりたい〉とか、ざっくり〈幸せになりたい〉とか。でも、そういう漠然としたものでも描けてるんだったら、そうなるために何をしたらいいのか、っていうことで。そこでもっとピュアに動けたらいいなっていうのは、自分たちに対するメッセージでもありますね」

バンドの姿勢でもそれを見せてくれているから、SUPER BEAVERの音楽は強い説得力がありますよね。

「でも、音楽聴くうえで発信している人間の背景って余計なものだと思ってたんですよ」

そう感じてましたか?

「今でもたまに思ったりします。『この人は苦労してきたんだよ』『この人は小さい頃からこうでね』で聴いてもらう音楽って、僕は少し不純な気がしてて。一聴した時にバーンっと飛び込んできたものをいいって思えるのが、音楽の素晴らしさだと思ってるから。でも、背景を知ってくれたり、いろんなことを共有していくことが、より楽しいことになったり、言葉が伝わることに変わるんであれば、発信していくことは厭わないというか。自分たちの歩いてきた道のりが、計らずともバンドの音楽にこういうふうに反映されていて、その音楽に興味を持ってくれたのであれば、よりディープに繋がれるようにっていう意味でやってるんですけど」

この前のライヴでも「シアワセ」の前にメジャーから落っこちた話をしてましたけど、たしかにただ音楽を伝えるだけだったら、ああいうMCはしなくてもいいわけで。

「そうなんですよ。でも、あの場だからキャッチしてもらえることもあるし、歌は流動的に変化していくものだから、9年前に作った歌を今唄っても、同じように響くわけはないと思ってて。9年間生きてきて、会ってきた人、感じたことっていうのをちゃんと乗っけたうえで伝えないときちんと響くものにならないというか。そういう意味で喋ったりとか、こういう気持ちで作ったって伝えてるんですけど。そこってすごく矛盾するようで、表裏一体なんですよね」

でも根っこにあるのは、より深く相手と繋がるため、一対一で対峙するために、っていうところですよね。

「そうですね。より深く相手の懐に入っていくために、自分の懐を常に空けて見せておくというか。ガードしてる人間に対して、こっちはノーガードでは行けないじゃないですか。すごい牙城を組んでる人に対して、自分を曝け出すっていうことは難しいことなので。限りなく裸に近い状態で自分たちがいるのはそういうことかな」

だから、SUPER BEAVERの取材って緊張するんですよ!(笑)。こっちもそうやって曝け出していかないと、この人とは対峙できないなって。

「ああ! なるほど、そうか。でも、そうあってほしいって思ってるだけなんで、そうじゃなくても別にいいんですよ。自分のスタンスとしては、ノーガードですよ、懐見せてますよ、っていうだけで、あなたも絶対そうしてくださいね?っていうわけではないんで」

ふふふ。でもそうやって1人1人、ひとつひとつと真摯に向き合ってきたことが今のバンドの現状につながっていて。こうやって「ドラマでSUPER BEAVERの曲を使いたい」って言ってくれる人たちも現れたりするわけで。

「ありがたいですね。楽しいことを純粋にやってきただけですけど、そういうものに人は吸い寄せられるものなんですよね」

それこそ、〈楽しい予感のする方〉に引き寄せられて。

「それはボヤっと見た時に、微かにキラキラしてるとか、なんかワクワクできそうだなっていうくらいのもので。明確な答えや資料とかないんだけど、そういうものを自分は音楽を通して届けて行きたいんだなっていうのはずっと思ってますね」

文=竹内陽香
撮影=柏田テツヲ_KiKi inc.

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